京照日記

アンティーク店の京照が「着物に対する熱い思い」と、お客さんとの会話で気が付いたことを発信しています。

80年まえの、長浜で、河童と、おさげの女子の初恋は。

2014年05月30日 15時41分49秒 | ヒラメキのヒント

りんちゃん、こんにちわ。

ほんまに、暑い日どした。

この間から来はるお客さんの、「初恋」話どす。

80年前やさかい、お客はんは、90歳くらいどすぇ。

ええなぁ。

昔話してはるときは、頬がほんのり、桜色どす。

おさげの三つあみを手でいじりながら、長浜の田舎道を、夕日に向かって、二人で、とぼとぼ歩くだけやってんて。

ほんで薄暗くなってきて、大きな淵を通りがかったら、でてきたらしいぇ。

かっぱはんどす。

うちの京都のおばあはんも、河童の話は、よう寝物語に聞かされたんで。

うちもよう知ってるぇ。

そのままどす。

緑の体に、両手の水かき、赤ちゃんの泣き声みたいな声。

ほんまに、日本中にいてはったんやねぇ。

つい最近のことやのに、どこに行きはったんやろねぇ。

お客はんは、相手のお人が、逃げはって。

河童につかまれて、赤いシゴキをとられて、泣きながら、お家に逃げ帰りはったん。

ほんで、お終いなんどすけど。

この古い町屋で話とうお客はんの心も視線も、80年前に飛んではったぇ。

不思議どすなぁ。

でも、あってもええなぁ。

なんや、聞かされとう、うちもホッコリどす。

毎日しんどいとか、休みたいばっかりどしたから。

あしたも、きばらんとなぁ。

そう思うたんどす。

不思議で、怖いお話を、おおきに。

ほなな。

 

 


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