うつ解消マニュアル
(脳及び心疾患並びに認知症及び更年期障害予防)
第11回目 2008・8・3作成
(マニュアルは第1回目にあります。常に最新版にしています。)
「川を渡る女」と「若い女性と水夫」
グー(2007.7.1開設)のブログに開設中
http://blog.goo.ne.jp/kenatu1104
(北海道旭川市、蓮池公園)
先日、6月29日に走ったハーフマラソン(21.0975キロ)
の結果通知が届きました。
2時間27分24秒3、やはりラストランナーでした。
関係者の皆さん、最後までお付き合い戴きまして有り難うございました。
先のブログにも書きましたが、
これからはたとえゴールが出来なくても、
自分を褒めてやれる走りが出来るように、
練習を日常的にしようと決心しました。
そこで昨日から10キロ、のんびりと走っています。
夢は、以前のようにサロマ湖100キロマラソンに出場することです。
今年は、10月の体育祭に開催される
フルマラソン(42.195キロ)に参加しようと思います。
昨日の体重71.6㎏、体脂肪率23%、腹囲90.0㎝。
さて、どのように変化していくのでしょうか。
こう期待下さい。
ところで、前回の星の王子さまはどうでしたか。
6月29日は、サンテグジェペリの誕生日です。
走りながらそのことを思い出して、
前回は、ブログ1周年の記念と私のブログを見ていてくれる人への
ちょっとした贈り物のつもりで書きました。
両親や家族、友人知人・・・「なじみ」はいますか。
今からでも決して遅くないし、
気が付いていないだけで「なじみ」はいましたね。
大切にして下さい。
さて、今日は自分の話をさせて下さい。
高校生の頃ですから、かれこれ40年前の話になりますが、
どういう経緯か失念してしまったのですが、
次のような心理テストに出会いました。
題名は、「川を渡る女」です。
40年近くも経っているので、私の創作も少しあるかも知れません。
「川を隔てて,L子と恋人M君が住んでいましたが、
ある日,嵐で橋が流されてしまいました。
L子はどうしてもM君に会いたくなって、
唯一ボートを持っているS君に頼んでもらおうと
友達B君に依頼します。
(L子の友達はB君です。
B君の友達がS君で、
L子とS君は友達ではありません。)
やがてB君が戻ってきて言うことには、
「L子を抱かせてくれたら、向こう岸まで渡そう。」というものでした。
どうしてもM君に会いたい一心のL子は、S君と一夜を共にします。
M君にその経緯を話したL子は、
自分以外の男に体を許したことを激しく怒ります。
その話を聞いていた親友のH君は、
「まあまあ」と言って、二人の間に入ってきます。」
ここで物語は終わるのですが、
この話の登場人物を嫌いな順に並べなさいというものでした。
それから二十数年後、
私はある研修で、この話には色々なバージョンがあることを知りました。
(北海道旭川市、上野ファーム・「風のガーデン」のガーディナーの庭)
その話の題名は、「若い女性と水夫」です。
以下、その内容です。
「嵐に遭遇して一隻の船が沈没した。
その船に乗っていた人たちの中で、
運良く5人が二隻の救命ボートに乗ることが出来た。
一隻のボートには水夫と若い女性と老人の3人が、
もう一隻には若い女性のフィアンセとその親友の2人が乗り合わせた。
悪天候のもとで
波に揺られるあいだに二隻のボートは別れ別れになってしまった。
若い女性の乗ったボートが、ある島にたどりついた。
フィアンセと離ればなれになった彼女は、
フィアンセが生存している手がかりをつかもうとして
もう一隻のボートを探したが、何の手がかりも得られなかった。
翌日になって天候が回復したが、
相変わらずフィアンセの行方は分からなかった。
彼女がなおも諦めきれずに見ていると、
海のかなた遠くにひとつの島かげを見つけた。
彼女は矢もたてもたまらず、
フィアンセを探したい一心で水夫に
「ボートを修理して、あの島に連れて行って下さい」と頼んだ。
水夫は彼女の願いに応じてもよいと言ったが、
一つ条件を持ち出した。
それは彼女と一夜を共にするということだった。
