アル・パチーノは朝鮮人だった!!
前作から6年経ったという設定。舞台も京都から東京へと移し、アンソン(井坂俊哉)と彼の一家が一人息子チャンスの病気を治してやろうと奮闘する家族の物語と、彼の妹キョンジャ(中村ゆり)が甥の治療費を稼ぐ目的と狭いところから飛び出したい願望によって芸能界デビューする物語。ひょんなことから仲良くなる元国鉄マン佐藤(藤井隆)はキョンジャに一目惚れ。コメディアンぶりを発揮しながらも、彼の生い立ちや家族の絆も見逃せないところ。
“愛と平和”などという井筒スタイルにはふさわしくないようなサブタイトルをつけられたために、心配してはいたのですが、それは杞憂に終わりました。キレイ事だけで平和を訴えるようななよなよとしたタイプではなく、暴力あり、残酷シーンあり、裏の闇取引あり、と汚いところも堂々と見せてこそ生命力のたくましさを訴えてくる。もちろん、芸能界の汚さや、在日に対する差別と偏見、決して楽には生きていけない中でも日本に溶け込もうとした屈託のない姿には清々しさを覚えるのです。それを代弁するかのように、佐藤が家族の中に受け入れられていく設定は絶妙でした。
1974~5年の日本。「仮面ライダーアマゾンが好きだ」と言うと、真の仮面ライダーファンに怒られたりしたものです。映画でも懐かしい言葉『がきデカ』の「死刑!」や中条きよしの「うそ」のフレーズが聞けるし、ブルース・リーの『ドラゴンへの道』の立て看板やゲイラカイトも登場する。この異常なまでの回顧主義的な小物や美術は明らかに『ALWAYS3丁目の夕日』に対抗意識があると思われるし、「東京にいるのに東京タワーを見たことがない」というのも朝鮮人への差別政策を表すとともに同映画への挑戦ともとれてしまう。さすが井筒監督だ・・・こんな映画は万人に受け入れられないほうがいいよ。
俳優は、前作とは全く違うという大胆なキャスティングによって混乱するかもしれません。キョンジャは沢尻エリカのほうが良かったのにという評も聞かれることと思いますが、井坂俊哉と藤井隆はとてもよかった。石原慎太郎をイメージしたラサール石井も憎たらしさが上手く演じられ、西島秀俊もいつもと同じ演技だったので安心できました。思わずスウィングガールズが登場するのではないかと錯覚させる菅原大吉もよかった。
映画では1944年のシーンが幾度となく挿入されるのですが、途中まではこの意図がわからず呆然と観てしまいました。ところがクライマックスになると、難解パズルが一気に解けたかのように、キョンジャを中心に繋がっていく。終わってみると、見事なまでに『俺は、君のためにこそ死にに行く』に対抗意識を燃やした作品だったわかります。「愛する君を守るために特攻してくる」なんてバカげてる。どんなにボロボロになって生き恥をさらすことになっても、生きて帰ってくることがどれほど大切なことなのかと思い知らされるのです。前作からの在日朝鮮人の日本人との隔たりや苦悩も受け継がれてはいましたけど、もっと大きなテーマである“戦争と命の尊さ”を国境を越えたスケールで描いたことも評価できると思います。
★★★★★
前作から6年経ったという設定。舞台も京都から東京へと移し、アンソン(井坂俊哉)と彼の一家が一人息子チャンスの病気を治してやろうと奮闘する家族の物語と、彼の妹キョンジャ(中村ゆり)が甥の治療費を稼ぐ目的と狭いところから飛び出したい願望によって芸能界デビューする物語。ひょんなことから仲良くなる元国鉄マン佐藤(藤井隆)はキョンジャに一目惚れ。コメディアンぶりを発揮しながらも、彼の生い立ちや家族の絆も見逃せないところ。
“愛と平和”などという井筒スタイルにはふさわしくないようなサブタイトルをつけられたために、心配してはいたのですが、それは杞憂に終わりました。キレイ事だけで平和を訴えるようななよなよとしたタイプではなく、暴力あり、残酷シーンあり、裏の闇取引あり、と汚いところも堂々と見せてこそ生命力のたくましさを訴えてくる。もちろん、芸能界の汚さや、在日に対する差別と偏見、決して楽には生きていけない中でも日本に溶け込もうとした屈託のない姿には清々しさを覚えるのです。それを代弁するかのように、佐藤が家族の中に受け入れられていく設定は絶妙でした。
