欧州には石畳の道が多い。が、プラハは今まで訪ねたどこの街にも増して石畳の道が目につく。角が磨り減って照り輝いている古い敷石や、まだ敷設されてまもない整った石、そのほとんどが細かく切り出した自然石だ。
私の故郷にもインターロッキングや敷石の道はあるが、その多くが人口石だったり大きく整った敷石だったりするので、プラハの小さな石群の道は新鮮に映る。
欧州の各所で見てきた石畳が、プラハで突然気になり出したのは、ダウンタウンで地中の土管工事現場を見てからだ。朝、歩道を掘り起こす土管の取替え工事を見た。隅に積まれていた敷石の山を珍しげに見て通り過ぎた。午後、同じ現場を通りかかったところ、工事はほぼ終了、穴が埋まり、数人の作業員が敷石を土の地面に並べているところだった。彼らは、木槌や金槌を手に、石の方向を吟味しながら、ひとつひとつ注意深く組み込んでいく。現場はほぼ1日で現状に戻された。
それで、気がついた。
敷石は、土の路面に組敷かれているだけだった。コンクリート等のつなぎを間に入れて固定しているわけではない。市内各所の石畳を観察したところ、路面電車が通る地帯では固定されていたが、他所では、見事に自然石が敷き詰められ(置かれ)ているだけ。車道でも、力を込めると個々の石が動く。
だからだろう、掘り起こされて敷石が転がりだしている面が見られる。観光客のお土産に持ち去られた石もあるかもしれない。
自然石を敷き詰める道はコストがかかるだろうが、地中を掘り起こす工事作業では扱い易いように見える。アスファルトやコンクリートのように路面材を壊したり廃棄したりする必要がない。まず表面の敷石を取り外し、土を掘る。地中工事作業が終わった後は、同じ土と石を元の通りに戻すだけだ。新しい路面資材はほとんど必要としない。工事がスタートしてから現状復帰するまでの時間も短くて済む。仕上がりは美しい。自然石を用いる初期費用はかかりそうだが、その後のメンテコストや各種敷設コストは少なくて済みそうだ。
地方の道路はともかく、都市景観の演出に最適ではないか、と、素人なので単純に感動したが、現実はどうなのだろう。
プラハの土木関係者に詳しく聞いてみたい。工事現場の作業員は教えてくれるだろうか。
私の故郷にもインターロッキングや敷石の道はあるが、その多くが人口石だったり大きく整った敷石だったりするので、プラハの小さな石群の道は新鮮に映る。
欧州の各所で見てきた石畳が、プラハで突然気になり出したのは、ダウンタウンで地中の土管工事現場を見てからだ。朝、歩道を掘り起こす土管の取替え工事を見た。隅に積まれていた敷石の山を珍しげに見て通り過ぎた。午後、同じ現場を通りかかったところ、工事はほぼ終了、穴が埋まり、数人の作業員が敷石を土の地面に並べているところだった。彼らは、木槌や金槌を手に、石の方向を吟味しながら、ひとつひとつ注意深く組み込んでいく。現場はほぼ1日で現状に戻された。
それで、気がついた。
敷石は、土の路面に組敷かれているだけだった。コンクリート等のつなぎを間に入れて固定しているわけではない。市内各所の石畳を観察したところ、路面電車が通る地帯では固定されていたが、他所では、見事に自然石が敷き詰められ(置かれ)ているだけ。車道でも、力を込めると個々の石が動く。
だからだろう、掘り起こされて敷石が転がりだしている面が見られる。観光客のお土産に持ち去られた石もあるかもしれない。
自然石を敷き詰める道はコストがかかるだろうが、地中を掘り起こす工事作業では扱い易いように見える。アスファルトやコンクリートのように路面材を壊したり廃棄したりする必要がない。まず表面の敷石を取り外し、土を掘る。地中工事作業が終わった後は、同じ土と石を元の通りに戻すだけだ。新しい路面資材はほとんど必要としない。工事がスタートしてから現状復帰するまでの時間も短くて済む。仕上がりは美しい。自然石を用いる初期費用はかかりそうだが、その後のメンテコストや各種敷設コストは少なくて済みそうだ。
地方の道路はともかく、都市景観の演出に最適ではないか、と、素人なので単純に感動したが、現実はどうなのだろう。
プラハの土木関係者に詳しく聞いてみたい。工事現場の作業員は教えてくれるだろうか。
敷石についてはなおみさんのおっしゃるとおり文化の違いだと思います。
ヨーロッパは地中海、トルコ周辺を除けば、安定したユーラシアプレートに載っていて地震は起きませんよね。十世紀以上も前の石造りの建築が残っているのもそのためです。石は構造物の材料として重要で、加工技術も早くから発達し継承されてきました。また、古くから馬車交通が発達したこともあり、石による舗装技術が発達しました。
モルタル等の目地材を使わないで、石だけで組む石畳は安定感(剛性感)に欠けるかもしれませんが、掘起したり復旧するのには便利で環境に優しいに違いありません。技術もしっかり継承されていて日常生活の中で活かされている。ただし、自動車を走らせるとわかりますが、石畳は凹凸があり走行性は良くないしうるさいです。このように多少の欠点はあるものの、自分達の文化として受け止め、石舗装を使い続けるところがヨーロッパの文化であり考え方なのだと思います。
一方、日本は揺れて当たり前の地震大国。石の文化度はさして高くなく、城郭などの石積み程度で敷石と言えば神社仏閣の石畳くらいでしょうか。現在では石の加工技術は墓石等の分野に限られていて、かつてはあった石積みの技術も失われようとしています。
近代の道路の舗装技術は自動車大国アメリカから輸入されたもので、土木の分野で最も機械化されています。速やかかつ均平であることが求められます。アスファルト合材はそのような要求を満たす材料ですが、何度も掘起したり埋め戻すには不向きです。ご存知のように継接ぎだらけで凹凸も残るからです。
因みに①&①さんのおっしゃるとおり、日本では車道で石舗装を使う場合は一般的にコンクリート基礎の上に石を敷設しモルタルで目地を切ります。
コンクリート基礎もなし目地もなしの石舗装は環境に優しく、都市景観の演出にもすばらしい効果を期待できると思いますが、ワインさんの指摘したとおりイニシャルコストが大きいですし、自動車走行における快適さを手放すこと、力を込めて踏むと個々の石が動くような舗装であることを市民が十分理解した上で良しとするかが大きな問題ですね。
ヨーロッパは本来石の文化、道路も家も全てが石で造られている。日本は木の文化です。
だから石を良く知っているのです、石の使い方がうまく、住む人も石の性質を知っているのです。
石と木、良い悪いは別として、根本的に日本人と違うと思います。
道路の考え方も国民の考え方が異なると思います。
一寸した段差、デコボコを気にする国民性、其のデコボコや耐久性とうまく共存する国民性。
先日テレビでヨーロッパの異常気象の影響で「トリュフ」が一つ50万円というの言ってました。お体大切に旅をお続け下さい。