２０２３・５・１３ 傘の季節

まだ梅雨ではないだろうと思うのだけど、今年はわかんない。

本日も雨予報。

今の私には洒落た長柄の傘はすっかりと邪魔なだけになってしまった。

折りたたみ傘。軽量でコンパクトで強風に強いの。

そして吸水性のある傘袋とビニール袋も必須。

実は一年前ほどのこと。
びちょびちょの折りたたみ傘をその傘の収納袋に入れて、水漏れの確認をして大丈夫と判断して電車の荷棚にのせたとたんに水がボタボタとこぼれてきた。生憎とクラシック網棚だったから、下の女性のブラウス、しかも白のブラウスにかかってしまったのだった。

焦った。

頭の中でブラウスのクリーニング代を見積りながら被害者女性にお詫びしたところ、なんと、大丈夫です！とおっしゃる。

しかもすごい美人。

美人ほど心根が優しいとは私の勝手な持論だけど、確かにその通りだったのだけど、申し訳なさに身がすくむ思いだった。

次はこんな美人には当たらないぞ。ドドみたいなのだったらなんぞと著しく反省したのだった。

吸水性のある傘袋を買って、更に用心にビニール袋も持つようにしたのだった。

この間電車の中で外人さんが吊革の輪っかに傘ぶるさげていた。

馬鹿かと思ったのだけど、ああいう手合いは本国では大人しいものだ。異国ではやってみたいことをやらかす。

でも傘ってそういう存在。

雨が降れば頼りにし雨が止めば邪魔物。

そうして、付喪神のメンバーには必ず唐傘が居るのであった。