見果てぬ夢

様々な土地をゆっくりと歩き、そこに暮らす人たちに出会い、風景の中に立てば、何か見えてくるものがあるかもしれない。

旅の過ごし方

2007-06-05 21:29:42 | 旅の風景
スローな旅では、様々なスタイルの旅人に出会い、様々な過ごし方を見る。
カンボジアの国境越えボートは、合計10時間ほど、メコン川をボートで上るが、それぞれのルートでボートを数回乗り換える。
チャム族の生活する入り組んだ岸辺を回るときは二人乗りの手漕ぎポート、

広い河をゆっくり上るベトナム圏内では観光用座席シート付きのオープンエアの中型モーターボート、カンボジア圏内に入るとガラス窓と壁がししっかり付いた箱型ボート。最後のボートは座席が今にも壊れそうな鉄パイプ椅子が前向きにぎっしりと並び、閉塞感で苦しい。カンボジアの難民はこのボートにすし詰めになり、嵐に耐えながら米国へ辿りついたのではないだろうかと、その悲惨な航海を彷彿とさせるに十分なほどの旧式の船だ。
が、時間のある旅人たちはそんなことはモノともしない。

英語もドイツ語も操るオーストリア人の小柄な若い女性は、村上春樹の『海のカフカ』の分厚いペーパーバックにずっと集中している。「彼の作品は大好き、もう何冊も読んだわ。彼の感性はとても素敵!」と夢見心地で話す。文庫本の嵩を気にしている私とは対象的だ。
長い椅子を独占して眠り続ける女性もいる。
              
オーストラリア人の体の大きな女性二人組は、大きなバッグの中から、大きなバックギャモンを取り出し、缶ビールを片手に対戦を始めた。

そういえば旅に出てから日本人と会う機会がほどんどない。日本人の旅行者はどんな過ごし方をしていただろう。
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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ハルキスト (uo)
2007-06-11 00:00:47
いよいよ、カンボジアですか。
メコン川かあ~

私が行った11年前は、空港からタクシーもなく
バイクで町に入りました。

ビールを飲みながらの
ゆるゆる旅好きです。

松本ディは、追われるだけの毎日です。

私もハルキスト。
新刊でたら、即購入し続けて早25年
世界中の人に愛されていますね。
アラスカ語の翻訳もあるそうです。
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点か面か・・・ (①&②&③)
2007-06-11 15:36:59
点から点ですから我らの旅は・・・
ワインさんは面の旅。日本人には会わないでしょうね。写真を見てるだけで⇒ゆっくりゆっくり⇒ほんわかほんわかです。ありがとうございます。
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羊の冒険 (ワイン)
2007-06-18 16:04:56
uoさん、私はを月刊誌で「羊の冒険」が発表されたときに彼の作品に魅せられました。でもハルキストになりきれなかった…最近は感性が枯れた自分にため息が出ます。現役ハルキストのuoさんを尊敬します。
①&②&③さんのほんわかさを少し実感している現在です(^^!)
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