作成していた「みずうみ」が表現方法で行き詰まってしまった。
気分転換に書棚を整理していたら、昔に買った漫画を見つけた。
そのうちの1冊が今回の「惣領冬美傑作短編集」だった。
https://www.nicovideo.jp/watch/sm42408311
その中の1篇「ヒトの賞味期限」は確か2000年ごろ週刊モーニングかアフタヌーンで掲載された作品だったと記憶している。
当時、大御所女性漫画家が青年誌にも発表をすることが多くなっており、山下和美先生の「不思議な少年」などもこの頃掲載されていたように思う。
20年ぶりに今作を読み返してみると昔とは印象が違う。
初読の時は主人公の才能開花と亜砂子の過去への邂逅と思っていたが、今回読んでみるとこれは亜砂子の救済の話であったと感じるようになった。
過ぎ去った過去への懺悔と、これから晩熟していく主人公への羨望が混じった感情が最後の「人畜無害」へとつながっているように感じた。
全3作はSF(すこしふしぎ)な話を作成していたが、今回はヒューマンドラマとなっている。
次回作からはまたSFっぽい話を作っていこうと思う。