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クィーン

2007-04-22 22:41:17 | 映画2007
 ホモだからといってエルトン・ジョンを馬鹿にするな!あんただってスカート穿いてるゾ!

 映画はトニー・ブレア(マイケル・シーン)が英国首相に就任し、2か月後にダイアナ元皇太子妃が交通事故により急逝した頃から始まる。当時のニュース映像もふんだんに用いて、そっくり俳優大集合のような映像をかぶらせてリアリティを追求した映画になっていました。ダイアナのショッキングな訃報を聞いた当時を思い出してしまい、すでに涙腺決壊状態。“ピープルズ・プリンセス”の言葉通り、全世界の一般人が憧れていた王室の女性。「イギリス国民の4分の1が王制廃止を望んでいる」といった世論にも、映画の中であるにも拘らず同調してしまいそうにもなりました。

 しかし、イギリスの象徴でもあるエリザベス女王。映画俳優やミュージシャンが「サーの称号を与えた」などとニュースを聞くたびにエリザベス女王を思い出すのですが、「神と国民に仕える」などと言われると、王制は残しておくべきなどとも思ってしまいます。労働党党首でもあり、革新的なトニー・ブレアなどとも訳されてましたけど、ブッシュと一緒にイラク戦争に加担している人物なので、映画では最初から胡散臭かった。要するに女王を擁護して、何かと利用しようとしている狡賢い奴にしか見えないので、ストーリー的にものめり込めませんでした・・・

 そんな中でヘレン・ミレンとジェームズ・クロムウェルの演技はさすがに良かったです。特にヘレン・ミレンの歩く姿は完全に本人になりきっていた(とは言っても実物の女王はよく知らない)。森で牡鹿と邂逅するシーンも素晴らしい演技でした。「逃げなさい」と伝えようとする優しい心を感ずるものの、あれだけ立派な角を持った鹿なんだから、ダイダラボッチかもしれないぞ!と安心して観てしまいました。鹿の首が・・・

 Her Majestyとかdignityという言葉が耳に残ります。そういえば、ポール・マッカートニーもサーの称号を受けたんだっけ・・・などと思い出しながら、エルトン・ジョンの姿を発見したり、スピルバーグやトム・ハンクスを発見できたのも楽しかった。残念なのはエルトンがダイアナ元皇太子妃への追悼として歌った「Candle In The Wind」が聴けなかったことだろうか・・・

★★★・・

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18 コメント

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なんとなく (kossy)
2007-06-22 01:01:47
>GO様
王室プロパガンダに一票!
毒にも薬にもならない存在だとは思うし、イギリスらしさは王室がなければ変わってしまいますからね~
ただ、やっぱり映画の描き方としては、国民の心をもっと反映しないとエリザベス女王の苦悩と対比もできやしない。威厳を保つだけなら、別に世襲制じゃなくとも可能なはずだし。実際、歴史上は血塗られた戦いがあってこその王家ですもんね。

>しん様
労働党といったって、所詮は労働者の代表じゃない。
王制反対と唱えるよりも、政治家はころころ変わり、イギリスを存続させるためには重要な存在じゃないんだと・・
王の苦悩を描いただけなら、『アレキサンダー』と変わりないかなぁ~などとも思ったり・・・