1974~5年の日本。「仮面ライダーアマゾンが好きだ」と言うと、真の仮面ライダーファンに怒られたりしたものです。映画でも懐かしい言葉『がきデカ』の「死刑!」や中条きよしの「うそ」のフレーズが聞けるし、ブルース・リーの『ドラゴンへの道』の立て看板やゲイラカイトも登場する。この異常なまでの回顧主義的な小物や美術は明らかに『ALWAYS3丁目の夕日』に対抗意識があると思われるし、「東京にいるのに東京タワーを見たことがない」というのも朝鮮人への差別政策を表すとともに同映画への挑戦ともとれてしまう。さすが井筒監督だ・・・こんな映画は万人に受け入れられないほうがいいよ。
俳優は、前作とは全く違うという大胆なキャスティングによって混乱するかもしれません。キョンジャは沢尻エリカのほうが良かったのにという評も聞かれることと思いますが、井坂俊哉と藤井隆はとてもよかった。石原慎太郎をイメージしたラサール石井も憎たらしさが上手く演じられ、西島秀俊もいつもと同じ演技だったので安心できました。思わずスウィングガールズが登場するのではないかと錯覚させる菅原大吉もよかった。
映画では1944年のシーンが幾度となく挿入されるのですが、途中まではこの意図がわからず呆然と観てしまいました。ところがクライマックスになると、難解パズルが一気に解けたかのように、キョンジャを中心に繋がっていく。終わってみると、見事なまでに『俺は、君のためにこそ死にに行く』に対抗意識を燃やした作品だったわかります。「愛する君を守るために特攻してくる」なんてバカげてる。どんなにボロボロになって生き恥をさらすことになっても、生きて帰ってくることがどれほど大切なことなのかと思い知らされるのです。前作からの在日朝鮮人の日本人との隔たりや苦悩も受け継がれてはいましたけど、もっと大きなテーマである“戦争と命の尊さ”を国境を越えたスケールで描いたことも評価できると思います。
★★★★★
今でこそ沢尻ってのは問題ありですけど、彼女だったらもっといい演技になったかもしれませんよね~
レスありがとうございます。
今作は単純な私の頭では
理解に苦しみました。
キョンジャ役の女優も
良かったのですが、沢尻なら・・・
って考えてしまいます。
前回とはテーマが全く違うんじゃないのでしょうか。在日の問題も取り上げてはいるけど、それよりもヒロインを食い物にする芸能界とか、戦争や徴兵、それに国を守るために死ぬことよりも生き抜くことのほうが大切だと訴えているところ。
雰囲気はガラリと変わってしまったけど、俺は下手に在日に対する日本人を扱うよりも、もう人種差別はないんだからグローバルにとらえようとする今作品のほうが受け入れやすかったです。
まぁ、感じ方は人それぞれですし、俺のほうが少数意見だと思いますので気になさらずに・・・(汗)
前回よりパワーダウンしてると
思いました。ホントに同じ監督が
撮ったと思えませんが、何か
前回と大きな変更があったのでしょうか?今回が、前回並み仕上がっていたら
DVDBOX購入予定でしたが、止めました。
感動の場面?キョンジャの舞台挨拶
でのカミンアウト、予想どうりで
もしかして会場大拍手で、受け入れられるかな?と思ったら大乱闘・・・。
まぁ、最初から意味が不明な感じだったからこんなもんか・・って感想しか残りません。2作目のジンクスは当たってます。次回?止めたほうが良いと思います。前回の恋人松山こうすけとキョンジャの仲はどうなったのかと終始思ってました。ゆえに今回の藤井隆にもうまい演技は分かるけど、それが気になって感情移入が出来ませんでした。
こちらでは公開が終わっちゃいました(汗)
対抗意識も凄かったですけど、そのためにバランスが悪くなったことはしょうがないのかな。脚本書き直しのような。
前作より思想的。まぁ、反戦だとか生きることの尊さとか、充分すぎるほど伝わりました。その直球さが好きなため高評価となってしまいました。
見事なまでに『俺は、君のためにこそ死にに行く』に対抗意識を燃やした作品だったわかります。
なんとなくそう思っていましたが(笑
井筒監督は皮肉がうまいですね。ギャグにはだいぶ笑わされました。
前作より、思想的ですよね。
前作とは違い、単純なラブストーリーじゃなかったですもんね。
まぁ、サブタイトルだけ見たって意味不明だし、話題の映画批判がツボにはいってしまえば非常にわかりやすいテーマとなっていました・・・
>Kei様
これがワシの言いたいことなんじゃ~
その想いが観客に伝わるかどうかが評価の分かれ目になったのかもしれませんね。もちろん、石原映画を批判する理由がわからなければ理解不能になること間違いなし。
このくらい主張が強いと「パッチギ」の意味も深まるのかもしれませんね。
評価もさんざんのようですけど、実は前作よりもアクの強い今作のほうが好きだったりします・・・
