うつ解消マニュアル(脳及び心疾患・癌・認知症・更年期障害等々)

医者や薬は、むしろ症状を悪化させます!
治すのは、自分自身です! 
1回目並びにQ&A及び解説も、必ず読んで下さい!

第30回目 道新いずみ欄「父がくれた宝物」「亡き夫の癖字」・感想「死とは」「会いたい」「明日」

2009年01月15日 19時01分01秒 | 道新「いずみ」欄からのメッセージ!
うつ解消マニュアル
(脳及び心疾患並びに認知症及び更年期障害予防)

第30回目(2009・1・15作成)
(マニュアルは第1回目にあります。常に最新版にしています。)

2001.1.8道新いずみ欄の
大久保素子さん「父がくれた宝物」と
岡本恵子さん「亡き夫の癖字」・
「死を考えることの本当の意味」・
沢田知可子の「会いたい」・
平原綾香の「明日」

グー(2007.7.1開設)のブログに開設中
http://blog.goo.ne.jp/kenatu1104





年度初めに相応しい話はないかと、
過去の北海道新聞の「いずみ」欄の整理をしていたら・・・
ありました

1985年の国際科学博覧会(筑波万博)を記念して
実施されたタイムカプセル郵便「ポストカプセル2001」が、
8年前の2001.1.1の元旦に配達されました。
これは、21世紀の自分や家族に宛てたものです。

悲しいけれど感動的な話、2編です。
2001年1月8日の北海道新聞「いずみ」欄に掲載されました。



(我が家のみみとまり)


まずは、大久保素子さん(当時42歳、旭川市)の「父がくれた宝物」です。

元旦に届いたのは、亡きお父さんからお母さん宛のはがきです。

「良い天気でロボットを見て楽しんでいます」の文面に、
小春日和のもと、はがきを書いている幸せそうな姿が目に浮かびます。
懐かしいお父さんの姿です。

・・・そして、結びの言葉に大久保さんは胸を刺されます。
「16年後も、皆が元気でいることを祈りつつ、
このはがきをポストに入れます。昭和60年3月20日」

お父さんは、癌で5年前にこの世を去りました。

家族全員で迎える21世紀の元旦を思い浮かべながら、書いたのでしょう。
お父さんの温かい愛情が、大久保さんの胸を熱くします。

『「宝物だね、お守りにしよう。」
お母さんはそう言って、はがきをそっと引き出しにしまった。』

大久保さんにとっても、大切なお父さんからの贈り物ですね。



(我が家のみみとまり)


次は、岡本恵子さん(当時55歳、石狩市)の「亡き夫の癖字」です。

元旦の夜の暗がりの中、郵便受けにはがきを見つけます。
息子宛の、それも独特の癖字、
一瞬、12年前に逝ったはずの夫が何処かで生きていると、
嬉しい思いが胸を横切ります。

明かりをつけて、崩れるように座り込んで見入ります。
 
「21世紀の私から21世紀のあなたへ」の文字が目に入った瞬間、
涙があふれ、しばし、泣きながら夜道を歩いたとあります。

『その夜遅く帰ってきた息子との会話は、
「よかったね」と言ったきり、無言だった。
21世紀の元旦に、いっとき現れて、またいなくなった。』

夫の癖字が12年の歳月を越えて、
楽しかった思い出をよみがえらせたのでしょう。
夫を2度失うような悲しみと共に、
はがきとはいえ夫に会えた喜びも噛みしめたに違いありません。

泣きながら夜道を歩きながら、夫を傍らに感じていたのではないでしょうか。
そして、「あなた、ありがとう」と・・・。



(北海道旭川市、ニュー温泉)


確か、山口瞳(1926.11.3~1995.8.30、作家・エッセイスト)の随筆だったと思うのですが、
『「自分が死ぬまで、この妻と何回食事が出来るのだろう」と思うと、
妻との食事がとても大切なものになった』
と言うようなことが、書いてあったのを思い出しました。

