宮田・・・高価なマンション買ったんだから、防犯にも気をつかえよ。
レストランと宮田の部屋はタイムスパイラル・ムービーの核となった。時空は超えないが、視点を変えることによって徐々に明らかになる事実。「あんたもそこにいるんか!」「おまえもか!」と、かくれんぼをすると必ず人気が出て争奪戦となる隠れ場所のようだ。
『パルプフィクション』のように時系列をバラバラにしてパズルを解くような構成ですが、個人的に真っ先に思い出したのがヒットしなかった『ホワイトライズ』と今夏公開された『サマータイムマシン・ブルース』です(最近観た映画しか思い出せないだけかも)。「実は・・・」というサプライズが次から次へと沸いて出てくる展開には呆然とさせられました。最初はのんびり進み、台詞と間がジム・ジャームッシュ風だったけど、全体的には小粋な台詞が面白く決まっていて、恋愛指南する親友神田(山中聡)の口調が心地よく響きます。「地球人になれ」とか「知らない星」といった台詞による感情の伏線も物語を引き締めていました。
主人公宮田武は純情で人を疑うことを知らないかのようなお人よし。彼を演じた中村靖日がぴたりとハマっていたし、彼のもとから逃げた女あゆみ(霧島れいか)も詐欺師ではあるけど、なぜか憎めない役どころ。個人的に気に入ったバイプレイヤーはレストランのウェイターと便利屋山ちゃんだなぁ。
エンディング後のシーンも好きだ。見事に看護師24歳と繋がるところなどは期待を裏切らないサービスカットだったと思う。
★★★★・
以下、時系列通りのネタバレ覚え書き(反転)
先輩に部屋を貸してくれと頼まれる宮田
あゆみ、神田探偵事務所へ
やくざの組長から逃げる手段を相談
彼女は2000万円を奪ってきた
神田とあゆみが宮田宅に潜入
彼女のパスポートを探す
あゆみは盗んだ金をダンボールに隠す
宮田帰宅
神田、同室内から電話、レストランへ
神田、浅井やくざ事務所へ金返す
やくざ、神田を追いかける
神田に脅されてるとあゆみが浅井に電話
浅井、やくざ事務所で鞄の下着に気づく
鞄に神田の名刺
山ちゃん、神田事務所の鍵を開ける(想像)
浅井、神田事務所へ潜入
神田事務所で、ファイル見つける
レストラン
真紀と出会う
神田トイレへ
やくざが神田を連れ去る。
山ちゃん宮田宅の鍵を開ける(想像)
浅井、宮田宅へ潜入
宮田、真紀 マンションへ
真紀金を見つけ、鞄へ
あゆみ 宮田マンションへ
真紀、立ち去る決意
宮田、真紀を追いかける
隠れていた浅井があゆみをつかまえる
宮田、真紀から電話番号聞き出す、
浅井の車通りかかる
浅井やくざ事務所にて あゆみ、神田尋問
神田は釈放
神田、宮田宅へ
朝、真紀と会社の先輩が宮田宅玄関で・・・
レストランと宮田の部屋はタイムスパイラル・ムービーの核となった。時空は超えないが、視点を変えることによって徐々に明らかになる事実。「あんたもそこにいるんか!」「おまえもか!」と、かくれんぼをすると必ず人気が出て争奪戦となる隠れ場所のようだ。
『パルプフィクション』のように時系列をバラバラにしてパズルを解くような構成ですが、個人的に真っ先に思い出したのがヒットしなかった『ホワイトライズ』と今夏公開された『サマータイムマシン・ブルース』です(最近観た映画しか思い出せないだけかも)。「実は・・・」というサプライズが次から次へと沸いて出てくる展開には呆然とさせられました。最初はのんびり進み、台詞と間がジム・ジャームッシュ風だったけど、全体的には小粋な台詞が面白く決まっていて、恋愛指南する親友神田(山中聡)の口調が心地よく響きます。「地球人になれ」とか「知らない星」といった台詞による感情の伏線も物語を引き締めていました。
主人公宮田武は純情で人を疑うことを知らないかのようなお人よし。彼を演じた中村靖日がぴたりとハマっていたし、彼のもとから逃げた女あゆみ(霧島れいか)も詐欺師ではあるけど、なぜか憎めない役どころ。個人的に気に入ったバイプレイヤーはレストランのウェイターと便利屋山ちゃんだなぁ。
エンディング後のシーンも好きだ。見事に看護師24歳と繋がるところなどは期待を裏切らないサービスカットだったと思う。
★★★★・
以下、時系列通りのネタバレ覚え書き(反転)
先輩に部屋を貸してくれと頼まれる宮田
あゆみ、神田探偵事務所へ
やくざの組長から逃げる手段を相談
彼女は2000万円を奪ってきた
神田とあゆみが宮田宅に潜入
彼女のパスポートを探す
あゆみは盗んだ金をダンボールに隠す
宮田帰宅
神田、同室内から電話、レストランへ
神田、浅井やくざ事務所へ金返す
やくざ、神田を追いかける
神田に脅されてるとあゆみが浅井に電話
浅井、やくざ事務所で鞄の下着に気づく
鞄に神田の名刺
山ちゃん、神田事務所の鍵を開ける(想像)
浅井、神田事務所へ潜入
神田事務所で、ファイル見つける
レストラン
真紀と出会う
神田トイレへ
やくざが神田を連れ去る。
山ちゃん宮田宅の鍵を開ける(想像)
浅井、宮田宅へ潜入
宮田、真紀 マンションへ
真紀金を見つけ、鞄へ
あゆみ 宮田マンションへ
真紀、立ち去る決意
宮田、真紀を追いかける
隠れていた浅井があゆみをつかまえる
宮田、真紀から電話番号聞き出す、
浅井の車通りかかる
浅井やくざ事務所にて あゆみ、神田尋問
神田は釈放
神田、宮田宅へ
朝、真紀と会社の先輩が宮田宅玄関で・・・
こういう作品大好きです。
全ての事柄に絶対伏線(というかリンク)があると思って、どんなシーンも見逃さないようにしてたんですけど、やっぱりやられたーーという所もあって(笑)
山ちゃん、イイ味だしてましたね。そしてイイ仕事してました。
宮田役の中村靖日は「恋は五・七・五」で高校生役では??