>それでも我を通してしまうところが好きです。
>「これがワシの言いたいことなんじゃ~」でいいんです。
同感ですね。ウェルメイドにまとまった作品よりも、破綻はあろうとも言いたい事をストレートにぶつける作品の方が私は好きです。さすがに満点は付けませんでしたが(笑)。
前作が圧倒的に高評価を受けてしまったので、今回はあえて万人から受け入れられない作りを目指したのかも知れませんね。さすが関西人です(笑)。
幕の内弁当というより冷蔵庫の残りモノを鍋に放り込んだ感じ?(ぇ
消化不良で腹が痛い(爆)
コウサン o((ミ´Д`ミ))o尸~~
落ち着きが感じられたのは、やっぱり子を持つ親となったからなんでしょうね。なんだか責任感というものまで備わった大人になったな~と感じましたよ。
大阪弁は大阪の人が聞くと違いがわかるんでしょうね~
役者も大変な商売ですね。
藤井隆の芸達者ぶりは以前から感じていましたけど、雰囲気を掴むのが上手いんでしょうね。これも東北の人に聞いてみないとわかんないや・・・
アンソンの大阪弁は大変苦労されたそうですが、かなりの監督の大阪弁へのこだわりぶりが伺えます。
そうやって大阪弁への苦労があるせいでしょうか?藤井隆が東北弁をしゃべらないといけなかったのは、、。
これはある意味おもしろかったです。
ネイティブな大阪弁でしゃべれる藤井隆やラサール石井は大阪弁じゃないんですもんね。。
どうも、お久しぶりです。
平成の山本薩夫ですか・・・彼の作品はほとんど観てないので比較できないのですが、井筒監督の社会派日本映画としての地位はまだまだこれからじゃないかと思います。
前作『パッチギ!』からこうした問題提起を訴えてきてますが、日本人としてもっと知らなきゃいけないことがいっぱいあるのだと痛感させられます。
映画のストーリーそのもので感動させるよりも、スクリーンの裏側で井筒監督がしきりにメッセージを叫んでいるような印象を受けました。
反戦ということよりも命の尊さ。カッコ悪くても生きることが大切だなんて、まるでジャック・スパロウの生き方なんじゃないかと・・・(笑)
舞台挨拶のシーンは賛否両論のようですけど、民族の違いを純粋に訴えているところなんてわざとらしくもないのでジーンときますよね~
kossy様。失礼しました。
kozzy様。お久しぶりです。本日見に行ってきました。この映画、特定のイデオロギーの持ち主の方々が
完成以前から見もしないで口汚く罵っていたので、どんな風に仕上がっているのか興味津々でした。大げさな表現かもしれませんが現時点でこのような映画作家が日本に存在することを我々日本人は誇りにしていいと思います。井筒監督は偏狭な自国民優越主義者に対して作品をもって異議申し立てが出来る稀有な存在です。kozzyさんと同じように、私も某知事らの流布する思想への強烈なアンチテーゼを感じました。またアンソンらの父親のエピソードが挿入されたことによって歴史的な深みも出ていたかと思います。藤井隆は良かったと思います。もしかしたら助演男優賞が取れんじゃないかと。ただ物語の方は少しばかり消化不良でした。チャンスの筋ジスという重い現実とキョンジャの芸能界の話と焦点が分裂しちゃった感があり、今一歩感情移入できなかったかな。それぞれ別の話として独立させても良かったんじゃないでしょうか。(私の期待が大きすぎ?)あと、舞台挨拶の場面は圧巻でしたね。チャップリンの「独裁者」をチラッと連想しました。多少消化不良でも、この作品はこの一点に収斂されて印象深いものに仕上がったと思います。権力者が喧伝する「美しい死」よりカッコ悪かろうが何だろうが「生きろ」!生きて命を繋ぐこと。その方が何倍も尊い というメッセージ。強烈に伝わってきました。次回作も期待したいです。
俺個人としては、前作よりも好きかもしれない・・・(汗)
たしかに子供の病気はちょっと引いてしまいがちですが、命というテーマを考えるとバランス配分もよかったような気もしています。
枝川の歴史や済州島の状況・・・これはたしかに説明不足でしたが、前作でも京都の状況がわからなかったし、いつもこんなものなのかもしれません。
井坂、藤井、良かったですね~
なんだか俳優の演技に助けられたのかな。
映画プロデューサーの言動まできっちり都知事に似せてあったので、俺は楽しんでしまいました。
>祐。さま
たしかに反戦、平和というテーマにやられちゃったのは認めます。
