天然コケッコーというタイトルは、先生オシッコーでもよかったような・・・
ストーリーに大きな展開があるわけでもない作品なのに、どうしてここまで心に染み入るのだろう。舞台となっている島根県の田舎。山に囲まれていながら、ちょっと歩けば海にも行き着くという、自然たっぷりの地域。いつかは廃校となってしまうかもしれい、小中合わせて7人の生徒の学校。過疎、無医村、高齢化などといった社会問題も取り入れることもできたのでしょうけど、あくまでも子供達の視線から描き、観る者の胸の奥にしまってある大切な思い出を喚起させてくれるような映画でした。
「行って帰ります」・・・方言丸出しの俳優たちがとてもよかったけど、「行ってきます」をこのように言うことが新鮮だった。また、主人公の右田そよ(夏帆)の自然な演技とともに、おしっこを漏らしてしまう小1のさっちゃん(宮澤砂耶)が上手すぎ。“等身大の演技”などという言葉よりも、ドキュメンタリー映画を観ている気にもさせてくれたと言ってもいいくらい。
山下敦弘監督のオフビート感たっぷりの演出も健在だったし、シーンの終わりに必ずと言っていいほどの小技が冴えていました。また、『ジョゼと虎と魚たち』『メゾン・ド・ヒミコ』を手がけた脚本家の渡辺あやの功績も大きいのでしょう。今まで同年代の男子がいなかった村に転校してきたイケメン男子の出現。恋愛に憧れる少女という世界などではなく、女だらけの楽園に突如現れた男という雰囲気なのです。情報社会だとか、耳年増といったものとは無縁の少女の心情を見事に表現できていたように感じました。
ずっと気になっていた季節感。映像よりも自然の音や小動物の鳴き声が映画の中に心を引き込んでくれたようです。そして、順撮りなのかどうなのか。中2の夏から始まって、1年半という期間。子供達が微妙に成長したかと思わせるほど、丁寧に作ってある作品でもありました。もっともっとこの世界に浸っていたい。だけどお別れがくるんですね・・・ああ、名残惜しい、チュッ。!
★★★★・
ストーリーに大きな展開があるわけでもない作品なのに、どうしてここまで心に染み入るのだろう。舞台となっている島根県の田舎。山に囲まれていながら、ちょっと歩けば海にも行き着くという、自然たっぷりの地域。いつかは廃校となってしまうかもしれい、小中合わせて7人の生徒の学校。過疎、無医村、高齢化などといった社会問題も取り入れることもできたのでしょうけど、あくまでも子供達の視線から描き、観る者の胸の奥にしまってある大切な思い出を喚起させてくれるような映画でした。
「行って帰ります」・・・方言丸出しの俳優たちがとてもよかったけど、「行ってきます」をこのように言うことが新鮮だった。また、主人公の右田そよ(夏帆)の自然な演技とともに、おしっこを漏らしてしまう小1のさっちゃん(宮澤砂耶)が上手すぎ。“等身大の演技”などという言葉よりも、ドキュメンタリー映画を観ている気にもさせてくれたと言ってもいいくらい。
山下敦弘監督のオフビート感たっぷりの演出も健在だったし、シーンの終わりに必ずと言っていいほどの小技が冴えていました。また、『ジョゼと虎と魚たち』『メゾン・ド・ヒミコ』を手がけた脚本家の渡辺あやの功績も大きいのでしょう。今まで同年代の男子がいなかった村に転校してきたイケメン男子の出現。恋愛に憧れる少女という世界などではなく、女だらけの楽園に突如現れた男という雰囲気なのです。情報社会だとか、耳年増といったものとは無縁の少女の心情を見事に表現できていたように感じました。
ずっと気になっていた季節感。映像よりも自然の音や小動物の鳴き声が映画の中に心を引き込んでくれたようです。そして、順撮りなのかどうなのか。中2の夏から始まって、1年半という期間。子供達が微妙に成長したかと思わせるほど、丁寧に作ってある作品でもありました。もっともっとこの世界に浸っていたい。だけどお別れがくるんですね・・・ああ、名残惜しい、チュッ。!
