私は陶器市準備期間におもに新作を作ります。その新作が本当に完成して行くのはおよそ1年後位、形もまとまり、釉薬、焼成の感じもじょじょにこなれて行くからです。その意味では ”お!新しいのが出たぞ” とすぐに飛びつかずにゆっくり待ってからの方がよりしっかりしたものをお求めになれると思います。
しかし、新しい物には、やはり勢いがあると思います、確かにしばらく待てばよりしっかりまとまった物になりますが、その分こじんまりしてしまうのも確かです。新しい物には新しい物らしいその時にしか出来ない勢いが作品に現れて来ます。どちらを選ぶかそれはお客様次第、きっと、最も大切なのは ”これは自分に合う” というお客様の ”感” なのだと思います。
その様な意味からも、私がこっちの方がいいです、とお客様にこちらから言う事は出来るだけしない様にしています、でも迷った時は気軽にお尋ね下さい。自分なりの感想をお答えします。
さて、今回製作中のデミタスカップ、写真はロクロ後のまだ素焼きもしていない半乾きの状態の物です。
今までもデミカップは作って来ましたが、実はだんだん大きく成長して来てしまってデミの枠を飛び出してしまいました。
そんな訳で今回新たに考えてみたのがこの3種類のデミカップ、一体どのカップが生き残るでしょうか?またどの様に変化して行くでしょうか?勢いで3つとも作ってしまうかも、はたまた、全部断念するかも、まだ自分でも分かりません。ソーサーも付ける予定です。お楽しみに。