東京都渋谷公園通りギャラリー。
東京都渋谷公園通りギャラリーは、アートを通しダイバーシティの理解促進や包容力のある共生社会の実現に寄与するために、アール・ブリュッド等の様々な作品を紹介する展示事業・交流事業・普及事業を展開している。
アール・ブリュッド2023巡回展。
「ディア ストーリーズ:ものがたり、かたりあう」。
会期。
第一会場:すみだリバーサイドホールギャラリー:9月24日~10月4日。
第二会場:東京都渋谷公園通りギャラリー:10月21日~12月24日。
第三会場:たましんRISURU ホール:2024年1月24日~2月7日。
畑中亜未。
畑中亜未(1973~)は、生活用品から自然現象まで幅広く、独自のモチーフ選びや大胆な画面上の配置を行い、クレヨンで塗り込む。
hideki。
hideki(1981~)は、廃材などミクストメディアで空想の街のジオラマを作る。10年近くかけて自宅で完成させ、その後も作り変えることを繰り返している。
富永武。
富永武(1948~)は、2013年頃より大阪は釜ヶ崎で生活する。日課の図書館での読書を通じて「からくり人形」を知り、独学で創作し始める。
富永の楽しそうに手酌で呑む廃材からくり人形を見ながら、hidekiもそうだけど、フェルディナン・シュヴァルやサイモン・ロディアを思い出していた。フェルディナン・シュヴァルは郵便配達夫だった。サイモン・ロディアは肉体労働者だった。元祖アール・ブリュッドととでもいうのだろうか。正規の美術教育を受けたこともなく、厳しい環境に耐えながら黙々暮らしていた彼等は、40過ぎてから突然に何かに突き動かされるように作り始めた。気狂いのように、いや、ある意味狂気の情熱で、フェルディナン・シュヴァルは宮殿をぶっ立て、サイモン・ロディアはワッツタワーを積み上げた。彼等は世間の評価は全く求めていなかったし、世間もまた当初は全く評価していなかった。
その衝動とは、なんぞや?