別のところと考えると、やっぱりブレアの変わり方。とは言っても、現在のイギリスを知らなければ伝わってこないですよね・・・
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あるいは狡賢い奴に見せたかったのかも (しん)
2007-06-20 02:47:51
保守化していくブレアを冷淡に見ていたのかな・・・とも思いましたが、結局のところ女王とか首相とかの一面を写すことが目的でなく、自由に発言できない特殊な人間を通して、人間と社会の有り様を見つめた映画なのだろうなと思いました。
なんというか女王もブレアもダイアナも、客を呼ぶ餌にすぎなくて目的はもっと別のとこにあるのかな、なんて
でもブレアの生意気そうな笑顔を俗っぽく楽しむ自分もいましたが
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良い意味での (GO)
2007-05-27 22:26:23
王室プロパガンダムービーだと思いました。別に天皇制反対でも王室反対でもないのだけれど、嫌いな人達には違和感のある映画なのではないでしょうか。でも今の時代一応議会制民主主義である、わが国とかの国の王室、皇室の方々は、色々批判はあれど、あれはあれで大変で立派な職なのだと個人的には思っております。何でもかんでもマスコミに流れてしまう現代で、威厳を保つのはさぞや大変でしょう。少なくとも任期によって頻繁に代わったり、失言やスキャンダルでいつ消えるか分からない総理大臣や外務大臣の数倍、外交には役立つ人たちdと思っております。私は右翼ではありませんが、彼らの存在は絶対に浪費では無いとそう思っております。この映画観てますますそう思いましたです。はい。
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雅子様 (kossy)
2007-05-17 23:51:02
>アガサ様
雅子様の報道を見ていると、日本はやっぱりおとなしいのかなぁ。パパラッチなんて芸能ニュースにしかいないんでしょうか。
日本とイギリスってよく似てると言われてますが、どうなんでしょうね。
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Unknown (アガサ)
2007-05-17 00:57:33
「大衆が望んでいるから」と過熱取材を進め、望んでもいない情報までも「コレでもか」と突きつけてくるマスコミ。
その力に扇動される国民を見ていると、心底怖くなりました。

それにしても女王って苦労が多そうですね。
あと、私はダイアナ元妃の映像を観るたびに、雅子妃を思い出してしまいます。
どちらもあんまり幸せな人生、送っていなさそうですよね・・・。

TBさせていただいてまーす♪
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ダイアナ (kossy)
2007-05-15 23:49:50
>kisen様
「将来、王になる人物の母親」・・・これが効いてましたよね。イギリス王室なんてあまり興味のわかなかったところなのに、ダイアナ妃のおかげで注目を浴びてしまった。彼女の功績は大きかったですよね。

イギリスは本土だけじゃなく、世界中の連邦国の統治者でもあるんだし、なんだかチッポケな王室を見てしまった感がありました。まぁ、質素にしていることは伝わってきましたが・・・

パパラッチの存在は鬱陶しいですよね~だけど彼らも生活がかかってるかと思うと・・・ううむ。
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女王も大変・・・ (kisen)
2007-05-06 22:03:05
kossyさん、こんばんは。

私は、女王がおっしゃった「ダイアナはもう王室の人間ではない」というのが正論だと思うのですが、チャールズが「将来、王になる人物の母親」と言っているのを聞くと「それもそうだ」と思ってしまいました。

しかし、人民を統治する(?)というのも本当に難しいものですね。ダイアナ元妃があんなに美人でなければ、あんな問題も起こらなかったかも・・・。

しっかし、パパラッチの人たちって・・・。
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ダイダラボッチ (kossy)
2007-05-02 18:28:37
>きらら様
たしかに無謀な運転によって車が動かなくなったら・・・やばいですよね~
ケータイがあっても山の中じゃ電波の届かない可能性もあるんだし(笑)
神秘的な邂逅だったのでしょうか・・・やっぱり、あの鹿は素敵でした。
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鹿 (きらら)
2007-04-30 10:25:42
こんにちは☆
アノ鹿、、、ダイダラボッチだったら怖いです><

でもあの森の中でのシーンとても良かったですね。
私ケータイ持ってるなんて思わなかったから
ハラハラしちゃいました。
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ヘレン (kossy)
2007-04-30 08:19:53
>TMさま
ヘレンといえば西川ヘレン!
俺はヘレン・レディまで思い出しちゃいます・・・古っ
実物の女王と見比べてみると、ヘレン・ミレンの年齢はちょっと若いんですよね。エリザベス女王の若い頃とそっくりというか・・・(笑)
クイーンの歌もいいですよね。

