処刑台で香水を振り撒くグルヌイユのシルエットがエスパー伊東に見えたのは私だけであろうか・・・
エロティックなブラックファンタジーなどと、この映画を形容する言葉を探そうとしてもしっくりくるものがない。冒頭の処刑判決シーンからも繋がるラストの性の饗宴が強烈すぎるからだ。“禁断のベストセラー”という名にふさわしく、750人の舞踏集団“ラ・フラ・デルス・バウス”による圧巻のパフォーマンス。夢にまで出てきそうです。
“香りを映像化した初の映画”などと謳っていれば、ある程度身構えてしまう。映画館へと出かける前にしっかり入浴して自分の臭いを消し、しっかり鼻をかんでおいて匂い映画を体感しようと意気込んでの鑑賞になったものの、夕飯に食べた焼肉も気になってしまうほど。しかし、最初は悪臭漂う市場の映像で攻めてくる。これが18世紀のパリの現実なのか・・・と、匂いを感じ取ろうという気持ちさえ失せてしまうのです。
ところが、主人公ジャン=バティスト・グルヌイユ(ベン・ウィショー)が香水調合師バルディーニ(ダスティン・ホフマン)に師事する辺りから、館内の空気も変化し出す。バルディーニがホワ~ンと妄想する世界では明らかに匂いが感じられた。『チャーリーとチョコレート工場』のチョコレート効果よりも短かったけど、この一瞬の感覚が忘れられない。グルヌイユが最初に出会った赤毛の少女の匂いは想像も出来ないのですが、全体的には匂いを体感するよりも想像力を与えてくれる映画でした。
パリの貴婦人のために香水を調合して成功を収めた部分はほんのわずか。それよりもグルヌイユが自分の欲望のために運命の香りを保存することが大きなテーマとなってくる。彼を惑わせたフェロモン。それを保存するためには蒸留法ではなく冷浸法が必要と教わり、学ぶために向かったグラース。町の周りにはラベンダー畑。ラベンダーの香りによってタイムトラベルすることなく、彼は女性を殺して匂い収集を始めるのだった・・・(なぜか女性は処女じゃなきゃダメみたいだったが、最初に売春婦を使って実験するという徹底ぶり)
連続殺人の展開は、グルムイユに体臭が無いという特異体質や何キロも先の女の匂いもわかる超人的能力によって緊迫感はさほどなかった。しかし、無表情で次々と殺すことに悪意がないところはさすがに怖い。完全なフェロモン・コレクター。マッド調香師。捕らえられても、自分の欲望のために出来上がった香水をふりかける・・・さすが、エスパー・グルムイユ。
★★★★・
エロティックなブラックファンタジーなどと、この映画を形容する言葉を探そうとしてもしっくりくるものがない。冒頭の処刑判決シーンからも繋がるラストの性の饗宴が強烈すぎるからだ。“禁断のベストセラー”という名にふさわしく、750人の舞踏集団“ラ・フラ・デルス・バウス”による圧巻のパフォーマンス。夢にまで出てきそうです。
“香りを映像化した初の映画”などと謳っていれば、ある程度身構えてしまう。映画館へと出かける前にしっかり入浴して自分の臭いを消し、しっかり鼻をかんでおいて匂い映画を体感しようと意気込んでの鑑賞になったものの、夕飯に食べた焼肉も気になってしまうほど。しかし、最初は悪臭漂う市場の映像で攻めてくる。これが18世紀のパリの現実なのか・・・と、匂いを感じ取ろうという気持ちさえ失せてしまうのです。
ところが、主人公ジャン=バティスト・グルヌイユ(ベン・ウィショー)が香水調合師バルディーニ(ダスティン・ホフマン)に師事する辺りから、館内の空気も変化し出す。バルディーニがホワ~ンと妄想する世界では明らかに匂いが感じられた。『チャーリーとチョコレート工場』のチョコレート効果よりも短かったけど、この一瞬の感覚が忘れられない。グルヌイユが最初に出会った赤毛の少女の匂いは想像も出来ないのですが、全体的には匂いを体感するよりも想像力を与えてくれる映画でした。
パリの貴婦人のために香水を調合して成功を収めた部分はほんのわずか。それよりもグルヌイユが自分の欲望のために運命の香りを保存することが大きなテーマとなってくる。彼を惑わせたフェロモン。それを保存するためには蒸留法ではなく冷浸法が必要と教わり、学ぶために向かったグラース。町の周りにはラベンダー畑。ラベンダーの香りによってタイムトラベルすることなく、彼は女性を殺して匂い収集を始めるのだった・・・(なぜか女性は処女じゃなきゃダメみたいだったが、最初に売春婦を使って実験するという徹底ぶり)
連続殺人の展開は、グルムイユに体臭が無いという特異体質や何キロも先の女の匂いもわかる超人的能力によって緊迫感はさほどなかった。しかし、無表情で次々と殺すことに悪意がないところはさすがに怖い。完全なフェロモン・コレクター。マッド調香師。捕らえられても、自分の欲望のために出来上がった香水をふりかける・・・さすが、エスパー・グルムイユ。
★★★★・
公開前日夜の試写会というのもなんだか慌しいですよね。
隣に座っていた女性二人連れが、映画が終わった直後に「ミスター味っ子だったね」と一言感想を述べていたのが印象的でした。
ミスター味っ子って知らないのですが、もしかして味覚が超人的なのでしょうか?
