おたくさ

文政６年（１８２３年）シーボルトは長崎に渡来し、やがて最愛の人、お滝さんを日本妻として迎えた。彼は花の名前にまで、愛する彼女の名前をつけた。

学名「ハイドランゲア・オタクサ」…「おたくさ」はあじさいの花。
雨の長崎に似合う花として、長崎の市花に指定され、人々に親しまれている。

そんなあじさいの花に秘められた愛の物語に添えて作られた愛の欧風銘菓が「おたくさ」であじさいの花の形をしているパイである。

去年、久々に食べて、そのカリッパリッとした後に残るバターの甘さが凄くおいしくて、東京出張の時にお土産でよく買うようになった。

今回は確定申告の差し入れで、関与先から頂いた。

子どもの頃はあまり意識しなかったけれど、大人になって食べて、「なんや！これ！？めちゃめちゃうまいやん。なんで今まで気つかへんやったんやろ？」ということがまれにある。

味覚は変わっていくものだけど、もっと早く気付いていたら…。とまれに思う。