京都の闇に魅せられて(新館)

京都妖怪探訪(116):雨の東寺(1)・猫の七曲りから南大門





 今回は、平成6(1994)年に世界遺産にも登録された京都市内の霊的スポットのひとつ、東寺をとりあげます。
 宗教法人としての公称は「教王護国寺」、詳名は「金光明四天王教王護国寺秘密伝法院」というらしいですが、長いので本記事では「東寺」とします。
 
 平安京が出来た時、その正門にあたる正門にあたる羅城門の東西に東寺と西寺という2つの寺院が建立されました。東寺の建立年は延暦15(796年)年とされています。
 この東寺と西寺は、それぞれ平安京の左京とを右京を守る王城鎮護の寺、東国と西国とを守る国家鎮護の寺として。つまり、都と国家を霊的に守護するために建てられたことは有名です。
 そのうち西寺は現存しませんが、東寺(特に五重の塔)は、現在でも京都を象徴する建物のひとつとして有名です。京都出身者の中には、電車の中から東寺・五重の塔を見て「ああ、京都に帰ってきたのだなあ」と思う人も多いようです。それほど京都出身者には馴染みの深い建造物・歴史遺産です。

 弘仁14年(823年)、嵯峨天皇から東寺を任された真言宗の宗祖・弘法大師空海は、書道やあらゆる学問に通じた万能の大天才とも知られます。また、「雨乞いの祈祷をした」とか、「龍王を召還した」とか、「数多くの温泉・貯水池・水脈や鉱脈などを開いた」とか、「何百年も……今でも高野山の奥の院で生きている」など、数多くの不思議な伝説も語られている人物でもあります。

 今まで京都市内の霊的スポットや、妖怪や異能者の伝説の残る地などをとりあげてきた本シリーズでも、ここ東寺を外すわけにもいかないと考え、今回ようやくとりあげるに至りました。


 まずは、東寺へのアクセスから。
 東寺ホームページの地図・アクセスの項を見ますと、いろいろなアクセス方法が紹介されています。
 それによると最寄りの公共交通機関は、京都市営バスの「東寺東門前」「西寺西門前」「東寺南門前」「九条大宮」と、4つの停留所があります。

 今回は、「東寺東門前」で降りてスタートします。





 大宮通りにある「東寺東門前」停留所(南行き)の付近から見た、東寺・五重の塔です。

 東門から入る前にまず、大宮通りを南へと進み、東寺の南東角付近を目指します。
 この東寺・南東角は、「猫の七曲がり」と呼ばれる魔所だったそうです。











 「猫の七曲がり」の呼び名の由来には「昔、猫の捨て場があった」とか、「土壁の東南角に(四神のうちの)白虎(びゃっこ)の像があって、それが猫のように見えた」などの説があるそうです。
 この前を通ると不吉なことが起こると言われており、今でも京都人の間では「花嫁を乗せた婚礼の車はこの場所や、九条通りのこの付近を避ける」という暗黙の了解があるそうです。
 しかし謎です。
 確か白虎とは、四神のうち西方を守護する神獣だったはず。それが何故、東南角に?
 守護神であるはずの白虎を置いた場所が何故、不吉な場所になってしまったのか?
 さらにそれが、何故「花嫁はこの前を横切ってはいけない」などということになったのか?
 なんと言いますか……謎というか、突っ込みどころがいろいろとあるのですが、私にはわかりませんし、その理由を調べるすべがありません。
 その理由とか由来をご存知の方は、こちらにまでご一報を。

 
 「猫の七曲がり」から九条通りを西へと進み、東寺の南大門を目指します。











 その日はご覧の通り雨でしたが、参拝者や修学旅行生などの姿もちらほらと見られました。

 南大門から東寺境内に入りますが、ここで一旦記事を切ります。
 続きはまた次回。




*東寺(教王護国寺)への周辺地図及びアクセスはこちらをご覧ください。


*東寺(教王護国寺)のホームページはこちら




*京都妖怪探訪まとめページ
http://moon.ap.teacup.com/komichi/html/kyoutoyokai.htm




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コメント一覧

小路@管理人
http://moon.ap.teacup.com/komichi/
>わ~い、お茶さん

 いつも面白いコメントをありがとうございます。
 
 京都以外にも、こうした「暗黙の了解」のようなものが、探せば他にもありそうですね。
 ただこの辺は、まだまだ私の勉強不足等もありまして、まだまだカバーしきれていません。が、調べたら面白いでしょうね。
 雨の日、夕方、満月など……。
 神秘や幽玄などを感じさせる京都の光景を追求していっても面白いでしょうね。
 私もそんな光景や雰囲気を、うまく伝えられるように、文章や写真の腕を磨かなければ、と思います。
 
 ところで、「神道では罪人の魂は月へ行って裁きを受ける」という話も、実は初めて聞きました。
 恥ずかしながら、私もまだまだ知らないこともあるようですね。
 また、そういった知識なども含めてコメントくださればうれしいです。
わ~い、お茶
こんばんは。そういえばこういった「暗黙の了解」と言うのは全国にあるのでしょうか?
私が知っているのは確か愛知県のとある町で
花嫁か嫁入り道具が載った車に道で出会った
場合は、その会った車の方が後退するなりしなければならないそうです。前述の車が下がると「出戻り」、要は離婚となり縁起が悪いそうです。たしか運転手が降りてきて相手のに祝儀袋を見せていました。季節は早いですが、京都が幽玄全開になるのは、秋ではないでしょうか?確か平安時代に浮気モノの貴族が女性の住んでいる所から帰る途中に鬼に会いましたが服に縫い付けてあった陀羅尼のお蔭で難を逃れた、と言う話を本で読んだ事が
あります。雨の降っている日の裏路も良いですが、秋の夜で満月の晩なんかも良いなと思います。大晦日から新年に代わる瞬間に京都の寺社から神仏が出てきて酒盛りでもするような雰囲気が京都の年末の夜にはあるような気がします。もしかして全国的にそうなのかな、とも思います。京都は空気が澄んでいて
月なんかはとても綺麗に見えるのでしょうね。神道では罪人の魂は月へ行って裁きを受けるそうですが・・・
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