荻窪鮫

元ハングマン。下町で隠遁暮らしのオジサンが躁鬱病になりました。
それでも、望みはミニマリストになる事です。

入れ替わりの巻。

2015年08月21日 | 偽りの人生に優れたエンターテイメントを








その昔からAという人物とBという人物が入れ替わっちゃう、という物語のプロットがあります。

【王子と乞食】の様に、瓜二つの人物が納得の上で立場を替える、という事ではなく、落雷・事故・衝突等々のアクシデントにより、立場も容姿も時には性別も違う人物同士の人格が入れ替わっちゃう、っていうアレです。

現在も池井戸潤原作【民王】って“入れ替わっちゃう系”ドラマがテレビ朝日で放映されております。

総理大臣の父親とチャラ男の息子が入れ替わっちゃう物語。

このドラマ自体は未見ですが、原作はちょっと読みました。

ただ、頑固で傲慢な父親・ボンボンでバカな息子というステレオタイプな人物像に辟易し、序盤で読むのをやめちゃったんです。

しかしながら、入れ替わっちゃうコンビが1組どころか3組というトコが斬新です。

さすが着眼点が違いますな。



比較的最近ですと、【夫のカノジョ】ってのも“入れ替わっちゃう系”です。

視聴率の歴史的惨敗で、一躍有名になったこのドラマですが、妻と【夫のカノジョ】が入れ替わるってトコが生臭かったんじゃないかな。

コメディなのかな、コレ。観てねぇから分からんですが。



僕が好きだったドラマは【パパとムスメの7日間】です。

舘ひろし演じるサラリーマンのパパと、ガッキー演じる女子高生のムスメが入れ替わっちゃうんですが、ホント面白かった。

TBS系【日曜劇場】枠で放映されておりましたが、週末、家族で観て笑えてほっと出来る、今時稀有なドラマでした。

そこそこコメディにも手を出している舘ひろしでしたが、このドラマでの怪演は今までのそれを軽々と凌駕しております。

一方、ガッキーも滅茶苦茶可愛い上に、舘ひろしに一歩も引かぬ怪演。

なんか又観たくなって来たな。

ガッキーの担任役を田口浩正が演じていたんですが、ところどころ小芝居を入れて来るのも楽しかったです。




このテの物語のお手本と言えば【転校生】でしょう。

大林宣彦の大出世作であるこの映画、やっぱ僕は観てません。

大林宣彦って嫌いなんすよ。

変に冷静に喋ろう喋ろうってしていて、理屈っぽい感じがどうしても生理的に受け付けないのです。

基本、ああいう髭をたくわえるヤツって、女々しくてみみっちいのが多い。

だから、ペンションのオーナーなんて、み~んなちっちゃいですよ。

…【転校生】のお話でしたね。

【パパとムスメの7日間】でも『元に戻れるかも…』ってんで舘ひろしとガッキーが境内の階段を抱き合って転げ落ちるんですが、元に戻るどころか大怪我してしまう、ってオチがありました。



このテの物語はとどのつまり『ヒトは皆、ひとりよがりなモノ。しかしながら、別人になってしまう事でその別人、ひいては世の人々を慮る事を会得する』って教えですよね。

僕だったら誰と入れ替わりたいかなぁ…。

仲里依紗かなぁ綾瀬はるかかなぁ真木よう子かなぁ橋本愛かなぁ深キョンかなぁおのののかかなぁ鈴木ちなみかなぁ杉原杏璃かなぁ尾崎ナナかなぁ…。

巨乳の悩みを慮りたいなぁ…。



『正しき思慮こそ神の最上の贈り物なり』アイスキュロス(古代アテナイの詩人・BC525~BC456)


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