映画「ゴッドファーザー」のモデルの一人とされる伝説のマフィア、ラッキー・ルチアーノの血族であるマリオ・ルチアーノ氏(53)が初の自叙伝「ゴッドファーザーの血」(双葉社)を25日に発売する。マリオ氏は都内で本紙のインタビューに応じ「こうして生きているのが不思議」と激動の人生を語った。
米国のマフィア、日本のヤクザの世界を生き抜いた日々。語り口は柔らかく穏やかだがサングラスから異様な眼光の鋭さがのぞく。
「今でもフラッシュバックがある。殺されてもおかしくないことが何回もあった。生きているのが不思議。普通じゃない人生で、しゃべれないこともいっぱいある」と話す。
米国では9歳からファミリーの「運び屋」の仕事にたずさわり、その後、パキスタン、フィリピンなど世界各地を転々。23歳で日本に来てからは山口組傘下の組長から「盃(さかずき)」を受け、山口組系の「経済ヤクザ」として活動。五代目山口組・渡辺芳則組長の知遇も得た。
「トラブルが起きた時はなるべく相手の話を聞いた。心の中が“炎”でも行動は“氷”のようにしていた。大切なのは、尊敬する気持ち、そして、裏切らないこと」と明かす。
マリオ氏の血族であるラッキー・ルチアーノはニューヨーク5大ファミリーのボスの一人。1900年初頭にイタリアから米国に移住し活動した伝説のマフィアだ。犯罪シンジケートの立案者で、イタリアに追放されてからは麻薬コネクションを形成したとされる。直接的な思い出はないものの、伝わり聞いた言葉が今も胸に残っている。
「マネー・イズ・マネー。麻薬の金でも、汚い金でも、金には変わらないということ。でも、麻薬はいけない。ラッキー・ルチアーノは寂しい人だったと思う」と話す。
ラッキー・ルチアーノがモデルの一人とされる映画「ゴッドファーザー」はこれまで2回しか見ていない。
「あの映画にはマフィアによくあるストーリーが描かれている。半分以上は本物。でも、本物じゃない部分もある。コッポラ監督は美しい映画を作りたかったのだと思う。あれは“ロマンチック・マフィア”の映画だ」と指摘する。
数年前にヤクザを引退し、アンダーグラウンドの世界を離れ、現在は都内でイタリア料理店を営んでいる。
「日本は安全で、いい人が多い。日本に来てからは嫌な目にあったことがない。もっと早く一家で日本に来れば良かった」と話す。
初の自叙伝は発売前に重版で1万部を突破。今後、世間の関心を集めそうだが「これからは私を愛してくれる人を愛したい、私を守ってくれる人を守ってあげたいと思う」と静かに語った。
◆マリオ・ルチアーノ 1964年生まれ、イタリア・シチリア島カターニア出身の53歳。父はギリシャ人、母はシチリア島出身。祖母(母方)のいとこの息子がラッキー・ルチアーノ。5歳の時、父とともにニューヨークに渡り、ルチアーノ・ファミリーの一員に。世界各地を転々とした後、87年に来日。03年に都内にイタリア料理店を開店した。
《“本物”感じた健さんの映画》自叙伝には日本の芸能人や政治家も登場する。来日後、日本語を学ぶために見た映画の中で気に入ったのが高倉健さんの主演作の数々。「健さんには“本物”を感じた。米国で言えばマーロン・ブランド(「ゴッドファーザー」に主演)のような俳優。雰囲気が良かった」。著書には都内で偶然出会ったエピソードを記している。また、「ハマコー」こと浜田幸一元衆院議員について「明るくて面白くて好きだった」と振り返った。
(スポニチ系)
なんか、すごく面白そうな春の一冊!?が発売予定らすぃ~ィ
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Amazon いい値段になったら 読もう(笑)
酔っ払った ふて寝します。m(__)m