がっかりし、困り果てた彼女は、
老人に「私はどうしたらいいか、何かよい方法を教えて下さい」
と相談をもちかけた。
老人は
「何があなたにとって正しいのか、
あるいは何が間違っているのか、
私は言うことができません。
あなたの心にきいて、それに従いなさい」
と言うだけだった。
彼女は悩み苦しんだ挙げ句、結局水夫の言う通りにした。
翌朝、水夫はボートを修理して彼女をその島に連れて行った。
フィアンセの姿を遠くから見つけた彼女は、
浜辺に着くや遅しとボートから飛び出し、
そこにいるフィアンセの腕に抱かれた。
フィアンセのあたたかい腕の中で
彼女は昨夜のことを話そうかどうか迷いましたが、
結局思い切って打ち明けることにした。
それをきいたフィアンセは怒り狂い、
彼女に「もう二度と顔を見たくない!」と叫びながら走り去った。
泣きながら彼女はひとり浜辺に降りていった。
彼女を見たフィアンセの親友は彼女のところに行き、
肩に手をかけて
「君たち二人がケンカをしたことは僕にもよく分かる。
フィアンセに話をしてあげよう。
それでしばらくの間、私があなたの世話をしてあげよう」と話した。
(北海道旭川市、上野ファーム・「風のガーデン」のガーディナーの庭)
先に書いた「川を渡る女」は、単なる心理ゲームと聞きました。
その頃、流行っていた心理分析の一つで、
自分の深層心理をのぞこうということだったと思います。
L子は恋愛(ラブ)、
M君は道徳(モラル)、
B君は仲介(ビジネス)、
S君は欲情(セックス)、
H君は人間性(ヒューマニズム)
を象徴しており、
自分が一体何を大事に思って生きているか、
と言うようなものだったと思います。
後の「若い女性と水夫」については、
その研修では時間がなくなってしまったため
一枚のペーパーをもらっただけなので、
結局何を目的にしていたのは分からずじまいです。
しかし、想像はつきます。
この研修は、人材育成が目的のものでしたから、
きっと、皆んなでこの物語の感想をぶつけ合いながら、
色々な考え(価値観)を明らかにしていこう
というものではなかったのかと思います。
私はこの話には何か興味が引かれ、
今もなおこの物語を考え続けています。
まだ、結論は出ていないのですが、
今の時点の到達点をお話しさせて下さい。
まず、この物語は知ってしまった時点から、
自分の問題になります。
自分ならどうするかを常に詰問されます。
理想はH君で、しかし普段はB君で生き、
L子に憧れ、しかしM君に縛られ、
時にはS君のような過ちを犯してしまう。
これに正解などなく、分析の方法も書かれていなかったので、
私の想像でこう考えました。
一番好きな人に選んだ人物、
それは自分が成りたい人物、かくありたいと思う理想像で、
一番嫌いな人に選んだ人物は、
認めたくはないのですが、
その時の自分自身ではないのかと考えました。
当時、私は若く、若輩であるために何も知らず、
しかし鼻っ柱だけは強く、今思えば自己正当化するために
自分の奥深くにある邪悪な心を封印していたような気がします。
しかし、
こんな分析にはあまり意味はない
ということに直ぐに気が付きました。
そんなことよりも、
この物語の登場人物のそれぞれの事情を考えると、
好悪の順位があっと言う間に変わることに、
気が付いたからです。
それでもこの私の分析は、初回の分析だけには使えそうです。
まず、老人ですが、やはり大人だと感心し、
私もかくありたいなどと思ってしまいそうなのだけど、
さて、彼女の身になって考えれば、
これほど相談し甲斐のない大人も居ない。
人が溺れかかっていても、
自分のような老人が助けに行っても邪魔になるばかりと言い訳をして、
「可哀想、可哀想」を連発して助けようともしない人にも見えてくる。
次に、
フィアンセは「二度と顔を見たくない!」と叫びながら走り去るのですが、
これは彼のためにしたことでもあり、
いわば二人の問題でもある訳です。
これでは彼女がしたことを無に帰すばかりでなく、
隠しておけば隠しおおすことも出来たのに
(嘘の方が幸せな場合もありますが)、
彼女の心情に思いを致すと何とも不憫でなりません。
