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童貞。をプロデュース

2007-12-15 05:54:09 | 映画2007
 ドキュメンタリー人気に便乗したような雰囲気も・・・

 河瀬直美監督や山下敦監督までもが絶賛するコメントを書いているのです。主人公である童貞青年には23歳の加賀と24歳の梅澤の2人。確かに素材としては申し分ないくらい、イジリ甲斐のあるキャラクターだし、ひと押しを手伝ってやりさえすれば普通の青年になるという雰囲気だ。

 加賀は引きこもりをやっていて、自転車メッセンジャーという職を得たことと好きな女の子がいることで引きこもりを脱却したばかり。見た目は悪くないのだが、告白する勇気がないことと、純愛に憧れていることが災いしてるだけなのだ。そこでAV監督のカンパニー松尾がAV撮影現場に連れていったり、好きな子に告白させようとお節介を焼くという展開なのです。

 告白さえすれば世の中が開ける。たしかにそうかもしれない。おかげで第二部に登場するアイドルオタクの梅澤には、島田奈央というアイドルのために作った自主制作映画を見せるという試練が与えられる。ちょっと意図が変わってしまったような気もするけど、これはこれでオタクを辞めさせるためのいい契機となるはずだ。と、セッティングはほとんどスタッフ側が整えていたりする・・・

 たまに見るTVの深夜番組ではこうしたキャラクターがよく登場している。彼らの個性的な発想にはインタビューして笑いのネタにするだけの十分な要因があるのですが、人とは違った性格を玩んでるだけのような・・・・そんな気がしてならない。などと、つい批判的に観てしまいました。

 それでも終わり方は絶妙なサプライズもあり、なぜか爽快感さえ感じてしまう。このフィルムを参考に童貞脱却を考える同世代の青年もいるかもしれないけど、それよりも今の日本には、こうしたニートが多いという痛切な現実も考えなければならない(と言いつつ、考えてない)。オタク文化も好きだし・・・無くしちゃいけないのかも・・・

★★・・・

5本目

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