一条きらら 近況

【 近況&身辺雑記 】

セールス電話

2012年04月27日 | 最近のできごと
 10年ぐらい前までは、セールスの電話がよくかかった。インターネットの普及以来、電話のセールスは効果がなくなったためか、次第にかからなくなった。ナンバー・ディスプレイを見ると、ほとんどが『0120』で始まるから、電話に出ることはないが、メールのやり取りが多い生活に、固定電話の着信音が鳴ると、誰かしらと一瞬、かすかな緊張がよぎる。
(お母さんかしら)
 真っ先にそう思うのは、固定電話にかかるのは母からが一番多いからである。ナンバー・ディスプレイを見て、登録名が表示されず、母ではなかったと落胆。『0120』で始まる番号だったり、登録していない固定電話の番号が表示されている。『0120』の表示ではないと、つい出てしまうが、セールスの電話が時々、かかってくる。
「ここの電話番号、どうして知ったんですか?」
 そう質問することにしている。
 先日、セールス電話の男性に、そう聞いたら、
「インターネットで、リストになっていて……」
 と、やや歯切れの悪い口調で答える。
「リスト? それ、有料?」
「そうです」
「ここの電話番号は、あなたのリストから消して下さい」
「わかりました」
 というようなやり取りをした。今に始まったことではなく、個人情報が売買されていることは、聞いている。『名簿屋』と呼ばれ、名前と電話番号1件いくらで売買するらしい。
『0120』で始まる番号ではないセールス電話がかかった時は、その番号を『セールス』に登録しておくことにしている。
 最近、ちょっと面白いことを思いついた。パソコンに向かっている時、横に置いてある固定電話が鳴り、ナンバー・ディスプレイに、登録名の『セールス』が表示されると、電話機の『モニター』のボタンを押す。
 すると、かけて来た相手は、私が電話に出たと思い込み、ていねいに名乗ったりして話し始める。
 けれど私は、受話器を手にしない。ハンズ・フリーではないから、受話器を取らなければ通話は不可能である。
 パソコン操作をしながら、電話機から流れてくる相手の言葉を聞いている。
 相手のセールスマンは、電話に出たのに応答がないことを不思議がり、「もしもし」を何度も繰り返したあげく、
「電話回線の調子がおかしいようですので、また、かけ直します」
 とか何とか言って、電話を切る。
 数日後にかかった時も、同じ。『モニター』のボタンを押して、相手のセールスマンが名乗ったり話し始めるのを聞くだけである。それで、またしても応答のないことを、セールスマンが不思議がるような言葉を口にするのを聞きながら、クスクス笑ってしまう。
 そのうち、かかってこなくなる。セールス電話が1件減って、すっきりした気分になる。
 平均月に1度ぐらいで、そう頻繁にかかるわけではないけれど──。


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