【露軍が作戦を転換、「ロシアを締め上げて中国を脅す」バイデン作戦が奏功か】
「鶏を殺して猿を脅す(殺鶏嚇猴)」という中国の諺がある。ロシア軍のウクライナ侵攻でウラジーミル・プーチン大統領の横暴を許せば、中国も台湾に武力侵攻しかねないという懸念が西側にはくすぶる。 3月24日、ウクライナ南東部の都市マリウポリでは、支援物資を求めて廃墟となった町中を歩く地元住民の横を、側面に「Z」の文字をつけた親ロシア派部隊の車両が土煙をあげながら走っていた ここはしっかりウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領を軍民両面で支援し、前例のない経済制裁でプーチン氏を破滅に追いやれば中国の習近平国家主席も肝を冷やすに違いない。そんな深謀遠慮が西側にはある。
「ロシアを助けるとどうなるか分かっているか」 ジョー・バイデン米大統領は3月24日、ブリュッセルの北大西洋条約機構(NATO)本部で記者会見し「習氏と6~7日前に電話で話した際、脅しこそしなかったが、ロシアを助けるとどうなるか分かっているか確認した。中国は自国の経済的な未来がロシアよりも西側と密接に結びついていることを理解している。だから習氏が関わらないことを望んでいる」と、旧知の習氏を牽制した。