それにしても哀れなのは、水夫です。
彼女がそれほどに思い詰めている彼氏が居るというのに、
何もわざわざ一生涯嫌われる、
卑怯な方法をとらなくてもと思うのです。
やがて、この水夫にも愛する人が出来たとき、
自分のしたことの愚かさに気が付くことになるでしょう。
人は騙せても自分自身は騙せないから、
一生この罪を背をっていかなければなりません。
嫌うと言うより、惨めなあまり同情心さえ沸いてきます。
親友は彼女の肩に手をかけて、
「あなたの世話をしてあげよう」と言います。
これは明らかに、
親友は彼女がずーと前から好きで、
この好機を捕らえたという感じです。
きっと、フィアンセの間に入って
仲を取り持とうとは思わないでしょう。
夏目漱石の「こころ」の私を彷彿とさせます。
最後に、彼女です。
これがロミオとジュリエットであれば、死を選ぶでしょう。
しかし、現実に戻って冷静に考えれば、
彼女の選択は至極当然なのです。
その若さ(だからこそ、老人に相談した)、
理性と情熱、突きつけられた現実、
彼を思う炎のような情熱に思い至れば、
結果は明らかではないでしょうか。
それにしても、他に方法がなかったのかと、
ない智恵を絞るのは私だけでしょうか。
もしかしたら、
S君は昔からL子のことが好きだったのではないのか。
許されることではないが、
やむにやまれぬ思いがあったのではないのか。
M君やフィアンセは、
直ぐに思い直して彼女の思いやりに感謝して、
彼女の軽率な行いを自分の問題として引き受けたのではないのか。
言葉や行動からだけでは、本当のことは分かりません。
言葉や行動のみでその人を判断できない、
そう言わざるを得ない、
そうせざるを得ない事情を考える癖のようなものを、
自分につけてくれたのではないかと思うのです。
出会った人との接触で少しでも違和感を感じたとき、
もしかしたら、
何か事情や理由があるのではないのかと、
いつの間にか考える癖です。
うつ状態にある人の悩みの多くは、
対人関係ではないでしょうか。
相手の立場に立った思考を習慣化させれば、
結果的に自分の感情も傷つけることもありません。
この物語の登場人物を通して、
人の感情の真実が那辺にあるのかを考える訓練をしてみては、
どうでしょうか。
今日は、長い話になってしまいました。
私の話ばかりになってしまい恐縮していますが、
何か役立つことがあるはずと自分に言い聞かせて、
恥を忍んでお話をしました。
退屈な話に、最後までお付き合い戴き感謝します。
検査のお願い
うつ症状は、色々な病気で出る症状でもあります。
必ず、MRIやPETのある病院で検査を受けて下さい。
脳血管性障害、アルツハイマー病、脳腫瘍、
頭部外傷、認知症、更年期障害、脳脊髄液減少症等、
色々な病気が考えられます。
コメントに関するお願いです
1.コメントは、
すぐにはブログに反映しないようにしています。
(内緒で相談をしたい人のためです。)
2.コメントのブログ反映を希望しない人は、
必ずその旨書いてください。
(当然ですが、ブログには反映しません。)
3.内緒で相談(ブログへの反映を希望しない人)、
回答が欲しい人は
「メールアドレス」を書いてください。
(後日、メールで回答します。)
4.コメントを投稿するときに、
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自分が書いたコメントが残っているうちは
投稿が終了していませんので、
元の白紙の状態になるまで
上記4を繰り返してください。
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(心と体・ストレス・自律神経・更年期障害・睡眠障害・・全てバランスです。
それも、バランスの程度は、ひとり一人違います。
「居心地の良い自分探し」をして下さい。)
(ジョギングは、心を癒します。
感動すると涙が溢れ、心が落ち着きます。
薬は対症療法だから、原因は治療しません。
薬は、「努力や学びの尊さ」から遠ざけるから駄目なのです。)
(うつって、悪いことばかりではありません。生きる力になります!)
