今週は「入るを量りて、出るを制す」です。四書五経の五経のひとつ礼記の言葉ですが、それよりも二宮金次郎の言葉で知られています。また最近では、稲盛和夫先生がJAL再生を引き受けられた時の記者会見でこの言葉を使われてその決意を述べられたことが記憶に新しいですね。
どんな財政の再建でも、その基本は、「入るを量って、出ずるを制す」である。
「入るを量る」ことが出来なければ、「出ずるを制す」しか方法がない。
分度とは言ってみれば、「自己の能力を知り、それに応じた生活の限度を定めること」である。
「わたしのやり方は、質素、倹約を旨とし、それによって余剰を生み出し、その余剰で他人の苦難を救い、それぞれが刻苦精励して、家業に励み、善行を積んで悪行はなさず、よく働いて、一家の安全をはかるというやり方である。どの家もこのように努力すれば、貧しい村も豊かになり、滅亡寸前の村も必ず復興できる。」
「二宮金次郎の一生」(三戸岡道夫著 栄光出版社)
からの抜粋ですが、まさに経営再建、企業再生の真髄を捉えています。一般的な再建プログラムが「一時しのぎ」に始終するのは、まさにこの基本的な原理原則を「芯柱」にしていないからです。
たとえば、再建プログラムの「経費削減対策」が「経費節約」にしかなってなっていないのは、「指数」や「%」で「数字」を捏ねくり回すことしかやっていないからです。
既存のやり方で前年以上に頑張って働いても、「入る」は減るのが当たり前の経営環境のなかでは、「辻褄合わせ」や「ゴールシーク」で予算を作るから、結果的に赤字の垂れ流しが続くのです。まずは、「出るを制す」予算を作成し、「余剰」「分度外」を必死で生みだすのです。
そうして生み出した「余剰」「分度外」を未来の売り上げの核となる「新規事業対策」や「人」につぎ込んでいくこと、これが「入るを量りる」ということです。
「分度」を決めることが出来、「至誠」と「勤労」を「習慣」化し、継続できれば、どん底の陥った中小零細企業も必ず再生・再建出来ると確信しています。
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井上経営研究所(代表 井上雅司)は2002年から、「ひとりで悩み、追いつめられた経営者の心がわかるコンサルタント」を旗じるしに、中小企業・小規模零細ファミリー企業を対象に
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