原田泰治は2022年3月2日享年81歳で亡くなりました。長野県出身の画家です。私は四季折々、全国津々浦々のふる里を描き続けた絵画が好きでした。彼の絵は見て心楽しくなる画風です。長野県諏訪市には原田泰治美術館があります。日本の素朴な風景画が展示されています。
「水あそび」
口語短歌
「子供らの 小魚を取る 姿見て 見とれてしまい 暑さ忘れる」
1985年7月
「子供のあそびがだんだん変わってしまった。」と嘆く人もいますが、夏になっての水遊びは今も昔も変わりません。湖に流れ込む小川で、ズボンやスカートをたくし上げて小魚を取る姿を見ていると暑さなど忘れ、つい見とれてしまいます。(原田泰治)
「潮風の町」
口語短歌
「青い海 入道雲の 青空に 潮風に鳴る 風鈴の音」
1984年7月
青い海、ぬけるような青空に綿菓子のような入道雲のおでましです。町は人通りもとだえた昼下がり、潮風に鳴る駄菓子屋の軒下につるされた風鈴が涼しさを誘ってくれました。(原田泰治)
「湖の夕暮れ」
口語短歌
「湖の 夕焼け雲が 空を染め 風は癒して 湖面をわたる」
1989年7月
夕暮になると昔ながらの四つ手網漁が始まります。網を沈め、一服しては網をあげる、そんなのんきな漁なのです。夕焼けが空を染め、湖面をわたる風は人々の一日の疲れを、癒してくれます。(原田治)
「ふるさと」をテーマに、自然の中で慎ましやかに暮らす人びとや農村風景を愛情込めて描き続けた画家、原田泰治(はらだ たいじ)。
1940(昭和15)年4月29日、長野県諏訪市で生まれた泰治は1歳のとき小児マヒを患い、両足が不自由となる。4歳のとき、まったく農業の経験のない父が泰治を自然の中で育てたいと思い、一家で伊賀良村(現長野県飯田市)に開拓農民として入植し伊賀良村で中学校までの10年間を過ごしたのである。
1963年に武蔵野美術短大を卒業後、伯父の経営するアートスタジオでデザインを学び、1965年頃から少年時代を過ごした伊賀良村の思い出を描き始める。
1982(昭和57)年4月から127週(2年半)にわたり、朝日新聞日曜版に“日本のふるさと”をテーマとした絵と文による「原田泰治の世界」を連載して好評を博した。
参照
https://taiziharada.jp/
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