(自然・読書・音楽・映画・哲学や思想・社会経済・・
どれも人生に彩りを与えてくれます。)
(薬は依存性や耐性があるばかりでなく、
身体を交感神経優位にします。
長期に服用すれば自然治癒力が減退し、
遅かれ早かれ自律神経失調症になります。
医者はその事を知っているので、
自分では薬をあまり飲みません。
非常に残念なことですが、
自分の生活やその他の事情で薬を出し続けるのです。
長期に医師にかかっている人は、
その医師の人となりや医学に対する情熱を常にチェックして下さい。)
(脳及び心疾患並びに認知症及び更年期障害予防)
第11回目 2008・8・3作成
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「川を渡る女」と「若い女性と水夫」
グー(2007.7.1開設)のブログに開設中
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(北海道旭川市、蓮池公園)
先日、6月29日に走ったハーフマラソン(21.0975キロ)
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2時間27分24秒3、やはりラストランナーでした。
関係者の皆さん、最後までお付き合い戴きまして有り難うございました。
先のブログにも書きましたが、
これからはたとえゴールが出来なくても、
自分を褒めてやれる走りが出来るように、
練習を日常的にしようと決心しました。
そこで昨日から10キロ、のんびりと走っています。
夢は、以前のようにサロマ湖100キロマラソンに出場することです。
今年は、10月の体育祭に開催される
フルマラソン(42.195キロ)に参加しようと思います。
昨日の体重71.6㎏、体脂肪率23%、腹囲90.0㎝。
さて、どのように変化していくのでしょうか。
こう期待下さい。
ところで、前回の星の王子さまはどうでしたか。
6月29日は、サンテグジェペリの誕生日です。
走りながらそのことを思い出して、
前回は、ブログ1周年の記念と私のブログを見ていてくれる人への
ちょっとした贈り物のつもりで書きました。
両親や家族、友人知人・・・「なじみ」はいますか。
今からでも決して遅くないし、
気が付いていないだけで「なじみ」はいましたね。
大切にして下さい。
さて、今日は自分の話をさせて下さい。
高校生の頃ですから、かれこれ40年前の話になりますが、
どういう経緯か失念してしまったのですが、
次のような心理テストに出会いました。
題名は、「川を渡る女」です。
40年近くも経っているので、私の創作も少しあるかも知れません。
「川を隔てて,L子と恋人M君が住んでいましたが、
ある日,嵐で橋が流されてしまいました。
L子はどうしてもM君に会いたくなって、
唯一ボートを持っているS君に頼んでもらおうと
友達B君に依頼します。
(L子の友達はB君です。
B君の友達がS君で、
L子とS君は友達ではありません。)
やがてB君が戻ってきて言うことには、
「L子を抱かせてくれたら、向こう岸まで渡そう。」というものでした。
どうしてもM君に会いたい一心のL子は、S君と一夜を共にします。
M君にその経緯を話したL子は、
自分以外の男に体を許したことを激しく怒ります。
その話を聞いていた親友のH君は、
「まあまあ」と言って、二人の間に入ってきます。」
ここで物語は終わるのですが、
この話の登場人物を嫌いな順に並べなさいというものでした。
それから二十数年後、
私はある研修で、この話には色々なバージョンがあることを知りました。
(北海道旭川市、上野ファーム・「風のガーデン」のガーディナーの庭)
その話の題名は、「若い女性と水夫」です。
以下、その内容です。
「嵐に遭遇して一隻の船が沈没した。
その船に乗っていた人たちの中で、
運良く5人が二隻の救命ボートに乗ることが出来た。
一隻のボートには水夫と若い女性と老人の3人が、
もう一隻には若い女性のフィアンセとその親友の2人が乗り合わせた。
悪天候のもとで
波に揺られるあいだに二隻のボートは別れ別れになってしまった。
若い女性の乗ったボートが、ある島にたどりついた。