彼のキャスティングがあって初めて活きる脚本だったですよね~。
よくあるとわかっていても、自分には書けない。
こういう、金を必要とせず、面白く物語りこねくり回す脚本が書ける才能って羨ましいです。
シナリオだけって感じもするので大絶賛する気はないですが、とりあえずいいシナリオあれば面白い映画になるよっていう見本。
日本映画は、中途半端に金かけた(ハリウッド基準で)つまんない映画撮るより、こういう映画をどんどん作っていくべきだと思いました
「サマータイムマシン・ブルース」と甲乙つけがたいです。
「バブルフィクション」?って何かの小説のタイトルなんだろうか?という疑問はありますが、カットパックの秀作は 「21g」。どうでもよい映画では「アウト・オブ・サイト」かな。
ところで何で彼女は戻ってきたんだろうか。。札束を見てしまったのかな。。(謎)
戻る理由のシーンが無かったと思うけど。。
そろそろハリウッドも
ポイッ (/ ̄(エ) ̄)/ ⌒ ○┼< だね。
かといって韓流をリメークする邦画も疑問だけど。。
山ちゃんはよかった~
時系列くずしのポイントにアクセントとして登場するけど、さほど気にならない登場人物。
主役の靖日くんはいい人ですね。
今後どの映画を観ても悪人を演じられないような・・・友達に一人いてもいいかなぁ~って思える人物でした(笑)
>しん様
公式サイトのインタビュー記事を読んでたら、10日で書き上げたシナリオだとか!
俺も脚本だけの映画だなぁ~とは思ったんですけど、いい人の主人公と、憎みきれない悪女という二人がピッタリくるもんだから、演技面でも良かったですよね~
もうちょっと金をかければ、スピード・スリルも味わえたかもしれませんね。
>こまったちゃん様
『サマータイムマシン・ブルース』と比較しちゃうと、俺はサマータイムを選んでしまうかな・・・ま、微妙な差ですけどね。
>祐さま
実際に時系列通りに書き出してみたのですけど、単に納得しただけで終わりました(笑)
あの『メメント』だって、時系列通りに構成を戻すと、全然面白くなさそうな題材だったし、やはり物語の再構築というテクニックが全て。
「戻る」という結末は、観客に想像させ、不快感を与えないようにしたためではないでしょうか。
あのまま終わると、「女って信じられねーな」という感想になるかもしれないし(笑)
いまだと・・・『ステルス』の製作者にでも言ってみましょうか?(笑)
山ちゃんキャラ ほんっといい味出してましたよねぇ♪
何も知らないでい続けた宮田と、すべてわかっていた神田との対比も
この構成で、より面白く思えた気がします(笑)
やっぱり宮田が一番得したのかな?
ステルスの製作チームは一種の病気です。何を言っても無駄かも(笑)
得をしたのは誰だろうか?
宮田は詐欺にも遭わず、ハッピーエンドも予想させる。
神田は結婚詐欺で儲けることもできず、浅井の呪縛からも逃れることができなくなった。
浅井は100万円を手に入れたが、偽の札束分(40万円か?)を失ったまま。あゆみを子分にしたのかもしれないし、逃げられるかもしれない。
真紀は宮田宅で札束を見せ、神田に注意され浅井に金を返すような気もする。
あゆみは100万円損した上に、浅井にこきつかわれるかもしれない。
うーむ、やはり宮田か・・・
タイトルが最後に戻って出てくるのかと思ったけれど、結局表示が無かったような気がします。
タイトルは映画の編集が終わってから 付けたんだろうかね。 なぞだー
気づきませんでした。
そっか。
なかったのかぁ・・・
タイトルがいつ出てくるかという点では、『フライ、ダディ、フライ』なんかは面白かったですね~
わはは、やっぱりkossyさんも時系列に書いてみましたか!というところを見て、思わず笑ってしまいました。私も、チャート表作って確認したくなりました(笑)。
あんまり期待せずに見たわりには、拾い物的に面白かったです、この作品。
サマータイムマシンブルースも好きだけど、こいつも結構好きですね。