小馬太郎兵衛@タコのイカ踊りぃっ!!

ブログの老後をユラユラ楽しむ悦楽ブログって言ったけどさ、もう一発くらい狙ってもいいのかな。やってもいいかな?

SLと餃子帝国へ - しょの2

2007-11-06 02:42:58 | それゆけ乗り鉄トラベラーズ
日曜日にふと真岡鐵道へ出かけたくなり、前夜の土曜日に、ちょいといろいろと下調べをしてみる。
普通だったら、たかが日帰り如きでいちいち下調べなどするわけもないのだが、今やネットが手元にあるから便利なことこの上なく、真岡鐵道の終点茂木や益子、真岡から、宇都宮に抜けるバスがそれぞれ出ているという。ただ来た道を引き返すなど言語道断、抜け道があるのなら使わない手はない。益子や真岡からなら、それぞれ1時間に1本程度、宇都宮に抜けるバスが出ているようだから、こいつで宇都宮に抜けたら、当然餃子が待っている。地方のバスで1時間に1本でもきちんと毎時ヘッドで出ているのは、それなりに流動がある証拠で、下館は茨城県だが、真岡や益子は栃木県で、宇都宮とは川を挟んで20㎞ちょいとあれば、それなりに流動があるわけだ。

とゆーわけで、日曜日、DJ KOUSAKUの「POWER BAY WEEKEND」を聞きながら、朝6時半頃に家を出る。今の普段の生活を考えると、祝日出勤でもない限り、朝6時半に家を出るというのはとびきりの早起き。
これだけ早起きしたのには訳がある。
下館を「SLもおか号」が発車するのは10時37分。それに間に合うように…と、時刻表を逆算していくと、取手は8時40分の水海道乗り換え下館行きに乗っておく必要があり、取手に8時40分までに着くとすると…と逆算していくと、家を出るのは朝6時半くらいになるのかなと。都合下館まで4時間を要す計算になるが、こればかりはクルマでは行けないのだから致し方あるまい。クルマなら、半分の2時間で着く…とまでは言わないが、2時間半を見ておけば十分なのに…ねえ。

船橋からは東武野田線で柏へ。
何がマンドクセって、柏や我孫子、取手への常磐線筋へ出るのに、船橋から東武野田線をちんたらちんたら柏まで大回りせねばならない。

まあ、そんな東武野田線も、このような光景で我々ひねくれまくった鉄ヲタを迎えてくれるというものである。

その一つ。
東武線名物、明るいのにきっちり閉ざされた遮光幕。



組合の規定だかなんだかで、いくらこれだけ明るくとも、朝7時半までは、きっちり運転席背後の遮光幕を2枚とも閉めることになっているらしい。日の明かりが薄い冬場の朝ならいざ知らず、秋晴れの朝でさえも、きっちり規定通りカーテンを閉ざすのはいかにも東武らしい光景、っていうか、こんな光景を会社ぐるみで見られるのは、今や全国広しといえど、東武とJRの房総地区や水戸地区くらいのものだろう。それこそつい5年前までは、「東武と京成は労働者の(以下略」などと揶揄されたものだが、その京成も、どうやら昼間の運転席の遮光幕全面開放に向けて最終調整の段階に入っているらしく、運転席背後の窓ガラスには、薄いスモークフィルムが貼られるようになった。とうとう京成が昼間の遮光幕全開に動くとは、時代は大きく変わるものである。
それに比べて東武は、良くも悪くも変わらないところがいいんだろうねえ…。
さすがに特急などでスニーカー履きで車内改札に来る車掌さんは見かけなくなったが(笑)。

ちなみにこのカーテン、朝7時半を過ぎた最初の停車駅、鎌ヶ谷でちゃんと真ん中の1枚が開けられた。

ついでに、「東武といえばこの顔」というのも一枚。



この8104は1963年製。もうゆうに40年選手だが、現役を退く予定は今のところ全くないらしい。東武で最後まで残った旧性能ツリカケ車5050系が野田線を引退したのがつい3年前の2004年、ツリカケ車でさえ後生大事に使い倒すのだから、もうしばらくは野田線をちんたらちんたら走ることになりそうだ。