フィアンセと離ればなれになった彼女は、
フィアンセが生存している手がかりをつかもうとして
もう一隻のボートを探したが、何の手がかりも得られなかった。
翌日になって天候が回復したが、
相変わらずフィアンセの行方は分からなかった。
彼女がなおも諦めきれずに見ていると、
海のかなた遠くにひとつの島かげを見つけた。
彼女は矢もたてもたまらず、
フィアンセを探したい一心で水夫に
「ボートを修理して、あの島に連れて行って下さい」と頼んだ。
水夫は彼女の願いに応じてもよいと言ったが、
一つ条件を持ち出した。
それは彼女と一夜を共にするということだった。
がっかりし、困り果てた彼女は、
老人に「私はどうしたらいいか、何かよい方法を教えて下さい」
と相談をもちかけた。
老人は
「何があなたにとって正しいのか、
あるいは何が間違っているのか、
私は言うことができません。
あなたの心にきいて、それに従いなさい」
と言うだけだった。
彼女は悩み苦しんだ挙げ句、結局水夫の言う通りにした。
翌朝、水夫はボートを修理して彼女をその島に連れて行った。
フィアンセの姿を遠くから見つけた彼女は、
浜辺に着くや遅しとボートから飛び出し、
そこにいるフィアンセの腕に抱かれた。
フィアンセのあたたかい腕の中で
彼女は昨夜のことを話そうかどうか迷いましたが、
結局思い切って打ち明けることにした。
それをきいたフィアンセは怒り狂い、
彼女に「もう二度と顔を見たくない!」と叫びながら走り去った。
泣きながら彼女はひとり浜辺に降りていった。
彼女を見たフィアンセの親友は彼女のところに行き、
肩に手をかけて
「君たち二人がケンカをしたことは僕にもよく分かる。
フィアンセに話をしてあげよう。
それでしばらくの間、私があなたの世話をしてあげよう」と話した。
(北海道旭川市、上野ファーム・「風のガーデン」のガーディナーの庭)
先に書いた「川を渡る女」は、単なる心理ゲームと聞きました。
その頃、流行っていた心理分析の一つで、
自分の深層心理をのぞこうということだったと思います。
L子は恋愛(ラブ)、
M君は道徳(モラル)、
B君は仲介(ビジネス)、
S君は欲情(セックス)、
H君は人間性(ヒューマニズム)
を象徴しており、
自分が一体何を大事に思って生きているか、
と言うようなものだったと思います。
後の「若い女性と水夫」については、
その研修では時間がなくなってしまったため
一枚のペーパーをもらっただけなので、
結局何を目的にしていたのは分からずじまいです。
しかし、想像はつきます。
この研修は、人材育成が目的のものでしたから、
きっと、皆んなでこの物語の感想をぶつけ合いながら、
色々な考え(価値観)を明らかにしていこう
というものではなかったのかと思います。
私はこの話には何か興味が引かれ、
今もなおこの物語を考え続けています。
まだ、結論は出ていないのですが、
今の時点の到達点をお話しさせて下さい。
まず、この物語は知ってしまった時点から、
自分の問題になります。
自分ならどうするかを常に詰問されます。
理想はH君で、しかし普段はB君で生き、
L子に憧れ、しかしM君に縛られ、
時にはS君のような過ちを犯してしまう。
これに正解などなく、分析の方法も書かれていなかったので、
私の想像でこう考えました。
一番好きな人に選んだ人物、
それは自分が成りたい人物、かくありたいと思う理想像で、
一番嫌いな人に選んだ人物は、
認めたくはないのですが、
その時の自分自身ではないのかと考えました。
当時、私は若く、若輩であるために何も知らず、
しかし鼻っ柱だけは強く、今思えば自己正当化するために
自分の奥深くにある邪悪な心を封印していたような気がします。
しかし、
こんな分析にはあまり意味はない
ということに直ぐに気が付きました。
そんなことよりも、
この物語の登場人物のそれぞれの事情を考えると、
好悪の順位があっと言う間に変わることに、
気が付いたからです。
それでもこの私の分析は、初回の分析だけには使えそうです。
まず、老人ですが、やはり大人だと感心し、
私もかくありたいなどと思ってしまいそうなのだけど、
さて、彼女の身になって考えれば、
これほど相談し甲斐のない大人も居ない。
人が溺れかかっていても、
