りんちゃん、こんにちわ。
ほんまに、暑い日どした。
この間から来はるお客さんの、「初恋」話どす。
80年前やさかい、お客はんは、90歳くらいどすぇ。
ええなぁ。
昔話してはるときは、頬がほんのり、桜色どす。
おさげの三つあみを手でいじりながら、長浜の田舎道を、夕日に向かって、二人で、とぼとぼ歩くだけやってんて。
ほんで薄暗くなってきて、大きな淵を通りがかったら、でてきたらしいぇ。
かっぱはんどす。
うちの京都のおばあはんも、河童の話は、よう寝物語に聞かされたんで。
うちもよう知ってるぇ。
そのままどす。
緑の体に、両手の水かき、赤ちゃんの泣き声みたいな声。
ほんまに、日本中にいてはったんやねぇ。
つい最近のことやのに、どこに行きはったんやろねぇ。
お客はんは、相手のお人が、逃げはって。
河童につかまれて、赤いシゴキをとられて、泣きながら、お家に逃げ帰りはったん。
ほんで、お終いなんどすけど。
この古い町屋で話とうお客はんの心も視線も、80年前に飛んではったぇ。
不思議どすなぁ。
でも、あってもええなぁ。
なんや、聞かされとう、うちもホッコリどす。
毎日しんどいとか、休みたいばっかりどしたから。
あしたも、きばらんとなぁ。
そう思うたんどす。
不思議で、怖いお話を、おおきに。
ほなな。
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