★★★★・
拙ブログにTB、コメントをわざわざいただきまして有り難うございます。
ストーリー自体は可愛らしいものなのに、心に沁み入るものでしたよね。ネタバレ映画館というブログタイトルなのに全くネタバレしていないのですが、こんなブログでよければまたお越しくださいませ。
「社会問題も取り入れることもできたのでしょうけど、あくまでも子供達の視線から描き、観る者の胸の奥にしまってある大切な思い出を喚起させてくれるような映画でした。」
まさしくそうでしたね。同意いたします。
ボクも今作のレビューを書いておりますので、トラックバックをさせてくさいませ。よろしくお願いいたします。
家庭菜園を作れるのなら何とかやってけるのかな~
動物性たんぱくが欠乏するような気もしますが・・・
ある程度経済生活が成り立ってる場所じゃないと一般人には無理かもしれませんね。
それでもお年寄りに厳しい日本の環境からみると、過ごしやすいのかもしれないけど・・・あとは医者かな。
ネット環境さえ整っていれば、どこでも仕事できる方もいますね。
しかし、一般庶民には、経済基盤だけではなく・人間関係・生活環境、全てを、イチから構築することは、並大抵のことではない。
一度きりの人生。
失敗を恐れ、臆病になる必要はないと思いますが、失敗しないためには、計画性や覚悟は必要だし、失敗や挫折しても、再生する生命力と学習能力が必要です・・って、なんだか、『あしたの私のつくりかた』みたい
だ。。
挫折とか、憧れとかは、貧乏人・庶民・一般ピープル・の話でしかないと今気付きました。
なるほど・・・中途半端な気持ちではダメなんですね。都会に憧れて挫折する人のほうが圧倒的に多いんでしょうけど、田舎生活だって不便なところがいっぱいですもんね。
邦画にはどちらのパターンもありますよね~
以前、知ってた人が南国ライフへと向かいましたが、どうしてるのかなぁ~
ネット環境さえあればやっていけるような気もしましたが・・・さすがにケータイが使えないとやばいですよね。
どちらでも、『目的』がはっきりしていないと『挫折』します。
目的にもよりますが、『生活する』ことは、どちらでも、大変なご時世。
生活基盤・人間関係をそのままスライド可能な人は少数で、多くは0か1から構築。
期間限定の出稼ぎでも大変なのに、憧れ・ないものねだり・生半可な気持では、やってゆけません。
『思い出ぽろぽろ』では、OLが、田舎生活(農業)に憧れ、気軽に体験しに行き、『北の国から』ではジュンクンが都会でボロボロになって帰省・・。
『挫折予防』には、現状を把握し、己を過信せず、努力することが大切だと思います。
田舎へのあこがれよりも、田舎の人が都会に憧れるほうが多いはずですよね。
映画では田舎の良さをアピールする作品のほうが多いけど、田舎から都会へ向かうという逆パターンでは主人公が必ず挫折してしまう。
それでも都会生活にはあこがれてしまうけど、金がかかりすぎるのが難かもなぁ・・・
皆しっているけど、変に騒ぎたてない。
大沢君が地元の高校を選んだも、そよがいたからだけではなく、田舎の良さを分かってきたからだと思います。
地元や学校への愛着。
地域、皆が家族のような土地。
全て筒抜けで煩わしいこともあるでしょうが、そんな地域の地元民は犯罪はおこしずらく、羽目をはずせないことも確か。
つながりって大切ですよね。
モノや情報が豊富な都会で、幼くして、スレたり疲れている子供達を見ると、都会を反映した殺伐としたモノを感じます。
そうなんですよね・・・彼女に感情移入しまくれば、絶対に自分の中学生時代を思い出せるはず。
その大事件をあっさり描くからこそ味が出てくる作品だったのではないでしょうか。これを大事件だよ~と主張する映画だと、それがどうした!と突っ込みたくもなったり・・・
都会の子は都会の子なりにローティーン生活を満喫してる。受験とか就職とか、そんなに悩まないですむ環境が欲しいですよね。俺なんて悩まなかったせいで、いまだに道が定まってないし・・・
どれもこれも、あの年頃には、大事件・大イベント。
なにもおこらない日常どころか、起こりまくり、と感じたのは、私だけでしょうか。
田舎の美しい景色・ゆったりとした時間。
あの環境で育った子供は、のびのび、元気で、明るく、優しく、思い遣りがある。
アレが子供の『天然』。
なら、都会の子供達は。
モノが豊かで、便利で、受験、進学、就職に有利な都会。
厳しい社会で苦労しないようにと考える親心・育児。
子供は『加工』しすぎず、育ててほしいな~と思いました。
ずっと映画の世界に浸りたくなりましたよね~
田舎に住んでみたいとも思いたく・・・ネットができればですけど・・・
さっちゃんの演技もよかったし、やっぱりそよちゃんが自然すぎた!