自分のような老人が助けに行っても邪魔になるばかりと言い訳をして、
「可哀想、可哀想」を連発して助けようともしない人にも見えてくる。
次に、
フィアンセは「二度と顔を見たくない!」と叫びながら走り去るのですが、
これは彼のためにしたことでもあり、
いわば二人の問題でもある訳です。
これでは彼女がしたことを無に帰すばかりでなく、
隠しておけば隠しおおすことも出来たのに
(嘘の方が幸せな場合もありますが)、
彼女の心情に思いを致すと何とも不憫でなりません。
それにしても哀れなのは、水夫です。
彼女がそれほどに思い詰めている彼氏が居るというのに、
何もわざわざ一生涯嫌われる、
卑怯な方法をとらなくてもと思うのです。
やがて、この水夫にも愛する人が出来たとき、
自分のしたことの愚かさに気が付くことになるでしょう。
人は騙せても自分自身は騙せないから、
一生この罪を背をっていかなければなりません。
嫌うと言うより、惨めなあまり同情心さえ沸いてきます。
親友は彼女の肩に手をかけて、
「あなたの世話をしてあげよう」と言います。
これは明らかに、
親友は彼女がずーと前から好きで、
この好機を捕らえたという感じです。
きっと、フィアンセの間に入って
仲を取り持とうとは思わないでしょう。
夏目漱石の「こころ」の私を彷彿とさせます。
最後に、彼女です。
これがロミオとジュリエットであれば、死を選ぶでしょう。
しかし、現実に戻って冷静に考えれば、
彼女の選択は至極当然なのです。
その若さ(だからこそ、老人に相談した)、
理性と情熱、突きつけられた現実、
彼を思う炎のような情熱に思い至れば、
結果は明らかではないでしょうか。
それにしても、他に方法がなかったのかと、
ない智恵を絞るのは私だけでしょうか。
もしかしたら、
S君は昔からL子のことが好きだったのではないのか。
許されることではないが、
やむにやまれぬ思いがあったのではないのか。
M君やフィアンセは、
直ぐに思い直して彼女の思いやりに感謝して、
彼女の軽率な行いを自分の問題として引き受けたのではないのか。
言葉や行動からだけでは、本当のことは分かりません。
言葉や行動のみでその人を判断できない、
そう言わざるを得ない、
そうせざるを得ない事情を考える癖のようなものを、
自分につけてくれたのではないかと思うのです。
出会った人との接触で少しでも違和感を感じたとき、
もしかしたら、
何か事情や理由があるのではないのかと、
いつの間にか考える癖です。
うつ状態にある人の悩みの多くは、
対人関係ではないでしょうか。
相手の立場に立った思考を習慣化させれば、
結果的に自分の感情も傷つけることもありません。
この物語の登場人物を通して、
人の感情の真実が那辺にあるのかを考える訓練をしてみては、
どうでしょうか。
今日は、長い話になってしまいました。
私の話ばかりになってしまい恐縮していますが、
何か役立つことがあるはずと自分に言い聞かせて、
恥を忍んでお話をしました。
退屈な話に、最後までお付き合い戴き感謝します。
検査のお願い
うつ症状は、色々な病気で出る症状でもあります。
必ず、MRIやPETのある病院で検査を受けて下さい。
脳血管性障害、アルツハイマー病、脳腫瘍、
頭部外傷、認知症、更年期障害、脳脊髄液減少症等、
色々な病気が考えられます。
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1.コメントは、
すぐにはブログに反映しないようにしています。
(内緒で相談をしたい人のためです。)
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それも、バランスの程度は、ひとり一人違います。
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長期に服用すれば自然治癒力が減退し、
遅かれ早かれ自律神経失調症になります。
医者はその事を知っているので、
自分では薬をあまり飲みません。
非常に残念なことですが、
自分の生活やその他の事情で薬を出し続けるのです。
長期に医師にかかっている人は、
その医師の人となりや医学に対する情熱を常にチェックして下さい。)