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どうも、こんにちは。
今年の『霊場魔所の桜』シリーズの記事。
今年の桜は咲くのも早いけど、散るのも早い。
それで「今年は花見を楽しむ間もなく桜の見頃を逃してしまった」と難儀されている方も少なくないようですが。
しかしそれでも、桜を楽しむ方法が2つあります。
ひとつは、遅咲きの桜を楽しむ。
もうひとつは、散り際の、あるいは散った後の桜を楽しむ。
今回は、そのうちひとつ目の遅咲き桜で、『霊場魔所の桜』シリーズで紹介するに相応しい桜のひとつ。
「千本ゑんま堂」の普賢桜の光景をお届けします。
まずはいつもの通りアクセスから。
最寄りの交通機関は京都市営バス「千本鞍馬口」停留所か「乾隆校前」停留所からすぐ、千本通りに面した入り口です。
入ってすぐの場所に、咲き誇る桜が。
まずはご本尊に礼拝。
本シリーズ『小野篁関連エントリー集』、シリーズ第40回や第489回などで紹介してきましたが。
「千本ゑんま堂」とは、小野篁という人物が、あの地獄の閻魔大王をご本尊として建てた寺院です。そして小野篁という人物は、文武に優れた平安時代の天才的な役人であり、また「現世と地獄とを行き来することが出来た」という異能者としての伝説も遺されている人物でもあります。
精霊(しょうろう)堂で、昨年の普賢桜で作られたというお茶をいただきました。
お茶をいただき、ゆっくりと境内の桜を観て回ります。
本堂裏の地蔵供養池にも。
千本ゑんま堂の説明によりますと、「往古の朱雀大路頭(すざくおおじがしら)船岡山の刑場の麓に植えられた当山発祥の桜」だそうです。ということは、千本ゑんま堂境内など、ごく限られた場所でしか観られないという非常に珍しい花だということです。
「一ひら二ひらではなく、花冠のままぼとりと落ち るこの桜の散り様が、さながら斬首される囚人の姿に似てる」とも言われていますが……。
紫式部の供養塔付近でも。
シリーズ過去記事でも触れましたが。
この供養塔は、地獄に落ちて苦しんでいる紫式部の霊を救う為に建てられたという話ですが、何故紫式部が地獄に落ちたのかといいますと……『源氏物語』という当時としてはエロすぎる作品を書いて世に出してしまったので、仏教の教えに反して地獄行きになったとか。
ここを訪れる度に思うのですが、それならばAV、エロ本から、エロ小説、ネットのエロ画像・動画、18禁エロゲー創っている人たちも皆地獄行きということに……。
さらに、そんなもん視た(私も含めた)現代日本人のほとんども地獄行きということにならないだろか、などと思ったりもするのですが……。
などというしょうもない話はここまでにして、花見に戻ります。
境内はまさに普賢桜が満開でした。
鐘撞き堂の辺りにも。
そして、平成17年に庵主さんが子供たちを守る為に祀り、祈願され続けているという「童観音(わらべかんのん)」。
童観音が普賢桜に囲まれ、守られているようにも。
ここも私のお気に入りのお気に入りの桜撮影スポットのひとつですが……うーん、なかなかうまくは、思うようには撮れないものです。
桜以外の花も。
こうして観ている間にも、風が吹く度に少しずつですが、桜の花が散っていきます。
「ひさかたの 光のどけき 春の日に 静心(しづごころ)なく 花の散るらむ」
紀友則が詠んだという百人一首33番目の歌ですが、散る姿もまた桜の美しさのひとつでもあります。
また来年。
今回はここまで。
また次回。
*千本ゑんま堂へのアクセスについてはこちらを参照。
*千本ゑんま堂のHP
http://yenmado.blogspot.jp/
*『京都妖怪探訪』シリーズまとめページ
http://moon.ap.teacup.com/komichi/html/kyoutoyokai.htm
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