普段あまり映画をご覧にならない方のようでしたが、なかなかストレートな感想だ・・とやけに感心してしまいました。
前半中盤後半とまったく違う3本の映画を観ているようでした。
想像力の豊かな私は(爆)冒頭の市場のシーンはたまりませんでした。
やはり香水調合師との部分が一番ワクワクさせられたんですが・・・あら?ワクワクしたのはやっぱ13人のところかしら(爆)
万人に幸せを与えるためになら少数は犠牲になってもいい・・・みたいな思想が見えてすごく怖かったです。
むむ、最近試写会によく当たってますね!
俺もそろそろ試写会族に復帰せねば・・・
「ミスター味っ子」・・・アニメでもありましたね・・・見てなかったけど、創作料理が冷浸法と似てたのかな。
グルメ漫画といえば「美味しんぼ」が長く続いてますよね~単行本も100巻近い!
>しんちゃん様
なるほど、3本の映画!
・ダスティン・ホフマンの下での修行
・猟奇殺人
・エロ
ですね・・・・
俺は市場のシーンでは息を止めたくなったほどでしたが、想像することをやめてしまいましよぉ。
ワクワクしたのは、どんな香りの香水なんだと想像する過程かな・・・体感する準備態勢になってましたもん。
それよりもあの香水はどんな香りがするのでしょうか。嗅いでみたいもんです。
スクリーンから良い香りがしてきたような不思議な映画でした。
しかし、振り返ったらいきなりクンクンされてるのも怖いもんですね。やったことありますケド、、、
エスパー伊東って誰だろう?(お笑いかな??弱いんですわたし
ラストかと思われた驚愕シーンの後の更なるラストが
すごく空しくて切なさがありましたー
それにしてもこの監督、トムティクヴァ
今後も注目です☆『パリ、ジュテーム』では
ナタリーポートマン主演で5分の短編撮っていて
そちらもいいですよー
小さい服を着て肩をすぼめるシーンがエスパーに見えてしまいました(笑)
誰も同意してくれない中、ありがとうございました!
あのフェロモンたっぷりの香水って・・・ほんとに興味あるところですが、男女とも同じように狂うなんておかしいかもしれません・・
その後、人のニオイが妙に気になってしまう、そんな映画でした~
>mig様
エスパー伊東は売れない芸人です(笑)
だけど存在感が凄い!
タイプとしては江頭と似たようなものです・・・
『パリ、ジュテーム』?
ナタリー・ポートマンが出るのならもちろん観に行きますですよ!
私は最初グルヌイユを見た時ナイナイの
岡村が変な顔している時の顔に見えました。
あはは、実は俺も思ったのです~岡村♪
だけど、もっとマイナーなこと書こうと思って、ついついエスパー伊東になっちゃいました(笑)
劇場内で匂ってくるものは、毎度のことながら、ポップコーンと、ナチョスだかホッとドックだかの混合された匂いのみ。
もし劇場のサービスで、遊園地のアトラクションのように”匂いも体感”などとなっていたら・・・
最初と最後でのた打ち回ることになるのかしら???(笑)
噴出しました^^;;;
岡村くんぐらいなら、屁とも思わなかったのに~
降参です(笑)
>たいむさん
”匂いも体感”はこの映画に関してはーー;
遠慮したほうが(爆)
と、猫は思います~^^;;;