3/1(木)、河川と水辺の国勢調査(水国)のヒアリングが急遽入る。
淀川水系のカヤネズミの調査データをもとに、生息状況と保全対策について、2時間ほどつっこんだ話をした。
水国はこれまで5年ごとの調査だったが、今後、魚類と水質関連以外は10年ごとになると聞いた。
つまり、両爬哺の次回調査は2021年ということだ。
変化の激しい河川環境の施策に反映させる調査として、10年はかなり長いと思うのだが、大丈夫だろうか。
ともかく今回のヒアリング結果は、報告書にも反映させてくれるということだったので、それを信じたい。
3/3(土)、日韓両生類市民シンポジウムに参加。
午後からの参加だったが、韓国の事例を2件聴けた。
韓国では「野生動物保護法」により、絶滅危惧種(韓国版RDB種)が指定されると、工事が中断される。
開発の抑止力として一定の働きはあるものの、法的拘束力はなく、絶滅危惧種を別の場所に移して開発が続行されることも多い。
そのため、代替えミティゲーションは最後の手段となるよう、法改正の準備を進めているとのこと。
また韓国では、中高生が年間に一定時間、奉仕活動を行うことが決まっており、市民モニタリングに参加すると点数が加算される仕組みになっている。
これはぜひ、日本でも取り入れて欲しいと思った。
ちなみにジムグリガエルの市民モニタリングでは、親子で参加した家族から、親子の会話が増えたと好評だったそうだ。
両生類シンポ会場の高幡不動尊(東京都日野市)
夜は、カヤネット会員のMさんとミニ懇親会。
カヤネットはメンバーが各地に散らばっているので、出先でメンバーと飲むのもひとつの楽しみ。
翌3/4(日)は、モニ1000里地サイト間交流会に検討委員として参加。
第1回目(→モニ1000里地調査 中池見湿地現地見学会と発表会)に続き、今回はモニ1000の進捗状況、データを活用した解析事例の報告や、世界規模での生物情報のデータベース「GBIF」の紹介、各地の調査サイトから5件の報告が行われた。
さらに、調査項目別のテーブルにわかれて意見交換が行われるなど、非常に活気のある会合だった。
交流会会場の東京農工大学(東京都府中市)
3/10(土)-11(日)、敦賀市で開催された、中池見・保全行動計画作りワークショップ(WS)に参加。
WSは、1絶滅危惧種の保全、2地域づくり、3外来種・鳥獣管理、4基盤環境保全の4つの分科会で問題を検討→全体会で参加者全員で情報共有という二段構成の繰り返しによって進められた。
中池見湿地の保全上の課題と問題点が抽出され、さらに解決に向けての具体的な取り組み策が検討された。
私が参加した第一分科会では、保全・復元すべき種のリストアップ作業と、実行手法が検討された。
中池見のこれからの動きに、個人的にも、カヤネットとしても注目していきたい。
ワークショップ第一分科会での話し合いの様子
参考:WSの全体的な概要は、NPO法人中池見ねっとのブログに詳しい。
http://blog.nakaikeminet.raindrop.jp/?eid=159
http://blog.nakaikeminet.raindrop.jp/?eid=161
報道:中池見保全へ官民で行動計画づくり 敦賀で視察、課題議論へ(福井新聞、2012年3月9日)
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