大久保さんと岡本さんの話は、
この山口瞳の何気ない思いの奥深さを証明しているような気がします。

私達は、死を普段意識していないばかりか、避けています。

でも、死は、誰にでも確実にやってきます。
それも、いつ来ても不思議ではないのです。

「人は、一人で生まれ、ひとりで死んでいく。
孤独は人間の本性だからこそ、他の人を求めるのです。」
というのは、瀬戸内寂聴の深い洞察です。

死を考えると言うことは、実は限られた命を考えることです。
死ぬという事実を見据えた時、
どう生きるべきかも考えざるを得なくなると思うのです。

一日いちにちを大事にするということは、
自分に正直に生きるということもありますが、
同時に今接している人との貴重な時間をどう考え、
どう過ごすのかということにもつながっているのだと思います。

亡くなった人を送る時のことを、思い出してください。
ああもしてやりたかった、こうもしたかった、
という後悔の念で一杯になった経験をお持ちではありませんか。

何故か、死を前にすると、私達はいつもより素直な気持ちになります。
幾分か優しくなり、思いやりも出てきます。

悲しみは、やがて穏やかな感情に変わります。
人を思う・思いやる心が、実は自分を豊かな人間に成長させてくれるのです。

残された家族との絆を感じないでしょうか。
愛おしいと思わないでしょうか。

山口瞳の思いは、死を受け入れた人だけが持てる、優しい感情でもあります。
一生懸命生きよう!と覚悟した人でもあります。


自分の死の期限を知った小児ガンの子供は、
付き添う母の体を気遣ったり、
痛みで耐えられないときでも周りに笑顔をつくります。
何故なら、「お母さんを悲しまさせたくない」から(痛みはこらえるの)です。

隣り合わせに死があるのは、
わたしたちにとって、決して怖いものでなく、
まして人生にとって不利になったりするものでもありません。

今直ぐ、
恋人、妻や夫、父や母、子供、兄弟姉妹、有人や知人を思い出してください。
・・・会いたくなった人はいませんか。

会いたくなったら、今直ぐ、会いに行って下さい。
人生は永遠でないからこそ、貴重なんです。

「ポストカプセル2001」に投函した人達は、
家族や恋人達との時間をもっと大切にと思いながら、
とても優しい素敵な気持ちで満面の笑みを浮かべながら、
投函したに違いないのです。



(北海道美瑛町、ポピーの丘と命名)


最後に、沢田知可子の「会いたい」と平原彩香の「明日」を贈ります。


沢田知加子の「会いたい」

『ビルが見える教室で ふたりは机 並べて
 同じ月日を過ごした

 少しの英語とバスケット そして
 私はあなたと恋を覚えた

 卒業しても私を 子供扱いしたよね
 「遠くへいくなよ」と

 半分笑って 半分真顔で 抱き寄せた
 
 低い雲を広げた 冬の夜
 あなた 夢のように 死んでしまったの

 今年も海に行くって いっぱい映画も観るって
 約束したじゃない あなた約束したじゃない
 会いたい


 波打ち際 すすんでは 不意にあきらめて戻る
 海辺をただ一人
 怒りたいのか 泣きたいのか わからずに歩いている

 声をかける人を つい見つめる
 彼があなただったら あなただったら

 強がる肩をつかんで バカだなって叱って
 優しくKissをして 嘘だよって抱きしめていて
 会いたい


 遠くへ行くなと言って お願い独りにしないで
 強く抱きしめて 私のそばで生きていて

 今年も海に行くって いっぱい映画も観るって
 約束したじゃない あなた約束したじゃない
 会いたい』



(北海道旭川市、上野ファーム)


平原綾香の「明日」

『ずっとそばにいると あんなに言ったのに
 今はひとり見ている夜空 はかない約束

 きっとこの街なら どこかですれちがう
 そんなときはわらいながら 逢えたらいいのに

 もう泣かない もう負けない
 思い出を越えられる 明日があるから

 そっと閉じた本に 続きがあるなら
 まだなんにも書かれてない ページがあるだけ

 もう泣かない もう逃げない
 なつかしい夢だって 終わりじゃないもの

 あの星屑 あの輝き
 手を伸ばしていま 心にしまおう
 明日は新しい わたしがはじまる』


信じる、信じたい明日があるから、越えられる。
生き続ける限り、いつでも会うことが出来る。

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