京都の闇に魅せられて(新館)

妙音弁財天 @ 京都妖怪探訪(407)





 どうも、こんにちは。
 今回は京都の街中にある寺社の中でも、蛇を祀っている寺社を紹介します。
 とは言っても、七福神の一人でもある弁財天の使いとしての蛇ですが。
 京都・出町に鎮座する「妙音弁財天」。
 和歌・音楽などの芸能上達、寿命増益、怨敵財産、商売繁盛、財産満足などのご利益があるとされ、また女性の守り神であるともされ、「京洛七福神」のひとつとして現在も信仰を集めています。

 

 まずはいつもの通り、アクセスから。





 写真は京都市出町地下駐車場の出入り口付近です。
 賀茂川にかかる出町橋の西詰にあります。
 また、河原町通りを挟んで向かい側には、「出町枡形商店街」もあります。
(※この商店街は、2013年3月20日3月21日でもとりあげましたが、それほど面白い商店街でした)
 さらに近くには、世界遺産にもなったという「下鴨神社」や、シリーズ第265回第266回で紹介した「幸神社」など、様々な霊場魔所もあります。
 最寄りの交通機関は、京都市営バスの「河原町今出川」停留所か、「葵橋西詰」停留所です。
 橋を渡ってなら、京阪電車「出町柳」駅叡山電車「出町柳」からも歩いて行けます。


 出町橋西詰付近の一角にある「妙音弁財天」入り口。








 ここは一応は「寺」らしいのですが、入り口に鳥居が。
 神仏習合の国・日本らしい光景だと思います。


 鳥居から少し入った場所に石碑が。





 通称は「妙音弁財天」「出町妙音堂」ですが、正式名称は「青龍妙音弁財天」。
 この場所の町名も「青竜町」です。
 御所の東「青龍の地」とされているこの地に由来して名付けられたのでしょう。
 平安京は元々、風水の「四神相応」説に基づいて作られた都です。
 京都の東側を流れる鴨川は「四神相応」のうち「青龍」と考えられ、それで鴨川のほとりにあるこの寺院も「青龍妙音弁財天」なのでしょう。
 

 手水舎。





 地下水を利用しているそうです。
 以前、「京都の地下には豊富な地下水があり、それが京都の繁栄を支え続けてきた」という話を聞いたことがあります。
 今でも京都の各地には、地下から水が湧き出る場所がいくつもあり、そのうちのいくつかは名水として知られているそうです。


 本堂です。





 嘉元4年、鎌倉時代の1306年、西園寺寧子(さいおんじ ねいし/やすこ)という人が、後伏見天皇に嫁ぐ時に持参した念持仏だという、絹本着色(けんぽんちゃくしょく)「青龍妙音弁財天画像」。
 つまり、絹絵の弁天様がここのご本尊というわけです。
 元々は伏見離宮に祀られていたことから「伏見御所の弁財天」とも言われているそうです。明治34年(1901年)に現在の地に祀られることになったそうです。
 ところでご本尊の元々の持ち主だった西園寺寧子という人ですが、激動の時代に波瀾万丈な人生を送られたようです。そんな女性を守り続けてきたから、女性の守り神としても信仰されているのでしょうか。


 本堂には、弁財天の使いとされる蛇の絵や瓦がいくつも。










 本堂に礼拝。





 本当はご本尊を直接撮影しようなどとは神仏に対して不遜な行為なのですが……。
 本堂に祀られているものを撮影したくなりました。
 さすがに貴重な絹枝ご本尊のオリジナルを表には出されていませんでしたが、こんな蛇の像が祀られていました。





 二匹の蛇が絡み合っているのか?
 それとも頭がふたつあるのかは、よくわかりませんでしたが。
 ご本尊の代理を務めているのでしょうか。


 奥の方には、「豊川稲荷」を祀ってある社も。












 日本には稲荷を祀る社は数え切れないほどたくさんありますが、日本の稲荷社は大きく分けて2種類です。
 ひとつは、伏見稲荷を総本社とする、宇迦之御魂神(ウカノミタマノカミ)をまつっている神社。
 もうひとつは、仏教やヒンドゥー教などで信仰されている「荼枳尼天(だきにてん)」を祀っているもの。
 仏教寺院の鎮守社として多いのは後者だそうで、このように「豊川稲荷」と名の付く社は後者です。
 でも、シリーズ第113回などでも触れたように、「荼枳尼天(だきにてん)」には元々は人を喰う恐ろしい鬼神としての顔もあったのですね。
 しかも「陀枳尼天を崇めることによって、現世では富や権力などを思いのままにできるが、その代償として死後は自分の肝を陀枳尼天に喰われなければならい」などという、今で言う黒魔術のようなことも、昔は行われていたという話も知っています。
 普通の人が見たら「お稲荷さんが祀ってあるのどかな社」としか思わないでしょうが、こういう知識を持っている者からすれば、ここも一種の魔所みたいなものです。
 でも日本の仏教(特に密教系)で崇められている尊天の中には、元は外来宗教の神仏や、恐ろしい鬼神だった神様も結構居るわけで、その辺りは多神教らしいとは言えるかもしれませんが。


 そして奥にある「六角堂」。





 この「六角堂」。
 少し変わった参拝方法があるそうです。
 時計回りに年の数だけまわりながら願いを込めたらそれが叶うというのです。

 私はまだ試したことはないですけどね。
 ただ、若い人はいいかもしれませんが、歳をとるほど大変そうですね。
 この私自身も、もう十分オヤジと言われるような年齢ですからね(苦笑)。

 もっとも最近は、いろんな寺社仏閣に行くことはあっても、お願いごとをするということはほとんどなくなりました。
 神仏というのは、崇めるものではあっても、滅多なことで頼ったり、願い事をするようなものではない。
 最近ではそのように考えるようになりましたので。






 それでは今回はここまで。
 また次回。





*「妙音弁財天」へのアクセス・周辺地図はこちら




*京都妖怪探訪まとめページ
http://moon.ap.teacup.com/komichi/html/kyoutoyokai.htm





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