ポメラニアン編

やっぱりウサギ欲しい。相変わらず嫁に反対されてます。旅行に行けなくなるから。

必要以上にデカくなったウサギみたいなふてぶてしい嫁、生意気なガキ共。俺にはウサギが必要なんだ！

ハムスターにしようか迷ったけどやっぱ違うんだよなぁ。

という事でウサギ編に続くポメラニアン編。

大学を辞めて専門学校に通っていた頃の話。その専門は渋谷と原宿の中間くらいにあったんだよ。

渋谷を降りて山手線沿いに原宿に向かうと西武（だったかな？）があってそこの屋上にペットショップがあって。

帰りによくそのペットショップに寄ってたんだけどある日そこに子供のポメラニアンが入荷したんよ。昔からポメラニアン派の俺にはたまんなくって毎日のように帰りに会いに行ってた。

そう、ポメラニアンを助手席に乗せてスタジオ向かうってのが俺のその頃の理想の大人像。今では36になりましたが実はペーパー。

話を戻して、そいつの名前はポメ吉にした。買ってもいないのに失礼な客だけど。

そのうちにポメ吉も俺の事を理解するようになって、俺が行くとガラスの端の隙間から鼻をクンクンして近づいてくるようになった。

種の枠を超えて心が通った瞬間です。

そしてある日、今日もあいつに会いに行くかぁ～と楽しみに行ってみると・・・、

ん？いない・・・？

どこを探してもいない。

あいつはいなくなっていた。

きっと買われて行ったんでしょう。今考えるとペットショップなんで売られていくのは当たり前・・・当時の俺にはその別れがショックだった。

俺の長い髪が渋谷の風になびいてた。

新しい主人に可愛がってもらえよ、と心で泣いて笑顔で帰りました。それっきりそのペットショップには行ってません。