>しんちゃん様
王制の国であればどこでも民衆との隔てを無くしたいと思うのが近代の立憲君主制。
厳粛そうにみえても浮気問題とか起こる国なんて凄いと思ってましたが、一般市民はどんな感情を抱いているのかもっと知りたいと思いましたです。
王制廃止を望んでいる人のパーセンテージも結構変動しそうだし・・・みんな注目してるんですね。
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すごいよなぁ (しんちゃん)
2007-04-29 16:43:41
 こんな映画作れちゃうんだものなぁ・・・

日本の皇室とイギリスの王室はいまさらながらまったく違うのがよくわかりました。

 なんせ王位を捨ててまで恋愛を成就させるお国柄なんだもんなぁ(笑)
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クイーン (TM)
2007-04-29 08:20:59
最後にバンドクイーンが出てきて歌い出す。映画ではありませんが、ヘレン(西川ヘレンさんではありません)の演技は、本物と瓜二つの双子(おすぎとピーコさんよりもざたっちよりも)のような

いや見る価値は、ありましたね
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ハリウッドスター (kossy)
2007-04-27 06:18:28
>rukkia様
前半はダイアナ妃を思い出させる映像ばかりだったしね。ここでエルトンの曲を流すと女王の映画じゃなくなってしまうからかも・・・

トムとニコール!
う~む、見落としたか・・・
同じく、あの部分は映画ファン向けの映像でしたよね。
もっと見たかった(笑)
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鹿が(;_;) (rukkia)
2007-04-26 12:04:44
私もエルトン・ジョンの歌がきけるかな~とかすかに期待しちゃいました。
トム・クルーズがニコール・キッドマンと来てましたね。あのあたりだけ、一時停止していろいろ確認したかったです(^^;

社会批判要素はおいといて、女王、かっこよかったです。
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ブレア (kossy)
2007-04-26 00:20:32
>nikidasu様
どうも、お久しぶりでありがとうございます。
「Candle In The Wind」はあえて使わなかったのですね~なんとなくそんな気もしたのですが、前半だけ観るとダイアナ妃のための映画だったような気もして・・・(汗)
事故の直後に鹿狩りをしてしていたことが国民にバレだらどうなるんだろうとヒヤヒヤしながら観てましたけど、ちょっと微妙でした・・・

>たいむ様
それよりも女王の任期がすごい・・・任期って言ってもいいのか知りませんけど(汗)在位ですよね・・
ブレア在任中に色んなことがおこって、女王としてもかなり印象に残る首相ってことかなぁ。さすがに政治に疎い俺は任期まで知りません・・・
権力を握ると、いくら革新的であってもダメダメ首相になるってことなんでしょうかねぇ・・・

>mako様
う、笑ってもらえてうれしいぃ~
色々思い出したんです・・・キャンディキャンディとか米シティ・ローラーズとか(笑)
イギリス人にとってはスカート=女性という概念はないのでしょうか?1度本国人(スコットランドじゃないところ)で聞いてみたいものです。
チャールズも顔のアップが少なかったから
ごまかされましたねぇ~
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スカート! (mako)
2007-04-23 21:25:56
こんばんは。
いや~ん、また笑っちゃいました。
たしかに、殿下だってスケートはいでるでねーのって
感じでした。ザブトン5枚。
わたしはどちらかといえば似てるんだか似てないんだか
はっきりしないチャールズのほうがうさんくさかったかもです。
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ブレア首相 (たいむ)
2007-04-23 18:17:20
kossyさん、こんばんは。
イギリスの首相の任期ってどのくらいなのでしょう?
サッチャーさんはカナリ長かった気がしているけれど、50年で10人といえば平均5年。
映画を観る限りでも、ブレア氏は優秀なのかしら?と思ってしまいます。が、
>ブッシュと一緒にイラク戦争
映画に騙されてしまったかしら?(笑)
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お久しぶりです (nikidasu)
2007-04-22 23:41:38
「Candle In The Wind」を敢えて流さなかった監督の節度は好ましいものがありました。
ただ、これで「開かれた王室云々」というのはちょっと…と思わないでもなかったのですが。
それにしても「ディア・ハンター」が出来てしまう王室領地の広さに改めてびっくりでありました。
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