ただ、在日云々といった基本路線はほとんどキョンジャの心理。在日であることを隠したいけど、なぜ隠してまで自分を押し殺さなければならないのかといった心の葛藤がメイン。細かなエピソードからしてもこれがメインテーマじゃないはずです。
映画を通して石原慎太郎批判するという、まさしくパッチギ的な監督の心意気を評価したというのが本音であり、井筒思想を全面支持するのではないつもりです。
映画全体の作りとしては、脚本を大幅に変えたということがネックとなってしまいましたが、俺は別に映画評論家じゃないし、出来不出来を評価するより、自分の心をどれだけ揺さぶったかというところでいつも点数つけてますよん♪
>ミチ様
なるほど、歌。そしてオダジョーですね(笑)
前作での「ロミオとジュリエット」並のラブストーリーには及びませんでしたけど、今回のは反戦・平和よりも命の尊さに共感しました。
カミングアウトするだろうな~と、色々と台詞を想像してみたのですが、予想を覆されるほどの純粋なヨンジャの心にやられちゃいました。
水泳大会・・・毎回楽しみにしていました(汗)
>miyukichi様
そっかぁ~藤井隆は主役を食ってしまったか。
まったく同感。
彼には助演男優賞をあげたいくらい。
電話ボックス前で小銭をこぼすシーンが一番よかった(笑)
テレビで前作放映を見たのですが、暴力シーンは同じくらいだった印象がありました。さすがに冒頭の血まみれシーンは迫力がありすぎたかなぁ・・・
「あの映画」ではさすがに「太平洋のサムライ」ほどの酷い台詞はなかったですね(笑)
>たましょく様
俺は前作よりも今作のほうが好きなんです。
ラブストーリーを命のドラマに変えた感じ。
日本と朝鮮との関係。
今は嫌韓ブームもあってか、再び両者がぎくしゃくしそうな勢いですが、客観的な事実だけは心に留めておきたいものです。
某都知事の作った映画はタイトルほど内容には戦争美化がありませんでしたけど、命の尊さは全く感じられない映画でした。潔く死ににいったほうが美しいという印象です。
>しんちゃん様
在日への差別というテーマはほんの飾りにしかすぎないほど、エピソードの羅列があったかと思います。逆に、そのくらい知っておけよ!と言わんばかりの小さい扱いだったようです。
いまの10代なんて、学校で習うことよりもネットでの嫌韓のほうの影響が大きいのじゃないでしょうか。嫌韓派の言い分もわかりますけど、日本人ってたいしたことない民族に思えるような言動だけは謹んでもらいたいものです・・・
中村ゆり・・・ブログも見ています。gooオフィシャルなんですよね。
>かつを様
差別の羅列。
今回は日本政府の批判もありましたよね。
実際あったことだし、俺はまぁ小ネタとして捉えております。
平和というのは、なにも日本対朝鮮のことではなく、戦争全般のことなんでしょうね。在日対国士舘の学生というちっぽけな争いよりももっとグローバルな戦争。民族同士の小競り合いなんてなくなるものじゃないだろうし、命の尊さを考えたら、もっと大切なものがあるということ。なんとなく映画でも不器用ながら伝えようとしていた意図がわかりました。
石原映画の出現によって脚本を大幅に変えたであろうことは想像もできるし、その点は若干まとまりに欠けていたと思います。元々は1974年中心にする予定だったのだろうし、若干弱まってしまったことは事実。国士舘の学生があの場にいるのが不自然になったのもそのためなんでしょうね。あの中の一人が青山涼子ファンだとか、そんなエピソード追加があればよかったのかもしれません(笑)
俺は映画としての評価をしてないのかも・・・(汗)
>かのん様
井筒監督の映画って、万人受けしないものが多いんでしょうね。
それでも我を通してしまうところが好きです。
「これがワシの言いたいことなんじゃ~」でいいんです。
俺なんてそこしか評価してませんから(笑)
テレビの韓国ドラマって、全然観てないんですよ・・・冬ソナくらいなんです。
日本との関係とか、日本の文化との比較とか、面白そうなネタがいっぱいあるのだと思うと見てみたい気もおこるのですが・・・ヒマがないです。
在日だったと知ったショック・・・俺は元々芸能人なんてどうだっていいので気になりませんでした(汗)
私もこの作品はそれでいいんだと思います。逆にもし受け入れられる世の中だったらこの作品が作られる事自体がなかったハズですよね。観る者の心の奥底に潜在している本人も気づけない差別意識を掘り起こしてくるような鋭さが、同時にモヤモヤとした気分にもさせるのかもしれません。
