荻窪鮫

元ハングマン。下町で隠遁暮らしのオジサンが躁鬱病になりました。
それでも、望みはミニマリストになる事です。

横山秀夫の巻、みたび。

2015年12月20日 | 偽りの人生に優れたエンターテイメントを




過去の記事。
横山秀夫の巻。
横山秀夫の巻、ふたたび。

平成の松本清張=横山秀夫原作【64(ロクヨン)】のドラマ版を観ました。

原作読了は2年半前。詳細は失念しておりましたが、実に面白かった。

さすがNHK【土曜ドラマ】。

主演である三上役はピエール瀧。

なかなか意表を突くキャスティングであります。

ちなみに、来年公開される映画版の三上役は佐藤浩市。

ずいぶんキャラが違いますね。

ただ、ドラマ版を観て思い出したのは『三上はブ男・三上の妻は美人』って設定です。

“娘はオトコ親に似る”

そのため、三上の娘は自身の顔を醜いと思いこむ【醜形恐怖症】に陥り、父親を憎む一方で美しい母親を忌避し、やがて耐えきれなくなり家出してしまう、といったサイドストーリーが用意されております。

これが『ニッポン一カッコ良いオジサン』=佐藤部長だと、サイドストーリーに生きない様な気がします。



では各々キャラクターについて。

ピエール瀧。少々滑舌の怪しいトコがありましたが、寡黙な役柄ですので、うまく切り抜けていると思います。

妻を慮る風情も実に味わい深い。



【下町ロケット】では悪役の新井浩文が諏訪役。

このヒトが悪役じゃないの観るのは初めてかも。

自然体でうまいものですね。



なんと山本美月ちゃんが出てるじゃありませんか

か~わい~い地味なカッコがまた良いんだ萌え萌え~


『声が変』という悪口を目にしますが、今回の女性警察官役にはぴったんこ


お芝居も上々です

ジャニタレ学芸会の【必殺仕事人2015】では出番が少なかったからオジサン嬉しいっ

ちゅっちゅっ

ちなみに映画版では榮倉奈々ちゃんが、この役演ります。




ちゅっちゅっ



東洋新聞記者の秋川を演じてるヒト、な~んか瑛太に似てんなぁ…と思ったら弟の永山絢斗でした。似てるわけだ。

そしたら映画版では瑛太が演るそうです、この役。



『尊敬出来る上司』松岡役は柴田恭兵。

役のトーンは【刑事一代 平塚八兵衛の昭和事件史】での加山新蔵役と同じでした。

なんか痩せちゃったな~。すっかりおじいちゃんの様相であります。

こりゃユージはもう無理だわ。



気になる【エース・二渡】はトレンディ俳優・吉田栄作でした。

これが上川隆也だと、うなるトコなんですが…。

しかしながら実は僕、吉田栄作を結構、評価しております。

【相棒season10】第10話「ピエロ」でのテロリスト役なんか実に良かった。

ちなみに女房は評価していません。改造人間だから。ババアだから。


こうして見ますと、山本美月ちゃんとの美しさの違いが歴然ですな。



驚いたのは中園参事官が出てた事。

似た様なコバンザメ系キャラでしたが、こちらの方が若干優しかったかな。



とまぁ、主要人物をレビューしてみました。

一方、映像も凝っておりますし、抑えたBGMも耳に心地良い。

このドラマ、オトナのオトコがゆっくり安心して観られる、原作の名を汚さない稀有な秀作です。

ベタ褒めであります。

みんなも観てみようず



『エンターテインメントの本質は、いかに人を気持ちよくさせるか』堀威夫(ニッポンの実業家・1932~)


最新の画像もっと見る