田舎の夜。
邸内ラウンジでは、木の椅子、木のテーブル、木の床に囲まれて、
薪ストーブの柔らかな暖かさが心地よく感じられます。
床が暖かいので、床暖房があるのですか? と聞かれますが、床暖房は使っていません。
桧の床に薪ストーブがあれば、床は確実に暖かくなります。
里海邸の場合、最初に火を安定させるのに、およそ1時間ぐらいかかります。
煙突が住宅の3倍ぐらい長いため、まず煙突が冷えている時は、
煙突内の空気が重くなるため、
燃焼空気がうまく煙突に吸い込まれず、ラウンジ内が煙だらけになってしまいます。
そのため、まず大きく窓を開けてラウンジ内の気圧を高めることで、
強制的に煙突内への空気の流れをつくることで、
燃焼空気でこの長い煙突をじっくり温めます。
およそ1時間で薪ストーブの表面温度が100℃ぐらいに上がれば、
ラウンジの窓を閉めて気圧を下げても、煙突内の上昇流が確保され、
薪ストーブの燃焼空気が煙突にスムーズに入っていきます。
その後は、薪を追加し、ストーブ表面温度が200℃程度まで高まると、
ラウンジ内がストーブの輻射熱で温かくなってきます。
ちなみに、直接温度を計ることはできませんが、
薪そのものの燃焼温度は700℃~800℃ぐらいのようです。
薪ストーブは、デンマークのSCAN CI-10GLcb という製品で、
炎を眺めることを楽しむインテリア性の高いデザインです。
クッキングスタンドを付ければ、ピザや肉料理も可能のようです。
http://www.scan.dk/en/Scan/wwwscancom/