以前書き込んだこともある譲二さんのお話ですが、結末は完成してないものの少しづつupしていこうと思います。
お酒を飲んだ勢いで、譲二さんと一夜をともにしちゃった女の子の話です。
時期としては、本家吉恋のヒロインがクロフネに住み込む少し前の頃を想定してます。
川原柚葉…大学卒業して一年のOL、歴史オタク
茶倉譲二…喫茶クロフネのマスター、やっぱり歴史オタク
☆☆☆☆☆
なんでこうなった?~その6
〈譲二〉
目を覚ました時、隣に横たわる彼女に「おはよう」を言って、密かに幸せを噛み締めていたら…。
柚葉「あのう…。どういった経緯でこういう状況になったんでしょう? 」
柚葉「こういうことになってるってことは私達最後までいっちゃったんですよね?」
頭を一発殴られたような衝撃だった。
譲二「まいったな~。」
柚葉「すみません…」
謝られてしまうと、苦笑いするしかない。
恐る恐る聞いてみた。
譲二「もしかして、何にも覚えてないの?」
彼女の記憶は曖昧でところどころしか覚えてないらしい。
「ひとりにしないで」と俺に縋り付いたことも。
あんなに情熱的に愛しあったことも…。
彼女の記憶からはすべて抜け落ちているらしい…。
そして…。
俺をガッカリさせたことがもう一つある。
昨夜はそのまま眠ってしまったから、シャワーを浴びてもらうことにした。
譲二「ここが浴室だから…。タオルはここのを好きに使ってね」
柚葉「はい、ありがとうございます。茶倉さん」
譲二「……」
なんだよ! 「茶倉さん」て…。
昨夜の
「『柚葉』って呼んで! お互い下の名前で呼び合いましょうよ」
はなんだったんだ…。
酔っ払っていたとはいえ
「譲二さん…。おーい! じょーじさ~ん! ウフフ」
なんてはしゃいでたくせに…。
そう言えば…。
俺はあの間中、何度も「柚葉ちゃん」と囁いたけど、彼女から名前を呼ばれることはなかったっけ。
もしかしたら、柚葉ちゃんは俺とではなく、
誰か……そう他の好きな男性にでも抱かれているつもりだったんだろうか?
何だか…落ち込むなぁ。
その7へつづく