東京メトロ銀座駅のコンコースに2020年10月にオープンした小さなギャラリー「メトロ銀座ギャラリー」。
「藝大 Art Journey」開催中。
2021度に東京藝術大学を卒業・修了した学生の作品の中から、
10作品を3期に渡り紹介する。
主催:公益財団法人メトロ文化財団
企画監修:東京藝術大学社会連携センター
会期は、第1期4月26日~5月25日。第2期5月27日~6月26日。第3期6月28日~7月28日。
螺鈿蒔絵165センチ水槽「憧憬」。
小林このみ。
キラキラと反射して私程度のレベルとカメラでは写真に撮るのは難しい。
螺鈿なのだ。
蒔絵なのだ。
ものすごい時間と確かな技術。
これは小林このみが父へ贈る作品という。
自分の生きる証の漆と父の理想のアクアリウム。
「Traces of Individuality」。
小林茉莉。
これらは全て流木の破片に装飾を施したもの。
役割を終えたものに新しい価値を見出す。
「あなたの家に、庭になる」。
小島有加里。
いろんな物に囲まれていろんな物を使いながら毎日を暮らす。
特別な物は意識するけど消耗品に対して意識することは無い。
けど、存在する全ての物はどこかの誰かの手によって作られているのである。
「TRAUMA」。
杉山あるく。
杉山は「トラウマ」に独自の解釈をしているようだ。
トラウマは心の傷。
癒えることなくフラッシュバックする。
トラウマはどこまでもついてくる。
そしてトラウマの持つ力はすごい。
一方的に苦しめられるよりトラウマの持つエネルギーを魅力に変換することを試みる。
今回も見応えあった。
萎えそうな気持ちが若いアーティストたちの未来を信じることでシャンとするのが不思議。