ラストの台詞「私はね・・・」がずっと残ってしまいました。
交通事故が原因で記憶をなくした医大生博史が、解剖実習において遭遇した献体が恋人の涼子だった。左腕の刺青が物悲しく何かを語り、失った記憶と現実世界が交錯していく。グロテスクな映像はあるのだが、グロさを感じさせず耽美的な雰囲気を醸し出す。まさしく塚本流の映像マジックショーを楽しませてくれるのだが、沖縄の自然をバックに回想と妄想の映像が綺麗すぎたためか、その天国のような雰囲気にもっとたっぷりと浸りたかった。現実と妄想の世界がはっきり区別できたのが、逆にのめり込ませない要素だったのだろう。。。
現実世界には、教授を殺したと話す吉本(KIKI)や、淡々と解剖実習を進める教授(岸部一徳)、そして涼子の父(國村隼)の放つ罵声がある。現実逃避したくなるような二つの世界を体験していくうちに・・・となるストーリーだが、エンディングにおいて現実の映像を見せられるとつまらなくなってしまったのです。というより、息苦しさを感じたのでしょうか・・・(上映中、隣のビルでボヤ騒ぎがあったと聞かされた・・・関係ないけど・・・)。
ちょっと謎が残ってしまったのは、涼子の母(木野花)がいつのまにか仏壇に写真が飾られていたことだ・・・死んだのか?・・・それともその場面を見逃したか・・・
★★★・・
・ヴィタール@映画生活
交通事故が原因で記憶をなくした医大生博史が、解剖実習において遭遇した献体が恋人の涼子だった。左腕の刺青が物悲しく何かを語り、失った記憶と現実世界が交錯していく。グロテスクな映像はあるのだが、グロさを感じさせず耽美的な雰囲気を醸し出す。まさしく塚本流の映像マジックショーを楽しませてくれるのだが、沖縄の自然をバックに回想と妄想の映像が綺麗すぎたためか、その天国のような雰囲気にもっとたっぷりと浸りたかった。現実と妄想の世界がはっきり区別できたのが、逆にのめり込ませない要素だったのだろう。。。
現実世界には、教授を殺したと話す吉本(KIKI)や、淡々と解剖実習を進める教授(岸部一徳)、そして涼子の父(國村隼)の放つ罵声がある。現実逃避したくなるような二つの世界を体験していくうちに・・・となるストーリーだが、エンディングにおいて現実の映像を見せられるとつまらなくなってしまったのです。というより、息苦しさを感じたのでしょうか・・・(上映中、隣のビルでボヤ騒ぎがあったと聞かされた・・・関係ないけど・・・)。
ちょっと謎が残ってしまったのは、涼子の母(木野花)がいつのまにか仏壇に写真が飾られていたことだ・・・死んだのか?・・・それともその場面を見逃したか・・・
★★★・・
・ヴィタール@映画生活
映画では人の死をカットしてしまうことがよくありますが、どういう効果があるのかよくわかりません・・・
グロといっても作り物だとすぐわかるし、ホラーでもありませんしね。俺も見やすかったです~
確かにいつの間にか涼子の母親も遺影になってましたね。
すっかりスルーしちゃってましたが、よく考えたら急すぎる展開ですよね。
しかも意味はあるのか・・・。
塚本作品にしては観やすかったです。
こういうラブストーリーもありですね。
トラバさせてください。
生の喜び・・・でも現実を知ると悲しいんですよね。
どちらが良かったのかは主人公本人のみぞ知る・・・観ている人にどちらでも取れるような描き方だったと思います。
死の扱いは少ないのですが、解剖という無機質な描写が示すように、魂の存在を重要視しているかのような・・・結局、俺にはわかりません・・・
>るるる@fab様
現実に戻ることが幸せだったのか・・・という命題を観客に投げかけてましたよね。
主人公の性格や医学の道を進む人のため、現実に戻ることは不幸だったのかもしれません・・・でも、あの余韻の残し方からすると、きっと立ち直るんじゃないかと・・・楽観的に考えてしまいました。
戻る場所はそこしかないわけですし。
何処まで行っても「生きている」以上、そこに戻る。
もう一度彼の目の前で彼女は消えて無くなってしまうわけで、むしろ非常に残酷だと私は感じました。
確かに涼子の母親は、気づいたら遺影となっていて
「あれ?いつの間に亡くなってたの?」ってな調子でしたよね…。
で、個人的には逆に「説明が無い(少ない)」事がこの映画を
際立たせてる一つの要因だったと思います。現実での博史の
無機質な、生きてるのか死んでるのか分からないような
生活感の無さ、対して解剖を通じて「あっちの世界」へ行った時の
本当に嬉しそうな表情。
監督は「死の説明、描写、背景」を描きたかったんではなく、
「生の喜び」を描きたかったんだと思います。もっとも、その
「喜び」は現実ではなく、区別のつかなくなった
「存在しない世界」でのものだった…と言うスゴい歪んだ形での
表現ではあったんですが。
コメントありがとうございます。
感想も読ませていただきました。
そうですか・・・完全に俺が見落としてる場面があるのですね・・・何か考え事(多分ここの記事のこと)をしていたのでしょうね。
生と死の世界を描くことがテーマになっているのに、このお母さんの死別の扱いが低いことに不満です。
冒頭の教授に関してももうちょっと記述が欲しかったし・・・死ぬことの扱いが小さかったかなぁ。
こちらのサイトは「忍之閻魔帳」経由で知りました。
忍さん達と一緒に映画サイトを共同運営しています。
で、「ヴィタール」ですが、
木野花さんは亡くなっていますよ。
娘を亡くてからずっと体調が悪かったのが、
浅野が娘と会っている(まぁ現実世界ではないんですが)
ということに光を見出すわけですね。
まだ完全に消えたわけではないんだ、って。
この映画、ものすごく惜しいと思いました。
うちのサイトにも感想が載ってるので
良かったら見に来て下さい(*^-^*)