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2020年10月沖縄の旅(その16・糸満市史を読む)


さて那覇の県庁前からバスで糸満市役所までやってきました。



しか~し埋めたて地に作られた市役所には中にも外にもお店がない!ここの乗り換え時間に朝食を探す計画はあっけなく崩壊。45分あるのでその間に買いに行けないこともないですが市役所で時間を潰すことに。



市役所の1階に市史を閲覧できるコーナーを発見。
大和市の歴史を調べる一環で大和市史を読むようになりましたが、自治体の市町村史を読み地域の歴史に触れることは非常に有意義である思っています。なのでこの微妙な待ち時間は市史を読むに限ります。



まずはこの「糸満市現代の歩み」という1945~1991年までの写真集。
この本の写真を見ていると、昭和30年頃の風景だと木造で屋根が斜めになってる平屋の民家とか普通に沢山あったみたいで。今のように日本離れした風景に感じる四角い建物が当たり前になったのはコンクリートで家を作るようになってからなんでしょうかね??

特筆するべきだと思ったのが1990年3月の「カラオケボックス撤去市民総決起大会」という青少年に悪影響を与えるカラオケボックスを撤去しようと200人がデモ行進を行ったそうで。さすがにカラオケボックスはそんなに悪い場所なのか・・と思うのですが。18歳未満の深夜利用が規制される前の時代の話なんでしょうかね。しかし撤去デモとは・・時代なんでしょうかね。



あまり時間がないのでざっと見て2冊目に以降。糸満市史資料編第7巻。戦時資料となっていますが主に明治の琉球処分からの時代。

明治5年の琉球処分を事件とした上で「琉球処分」という字義から「琉球に非がある処分する」という論理に基づいて行われたとし前年の宮古島住民が遭難し台湾に漂着するも、台湾原住民に54人が殺害される事件が発生。当時清国領であった台湾に出兵したい日本政府は事件の報復としての出兵の口実の為に「琉球は日本の領土である」とし琉球処分を断行したと。
そして沖縄となり皇民化教育。本土と異なる言語・風俗・習慣を野蛮な「奇異風習」として蔑視抹殺が行われる。またその中で清国内での権益確保の為に宮古・石垣など八重山の割譲(結果として立ち消え)や、ソテツ地獄など・・

感想は色々ありますが、この後に訪れる博物館などでの展示も含めて「沖縄では明治時代の前は江戸時代ではなく王府時代である」ということを知ったのは衝撃的です。
今まで沖縄の歴史について、三国に分かれていたものが統一されて琉球王国となる。薩摩出兵により薩摩藩の影響下となるも海洋貿易の中継地として繁栄するも明治になり琉球処分で沖縄県となる・・程度しか知らなかったのですが、沖縄(琉球)は安土桃山やら戦国やら江戸やら日本史の流れとは別の流れで歴史を築いて来たということを実感します。

時間的に駆け足でざっと読む程度でしたが、ここで予定外に糸満市史に目を通すことが出来たのは今回の旅行の中では非常に大きな収穫でした。ざっと見た程度ですがちゃんと読みたいものですね。

さてここで次のバスの時間に。
2台目は糸満市のコミュニティバス「糸満市周遊バスいとちゃんmini」に乗車します。このバスは完全予約制のデマンドバス。 
9~17時の間に糸満市内各所に設定された乗降ポイントのうち好きな区間を指定して予約可能。予約は30分前までで運賃は直線距離制で300円(3kmまで)~900円(9㎞以上)というシステムのよう。
この手のデマンドバスは住民専用だったり住民でかつ65歳以上とか路線バスというよりも会員制送迎サービスのような形態のものが多いですが、糸満市の場合誰でも利用可能のよう。


乗降ポイントには小さい停留所標識が設置されていました。これは安心。

那覇でバスに乗る前(9時5分頃)に予約の電話をいれたわけですが、那覇からのハーレーエクスプレスが糸満市役所に到着するのは9時50分。なので余裕を見て10時20分希望で予約を入れようとしたものの、「配車上10時20分は不可で10時40分なら可能」だそう。時間のロスが多くなるもののまぁ折角なので乗ってみることにしました。
電話の雰囲気からAIで配車しているのはなく手作業で組み立ててるような印象です。高齢者は午前中に移動したがるので午前中は忙しいのでしょうかね?



車両はワゴン車。美ら島観光バスが運行受託しているよう。
状況によって他の乗客と相乗りや寄り道になるそうですが、タクシー車両やミニバンではなく、こんなに大きな車両を使うほど同じ運行に乗客が集まるのかな?という気が・・。



運転席には運行指示?を表示するタブレットが付いてました
さて運賃400円を払って乗車、乗客は私一人。下車地のひめゆりの塔に向けてずんずんかっ飛ばします。
平原とも草原とも畑の中ともつかないような場所をどんどん進みます。途中で糸満バスターミナル10時30分発のひめゆりの塔方面に向かう一般路線バスに追いつき追撃。このバスよりは先に着きたかったんだけど・・
ちなみにガイドブック等では那覇からバスでひめゆりの塔や平和祈念公園に行くには、那覇から糸満バスターミナル行きに乗車して、糸満バスターミナルでひめゆりの塔方面行のバス(玉泉洞駐車場行き)に乗り換えるのがセオリーのよう。

私は東京バスの1日乗車券を活用できる糸満市役所経由にしましたが、市役所最寄り(徒歩10分程度)からひめゆりの塔まで290円なので、400円のこのデマンドバスの方が高いです。

さて市役所から10分でひめゆりの塔に到着。



ここで食堂を発見したのでまずは朝食兼昼食を済ませることに。
といってもまだ11時前。やってくれるのかどうか定かではないですが、恐る恐る入って厨房のスタッフに声をかけると照明と空調をつけて開けてくれました。



写真入りのメニューの他に沖縄そばの解説も。
ゴーヤチャンプルは昨日食べたので、沖縄独特なメニュー?ということで「みそ汁」を注文。



みそ汁(生卵入り)720円

沖縄の食堂ではメニューに定食とついてなくても定食で出てくることが一般的なので別に白飯を注文しないように・・という話を本で読みますが、正直このボリューム、ライスなしでもいいような・・。
みそ汁というネーミングですが、大量の野菜に肉は豚モツ少々と細く切ったランチョンミート。本土の料理に例えると豚汁に近いと思います。

しかしこのボリューム、食べても食べてもなかなか減らない・・、朝昼二食分とはいえ一度に食べれる量には限りがあるもので、最後あとご飯一口で完食
というところまで食べたもののこれ以上は無理という限界量を察し完食ならず。

私の後に入ってきた作業員風の3人組の人たちは「ゴーヤ大盛にしようかな~?どうしょうか??」と相談しているよう。大盛で頼んだらどのくらい出てくるのか怖いものですね。
こう有名観光地の前にあるお店は殿様商売で観光地価格なのでコスパが悪いというのはよく聞きますが、このお店はそうではないですね。地元の人の需要が大きいのかも。



2020/11/19 4:01(JST)
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