転校して素晴らしい中学生活ってのもいいのですが、なんせあの学校は女の子ばかりだったからな~下手すると男ばかりのパターンだって・・・(笑)
>たいむ様
「もしかして脚本間違いか、言い間違い?」などと感じてしまった「行って帰ります」
田舎だけど、テレビや雑誌によって都会の文化は入り込んでいますから、今までの田舎映画とはちょっと違いますよね。
携帯は使えない地域だったりして・・・
>祐。様
やっぱり繋ぎ方が絶妙だったんですね?
観終わってから、どんな順番だったんだろう?って気になってしょうがない。
大きな事件もなかったことだし、もう一度切り貼りして、もう一本の映画も作れるのかもしれませんよね。
編集技術の特集番組を見てわかったのですが、編集って本当に映画を変えてしまうものなんですよね。単純な撮り方のようで、すごく計算づくめだったりする山下監督。おそろしいほどの才能なのかも。
お正月のところ・・・チェック鋭すぎますよ!(笑)
俺も違和感感じました。
>シャーロット様
さっちゃんの将来も気になりますよね(笑)
でも、彼女より年下の子がいない村なんです。
お姉さんという性格がない、甘ったれた性格のままだったりして・・・
素直さ、いいですよね。
誰も悪い人間がいないような・・・
この映画と『腑抜けども・・』を比べると、田舎でも違いがあったりするのが面白いですよね。
>nikidasu様
小さい子は何をやっても許されますよね~~まぁ、人に迷惑かけてないからですけど。
そのシーンと被ってしまうのが、『冬のソナタ』でチェ・ジウの妹がペ・ヨンジュンに抱きつくところ。冬ソナにもはまっているkossyでした。
島根県自体が都会に出るのが不便なところなのに、さらにその田舎。
でも住んでみたくなるほど、気持ちのいい映画でした。
>ともや様
ただいまです。
復活したのはいいけど、面白い文章が書けなくなりました。
もうちょっと時間をかけて笑える記事を書けるように頑張りますので、また長い目で見てやってください。
何も起こらない映画ってのは今までも多くありましたけど、それなのに感動してしまう映画なんて珍しいですよね。俺も旅行に行きたくなりました。
復活されたみたいですね。
長い間音沙汰がなかったんで、いろいろ心配いたしましたよ。
またモリモリ面白い映画評楽しみにしておりますよ。
さて、この映画、特に何が起こるというわけではないのですが、いいですね。
時間の流れというか、優しい雰囲気というか。
ふらっと石見に行きたくなるような作品ですわん。
声をかけようとした時点で、
さっちゃんがすかさずそよに抱きついてきたとき、
思わず少しだけウルウルしてしまいました。
とにかく心に染み入る作品でした。
さっちゃんも、そよちゃんみたいな少女になっていくのかな。
健気ですよね、とっても。
この作品って素直さとかピュアさ加減が心地よいです。
そして相手に対しての気遣いが優しい目線で嬉しくなりました。
そうそう、行って帰ります・・・いい言葉ですよね。
狭い田舎のたんぼ。
右田そよの素直な仕草。
まるでドキュメンタリーのように日常にありそうな等身大の展開でした。
海に向かうシーン、海から帰るシーンは、順取りなのか、まとめ取りなのか分かりませんでした。
予告編と本編では、このシークエンスのつなぎ方が違っていて、全然違う話になってしまうなぁとおもったら映画って面白い物だと改めて感じました。
リアリズムの宿でも、撮影中に雪になってしまっても、カットのつなぎで雪のシーンも自然に見ていたことを考えると、山下監督のカットはカリスマ美容師以上かも。
ただ、惜しいかな、 郵便局がお正月の準備のため門松を写す前の1カットが、季節感を台無しにしていました。 なんで、年末に 猫柳とパンジーが咲いてるの???
それいしても、7人全員が自然であり、ナレーションまでもが石見弁のアクセントでかなり楽しめました。
>行って帰ります
とても新鮮でした。というか、初めて聞きました。
やや、いくらなんでも今はもう少し・・・と思う部分もありましたが、天然娘がとっても可愛かったですね。
ホントこの世界観からでたくないと思わせる
素晴らしい作品でしたよね。
小1のさっちゃんは生徒たちのなかで群を抜い
て印象が強かったです。
まぁボクはイケメンさんじゃないですがこの
学校へ転向してそよと付き合えてたらきっと
最高の青春時代だったろうと思えちゃいました♪
((((((/´З`)/チュチュチュゥウウウウ!!