柏からは常磐線で取手へ。
朝8時前だというのに、知る人ぞ知る我孫子の駅そば「弥生軒」は店を開けており、常磐線に来たからには、我孫子の「唐揚げそば」を食わずして通過することなど出来ないくらいだったが、さっき朝食のおにぎりを食べたばかりなのでさすがにパス。っていうか、こんな朝早くから唐揚げそばってーのもヘビーだし、そもそもこんな朝早くに唐揚げそばなんて売っているのかしらん。
砦に着いたのは朝8時過ぎ。急げば一本早い8時08分発の下館行きに間に合ったが、きっぷも買わなきゃいかんし、下館まで急いだところで、下館で時間を持て余しそうだったので、間に水海道行きが3本あるので、テキトーに乗りながら進むことにしよう。
きっぷは、関鉄常総線と、真岡鐵道が益子まで乗れるという「土曜・休日常総線・真岡鐵道共通一日自由きっぷ」を選択。これがまたバーゲン価格で、行って帰ってきて2300円。しかもこれでも安くしたというのだから尚のこと驚きで、もとは2700円で売っていたところ、400円割り引いたようだ。
なにがバーゲン価格かって、取手から下館までの片道運賃が1460円、下館から真岡鐵道の益子までが740円だから、片道分でほぼ往復の元が取れるという、ほぼ半額近い割引価格なのだった。
他にも、下館までの関鉄に一日乗り放題の土日年末年始限定「1日フリーきっぷ」というのもあって、これだと1日1500円。これで取手から下館まで乗れば、片道だけでほぼ元が取れる計算になってしまう。
しかし、おいらもこのきっぷの選択は少々失敗したようだ。
というのは、このきっぷの響きだけで飛びついて、真岡鐵道まで全線乗れるものだと勘違いしており、このきっぷでは益子~茂木間が別払いになるということに気がついたのは、不覚にも真岡鐵道に乗った後だった_| ̄|○ どうせなら茂木まで乗れるきっぷにしてくれりゃあ…。もっとも、それじゃあ真岡鐵道も商売としては面白くないだろうし…。
ちなみに、このきっぷを買うと(かどうかは知らないが)、関鉄の窓口でも、「SLもおか」の乗車整理券(500円)を売ってくれる。
朝の取手でヒマを潰すようなところもなく、せっかくフリーきっぷも手にしたのだから、8時20分発の水海道行きで、とりあえず水海道まで先行してみる。
明るいうちに関鉄の下館方面行き下り列車に乗るのもかなり久しぶりで、思い返すと1998年5月に初乗りをして以来。夜暗くなってからの上りなら何度かあるんだけどね。



関鉄というと、国鉄型気動車のお古の宝庫というイメージがあったのだが、このところすっかり新系列の気動車が多数投入され、対向列車で旧型気動車を見かけたのは、キハ0系が1本だけだった。
水海道の車庫では案の定、旧型気動車はほぼ皆お休み。地元民もたこすけさんに言わせると、やはり旧型気動車は平日の朝晩しかなかなか走っていないらしい。

とりあえず、どこに途中下車するわけでもなく、なんとなく水海道まで来てみたので、ちょいと降りてコンビニで食糧でも調達する。
コンビニから駅に戻ると、ホームにはすでに9時10分発の下館行きが据え付けられていたので席を確保しておく。



今はほぼ水海道で系統分断という運転系統で、取手から下館まで直通して走る列車というのは、いまはほとんど残っていないが、おいらが初乗りをした1998年5月頃というのは、国鉄型気動車のお古が2両編成でがたごと走っていたんだよなあ…。

ところで関東鉄道。











車内放送で「この電車は…」なんて言うなYO!!

どう考えても電車じゃねえっぺよ。
今や十把一絡げ、クソもミソも一緒でなんでも「電車」なんだよなあ。
これは真岡鐵道のHPも一緒で、「電車」なんて書いてあってちょいと愕然。
まあ、言わんとしていることはよく分かるのだが。

というわけで、9時59分に下館に到着。
一番奥の真岡鐵道ホームの向こう側の留置線には、SLもおか号が据え付けられ、ホームに引き出されるのをいまや遅しと蒸気を上げて待ちかまえていた。



駅前では、20~30人のグループがハイキングに出かけるのか、駅前広場を占拠して体操に明け暮れ、歩行者の通行を阻害している(笑)。

真岡鐵道のホームに行くと、SL列車の露払い役も兼ねている、10時16分発の茂木行きの普通列車が、益子で行われている秋の大陶器市へ向かう客を大量に飲み込んでいた。SL列車に乗るとおぼしき客も、それなりに待ってはいるが、それほどの数ではないのかな…というのが正直なところ。



ちなみにこのSLもおか号は全車自由席。一応団体客などがいる時は号車を指定されるようだが、整理券さえ持っていれば乗れるので、定員制と考えて差し支えなさそう。

10時16分発の茂木行きが出た後、すぐに「SLもおか号」が入線。



こんな小振りのSLが、50系客車3両を牽引する。
この列車で使われる50系客車は、旧型客車淘汰を目的に、1970年後半から1980年代前半にかけて製造され、JR転換直後の1987年当時は、客車使用の普通列車が走るところはどこにでも走っていたが、そのご客車列車は急速に淘汰され、今や塗装は違えど、冷房改造すらされず、ほぼ原型のまま使われている50系客車は、おいらの記憶が確かならば、今やこの真岡鐵道の3両だけだろう。
50系客車は1997年8月、折尾から直方まで揺られて以来、実に10年ぶりの乗車で懐かしい。1988年12月の「日本縦断JRウオッチング」では、さんざんこいつに揺られ続けたことでも、思い出深い系列の車両でもある。



先頭の機関車、C12 66を、機関士がぞうきんで丁寧に磨き上げていく。
昔は機関車の世話係というか、機関区に帰ってきた機関車を隅から隅まで磨き上げる「庫内手」なんていう職種があったっけ。その大半は、あこがれの明日の機関士を夢見る若い衆だったようだ。



その機関車を司る運転席。



さあ、10時37分。
汽笛も高らかに、SLもおか号が出発。
この衝撃のない発車の瞬間が、客レのファンにはたまらない至福のひとときですよ。
この客車列車独特の揺れを肴にまずは一杯。
むは~。

(この稿続く)

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