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今日のころころこころ

2023・6・6 泉屋博古館東京「木島櫻谷-山水夢中-」。物を生かして写すのである。

六本木の泉屋博古館東京へ。







泉屋博古館は、住友家旧蔵の美術品を保存公開するために1960年(昭和35年)に財団法人泉屋博古館が設立され、翌年から住友有芳園内の銅器庫で一般公開が始まった。1970年(昭和45年)に京都本館1号館が竣工し今日に至る。
1999年(平成11年)に六本木の旧住友家麻布別邸跡地に東京分館を開設することが決まり、2002年(平成14年)に竣工した。
2021年(令和3年)に名称を泉屋博古館東京に改称し2022年(令和4年)にリニューアルオープンした。
特別展「木島櫻谷-山水夢中」。
会期は6月3日~7月23日。
ホールのみ撮影可。
木島櫻谷は近代の京都画壇を代表する日本画家。近年再評価がすすんでいる。
木島櫻谷は動物画が有名だけど山水画も生涯にわたって描き続けた。
今回の展覧会は山水画にスポットをあてたという。



木島櫻谷は、1877年(明治10年)に京都は三条の商家に生まれた。
京都府立商業学校の予科に進学するも、次男の上に家族もその画才を認めていたのか、予科を退学して17歳の時に当時の京都画壇の重鎮・今尾景年の画塾に入り学んだ。
その後は徹底した写生を基礎にした卓越した技術と独自の感性で様々な作品を生み出した。









第1章:写生帖よ!-海山川を描き尽す
第2章:光と風の水墨-写生から水墨画へ
第3章:色彩の天地-深化する写生
第4章:胸中の山水を求めて
エピローグ:写生にはじまり、写生に終わる。
展示室へ入った瞬間に息を飲んだ。
並ぶ大屏風の数々。
そこに描かれてる風景は従来の山水画の枠を突き抜けた、そう、立体山水画とでもいうのだろうか?
西洋画の技法が取り入れられ、日本画の艶やかな色彩で彩られ、それが見事にまとまり、折衷の美を醸す。
シックに見える作品も、どこにでもある風景を切り取っているようでどこにもない空想の風景だ。
今の若手新進日本画家の感性だ。いや、彼等の師や彼等が木島櫻谷の影響を受けていたのか?
思わず経歴を再確認してしまった。間違いなく明治10年の生まれだ。
そして昭和13年に事故で亡くなっているのだった。享年62。
旅をしながらひたすらにひたむきに写生につぐ写生をし続けた精進を思う。

再評価されるも納得。
館を出れば、アジサイが咲く。
カエデの種がスタンバイ。
ビワがなる。

関東もそろそろ梅雨入りかな。


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