韓国で日本文化が禁止されていた頃に日本製アニメがさも韓国製のように放送されていて、「大人になって日本製だと知ってショックだった」という表現が韓国ドラマ内であったりするんですが、日本でも1974年当時では好きになった芸能人やスポーツ選手が在日だと知ったらショックなのでしょうか。劇中でもノムケンの女として抱けるけど結婚は出来ないという言動が象徴的に思えました。
しんちゃんさんも書かれてるように酷い差別の実態を羅列しているだけ。
まして、愛と平和などとタイトルに謳っているのに平和に向けての歩み寄りもない。日本人で良い人は佐藤だけ。
あまりにも卑屈になりすぎているように見えました。
あと映画的にも言いたいことだけ並べるので繋がりとしてもバラバラ。
南洋諸島のアンソン父の逃亡の様子はあそこまで引っ張るものじゃないと思うし、あれを描きたいなら1974年の日本の風景は要らないで最初から戦争ものにしたらよかったと思います。
それに最後の格闘などは普通に考えればあんな頭の悪そうな連中が大人しく映画なんか見てるわけないですし、完成披露試写会に来てるのもおかしい。
ただ単に「パッチギじゃ!」と言わせたいためのその試写会の様子からも代表されるように井筒監督の言いたいことが映画としての流れ、軸など考えずに垂れ流ししているだけの作品に見えました。
そんなわけでこれは日本人、在日などの感情論以前に、「映画」としてもどうなのかな~?と思ってしまったわけです・・・。
どの芸能人が在日であるかなんていうのはこの映画で知らせる必要は無かったと思います。
それよりも何よりも
ひょっとしたら20代以下の若い世代は「朝鮮」が日本に併合されていたという事実を学校では習っているはずでも、知らない(覚えていない)んじゃないかな?ってことです。
ヒロインの中村ゆり・・・とってもよかったです。
kossyさんのレビューを読ませていただいて、
観賞中には意図が読めなかった部分が分かった
感じがしました。
ただ、個人的には前作ほどの興奮を感じられ
ず、日本と朝鮮半島の関係性や在日朝鮮人の虐
げられ様は、現実として受け入れることが出来
ませんでした。
あぁ、あのキョンジャのセリフは某都知事が
はりきって製作したあの映画に対する皮肉も込
めてなんですね。(あの都知事、あんまり好き
じゃないんで、観に行ってないですが)
次回作でも図太く「近藤」は出てきそうw
試写会後の周囲の声を聞いていても、
「藤井隆よかったよなー」
「ある意味主演やで」
なんて声があちこちから聞こえてきてたくらいで。
前作よりスケール大きくなった分、
乱闘シーンがパワーアップしすぎていて
私には正視できなくてつらかったです^^;;
あの映画への痛烈な批判って感じですよね。
試写会のときには気づいてなかったんですが、
最近あの映画の宣伝を目にする機会が増えるにつれ、
「ああー、なるほど」って思いました。
前作はやっぱり歌の力も大きかったんだな~と思いました。
「イムジン河」と「悲しくてやりきれない」は流れてくるだけでじーんとしましたもの。
舞台挨拶のシーンは良かったのだけど、あんなカミングアウトをあの場でしちゃっていいの~?ってビビッてしまいました。
芸能人水泳大会が懐かしかったです(笑)
前作のまとまりからすると、今作品は、すこし無理がある。「お国のため」vs「君死にたもうことなかれ」と、体制vs個の葛藤 及び在日人差別を表現したいというのは良く分かったけれど、イマイチ心に訴える物はなかった。
前作の「生駒山のトンネル、国会議事堂の大理石」の喩えの方が、インパクトが強かったと思う。
今回の絵画は、何を訴えたかったのは、私には分からなかった。kossyさんの 石原対井筒は0点対100点という、思想的なものがあるような気がして、客観的な評価はとはおもいませんでしたが、観た人の鑑賞基準で大きく差がある作品かもしれないなぁと思いました。
私的には、前作を超えられなかった作品だと思いました。
子どもを怖がらせるのには抵抗がありますね。
あと、もう少し説明がほしかったです。
アンソンと藤井隆の裏家業もイキナリだったし、枝川の歴史や済州島の状況なんかにも、もう少し触れてほしかった。
あんな船でパナマまで行っちゃったというのもオドロキ!
井坂君と藤井隆は良かったですね!
ラサール石井は石原をイメージしてたのかぁ。そういや「三国人」発言もありました!コメディアンのイメージが強いので、おっちょこちょいプロデューサーにしか見えなかったのですが(^^;)