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前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。
久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。
『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。
そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。
航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。
だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。
☆☆☆☆☆
悪意~その4
〈譲二〉
寄り合いが始まる前の雑談時には、竜三郎さんの危惧したとおり玲さんの店のことを当てこする人がいた。
譲二「夜の店の方のマスターはまだ慣れないので、不手際があれば俺に言ってください。」
店主1「そのマスターは組合には入らないの?」
譲二「まだ始めたばかりですから…また本人とも相談してみます」
店主1「組合に入った方が税金の相談なんかも受けられるしね。勧めてあげるといいよ」
店主2「若い人が増えるのはいいことだからね。マスターもあんまり気にしない方がいいよ。色々言う人は何しても言うんだから」
譲二「はい。ありがとうございます」
☆☆☆☆☆
寄り合いは思った通り長引いている。
イライラしながら、座っていた。
マナーモードにしている携帯が震えた気がして、確認してみた。
不在着信が何件か入っている。
りっちゃんだ。
俺は会長さんに断って、席を外し、電話をかけ直してみた。
譲二「りっちゃん、どうかした?」
理人「あ、マスター。仕事中だった?」
譲二「いや、今日は商店街の寄り合いがあってね」
理人「なあんだ。それで、クロフネ夜の部も休みにしてるのか」
譲二「え? 玲さんの店は開いてるはずだよ」
☆☆☆☆☆
〈百花〉
食事の後、課題をしながら譲二さんを待った。
なかなか帰って来ないな~。
トントン、とノックの音がした。
(譲二さんかな?)
百花「はい」
扉を開けると玲さんが立っていた。
百花「玲さん、どうしたんですか?」
玲「今日はお客さんが入らないから、もう店じまいすることにしたわ」
ん? ちょっとアルコール臭い…。
百花「玲さん、酔ってるんですか?」
玲「そうよ…。でね、アンタともう少しお喋りしたいなって思ったの…。ちょっと入れてくれる?」
百花「え…、でも」
玲さんは半ば強引に部屋に入って来た。
そして私のベットに座り込む。
百花「あの…、お水を汲んできましょうか?」
玲「水なんていらないわ…。それより百花もここに座りなさいよ」
なんだか、いつもと違う…。
その5へつづく