川崎市岡本太郎美術館。
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「第27回岡本太郎現代芸術賞展」開催中。
会期は2月17日~4月14日。
「岡本太郎現代芸術賞」は、時代に先駆けて絶えず新たな挑戦を続けてきた岡本太郎の精神を継承し、自由な視点と発想で、現代社会に鋭いメッセージを突き付ける作家を顕彰するべく設立された。
27回目の今回は、621点の応募があり、22組の作家が入選した。
岡本太郎賞はつん。
岡本敏子賞は三角瞳。
特別賞は、池田武史、長雪恵、小山恭史、クレメンタイン・ナット、月光社、小山久美子、ZENG HUIRU、タツルハタヤマ、フロリアン・ガデン、村上力。
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クレメンタイン・ナット。
クレメンタイン・ナット(1983~)はUKサウスハンプトン生まれ。ビルディング クラフツ カレッジ石工専攻。シティ&ギルド オブ ロンドン アート スクール装飾用木彫専攻。ヨーク大学建物保存専攻。東京藝術大学漆法専攻。東京藝術大学大学院美術研究科グローバルアートプラクティス専攻。
作品名:POT PLANTS!
サイズ:250×462×372㎝
素材:ジュート、厚紙
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この作品は畳のような空間に木の形が立ち上がる。
靴を脱いで入って飛び石のような穴を歩いて木々の間を巡る。
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クレメンタイン・ナットは人間が気候危機の課題に直面しながら、「人間以上」である自然の世界との関係を定義していくという重要な過渡期の探求として制作したという。
そして、そして私は木と共に踊る中で喜びを見つけることを願ってます!と結ぶ。
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月光社。
つじとしゆきを中心とする人形制作グループとして1996年に発足。
現在は死者に捧げる人形「傭」の制作を中心につじとしゆきのソロプロジェクトとして活動中。
作品名:MUSAKARI
サイズ:400×120×120㎝
素材:テラコッタ、粘土、レース、包帯
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つじとしゆきは、ウクライナの戦争で戦場へ赴く未婚のウクライナ兵が精子を凍結保存し自らの命を後世につないでいこうというニュースに接し、日本の東北地方の神事「むさかり」との照応を見出したという。
「むさかり」とは、未婚のまま死んだ子供の為に架空の配偶者の像を絵馬に描き奉納することで死後の世界での婚姻を成就させる神事という。
未婚率が40%にも達するこの国ですべての未婚の死者に向けて、市死者に捧げる人形「傭」を用いて「むさかり」の祭壇をしつらえたという。
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小山久美子。
小山久美子(1983~)は埼玉県生まれ。
作品名:三月、常陸國にて鮟鱇を食ふ
サイズ:162×448㎝
素材:アクリル、キャンパス、パネル
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あんこうが有名な大洗港で、朝焼けの中の港風景を眺めていたら、この風光明媚な土地では、行軍中の武士軍団も足を休めて地のものを楽しむだろうな。
と、想像していたら「とってたべる」ことは古今東西を問わず原始的喜びなんだ、と、小山は気が付いたという。
こういう現代美術も良いものだなぁ。
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