「赤い鯨」はいつ出てくるのかと心配になってきますが、「ジュリ~!」ともだえる樹木希林が出てくればすぐにでも浅田美代子が歌ったはずだ・・・それは「赤い風船」やろ!
樹木希林の名前がまだ悠木千帆だった頃、「寺内貫太郎一家」や「時間ですよ」で共演していた浅田美代子。歌も演技も下手だったあのアイドル時代から比べると格段の進歩です。その浅田美代子演ずる光子が小学生の娘・里香(坂野真理)と暮らしていた館山市にある茅葺の古い家。そこへ老境を迎える保江(香川京子)が孫娘の明美(宮地真緒)に連れられてやってくる。保江は長男の元へ身を寄せようとする途中で、戦時中疎開したときに住んだこの家を懐かしんでやってきたのです。そして、10年前まで住んでいたというサプリメント食品のセールスをしている美土里(樹木希林)もやってくる・・・光子が蒸発した夫を忘れようと古い家を取り壊す予定だったところへ、タイミングよく元の住人が現れたという設定だ。
世代の違う5人が一同に会するシーンでは彼女たちの台詞のやりとりがとても面白く、むしろ舞台劇のほうが向いているのではないかと思えるくらい。しかも1対1となったとき、それぞれの互いの好感度がよく伝わり、その変化も絶妙な描写なのです。そして、個々にはそれぞれの悩みを抱えていて、わずか3日間の共同生活の中でそれが徐々に氷解していく。「きっと家が呼んだのよ」とかつての住人が偶然に出会ったこともさることながら、白い蛇によって家が守られているなどといった迷信的ではあるが、人と家、人と人との絆を感じさせる内容でした。
地味で渋いストーリーながら、「忘れてはならない人」への想いや「命の大切さ」などを静かに訴えてくる。映像もとても綺麗。特に瓶詰の海ホタルが好き。こんな商売っ気のない映画があってもいいのか?と思ってしまうほど素敵でした。
監督はこれが映画デビューとなる78歳の女性せんぼんよしこさん。まさに女性による女性のための映画なのかもしれないが、映画館は男性客が多かった・・・
★★★★・
樹木希林の名前がまだ悠木千帆だった頃、「寺内貫太郎一家」や「時間ですよ」で共演していた浅田美代子。歌も演技も下手だったあのアイドル時代から比べると格段の進歩です。その浅田美代子演ずる光子が小学生の娘・里香(坂野真理)と暮らしていた館山市にある茅葺の古い家。そこへ老境を迎える保江(香川京子)が孫娘の明美(宮地真緒)に連れられてやってくる。保江は長男の元へ身を寄せようとする途中で、戦時中疎開したときに住んだこの家を懐かしんでやってきたのです。そして、10年前まで住んでいたというサプリメント食品のセールスをしている美土里(樹木希林)もやってくる・・・光子が蒸発した夫を忘れようと古い家を取り壊す予定だったところへ、タイミングよく元の住人が現れたという設定だ。
世代の違う5人が一同に会するシーンでは彼女たちの台詞のやりとりがとても面白く、むしろ舞台劇のほうが向いているのではないかと思えるくらい。しかも1対1となったとき、それぞれの互いの好感度がよく伝わり、その変化も絶妙な描写なのです。そして、個々にはそれぞれの悩みを抱えていて、わずか3日間の共同生活の中でそれが徐々に氷解していく。「きっと家が呼んだのよ」とかつての住人が偶然に出会ったこともさることながら、白い蛇によって家が守られているなどといった迷信的ではあるが、人と家、人と人との絆を感じさせる内容でした。
地味で渋いストーリーながら、「忘れてはならない人」への想いや「命の大切さ」などを静かに訴えてくる。映像もとても綺麗。特に瓶詰の海ホタルが好き。こんな商売っ気のない映画があってもいいのか?と思ってしまうほど素敵でした。
監督はこれが映画デビューとなる78歳の女性せんぼんよしこさん。まさに女性による女性のための映画なのかもしれないが、映画館は男性客が多かった・・・
★★★★・
世界をみても、女性監督の進出は最近になってからですもんね。女性ならではの感性で素晴らしい作品が多いことも事実ですし、今後も期待です。
戦争反対に関して、“ださい”という言葉に代表される風潮。アメリカのほうが反戦デモに人は集まるし、日本じゃ考えられないことになってしまいました。
でも、これ、日本だけなんじゃないかと考えると、また恐ろしくなったり・・・
ドラマでは視聴者の反応を、直接見る機会はなく、モントリオール映画祭りで、初めて観客の反応を見て、感想を聞いて、また映画を撮りたいと、意欲的なコメントを、おっしゃっていました。
次回作が楽しみです。
連日、テレビで流れる事件事故。
身近におこらないと、聞き流し、考えもしない麻痺した感覚。
(なんかこんな歌ありましたね)
おっしゃる通り。
戦争反対と直球を投げれない、響かないことがおかしい。
本当に、怖い風潮です。
「時間ですよ」とか、若き浅田美代子の大根役者ぶりがうそのようでしたね~テレビでもなにかと演技の上手さは伝わるし。
そういや風吹ジュンという女優もそうなのかも・・・
監督インタビューはちょっと見たくなりました!
78歳でデビューするなんて、ちょっと凄いです。
反戦の映画ってのは、最近は難しいんだと思いますね。直接「戦争反対」を叫んだら拒否反応によって観客が離れていってしまうし、じわじわと心に訴えないとダメなようです。でも、こんな反応になってしまう世の中もおかしいですよ。
香川さんは上品で、希林さんはスパイシーで、浅田さんも、とてもよかった。
戦争の話はまともにしてもダメ(DVD監督インタビューより)。
戦争を知らない4世代が、戦争体験者の話に耳を傾ける、いい設定でした。
初めは、皆、ボケ始めた老人の言葉とかろんじていましたが、遺品を前に、一言一言が重みを増し、ゆっくり、染み込む。
自分に正直に生きられず、多くの命が奪われる戦争。
絶対反対です。
2006年度キネマ旬報ベストテンの24位でした。
しかも1位に選んでいる人が2人!!
やっぱり人生経験が物言ってるんですね~
浅田美代子はほんとに味がありました。
これからもTBのほど、よろしくお願い申し上げます。
樹木希林や浅田美代子、本当に上手でしたねぇ・・・。
いまだにかわいらしい美代ちゃんも、ちゃんと揉まれた人生を歩んできてたのだ、と感慨深かったです。バラエティ番組出演の時には全く感じられない人としての深みが伝わりました。
目立つ作品ではないのかもしれませんが、良い映画でした。
TBさせて頂きました。