

2001年9月1日午前1時頃、トーキョー・新宿歌舞伎町の雑居ビルで大規模火災が発生しました。
44人が亡くなった凄惨な“事件”であります。
ま、今回は防災意識云々や、亡くなった風俗嬢云々を語りません。
当時、この現場に居合わせたので、その点に絞る事にしましょう。
明ける前日、すなわち8月31日金曜日。
僕は高校時代の友人7~8人と、午後7時位から西新宿の居酒屋で旧交を温めておりました。
んで、二次会に流れる事となります。
宴たけなわですが、二次会が終わったのは、終電が近付く午後11時30分頃。
『それでも飲むぜぇっ

三次会で行ったのが、西武新宿駅南口前の【和民】だか【魚民】だかです。
小説好きな友人と『○○が直木賞を取って、△△が取らないのはおかしい!』とか『芥川賞より直木賞の方が偉い!』とか話しておりました。
僕はエロ話より、文学や映画の話をする方が数千倍楽しい知性派。
実に楽しかった。
しかしながら、楽しい時間はそうは続きません。
時計を見遣りますと、もうすぐ午前2時

当時、僕の泥酔ぶりに呆れたカミさんから『門限は午前2時

さて、ビルを出ますと、周囲が異様にコゲ臭い。
又、お店の前を太いホースが何本も走っております。
『こりゃ火事だな・・・』と酔っ払いでもピンと来ますわな。
いずれにせよ、タクシーに乗る為に靖国通りに向かいました。
そしたら目に入ったのが、横断歩道の向こう側からお巡りさんが20人程走って来る光景。
以前、『お巡りさんは市民を不安にさせない為、イタズラに走る事は無い』と耳にした事があります。
ところが・・・。
『こりゃ大火事だな・・・』とタクシーの運ちゃんに話すと、『ラジオでも凄い報道してますよ』だとか。
でも、その時は火事云々より『門限に間に合うかなぁ』って事で頭いっぱいです。
この“事件”の凄惨さと不可解な点が、徐々に明るみになったのはその後でした。
いまだ、解明しきれていないと聞きますが、どうぞ風化しない事を願います。
『人生が始まるや否や、そこに危険がある』ラルフ・ワルド・エマーソン(米国の思想家・1803~1882)