裸天国!
ヘンダーソン夫人を演ずるジュディ・デンチがとにかくいい。夫を亡くし、人生の目的さえも失ったかのような老貴婦人。同じく金持ち夫人の友人からの「どんどんモノを買っちゃえばいいのよ」という忠告にしたがって劇場を買ってしまう・・・「宝石とかの身につけるものの類よ!」と言われてももう遅い。彼女にとっては生きがいをみつけることが必要だったのだから・・・
せっかく劇場オーナーになったのだから、成功しなくてはならない。まずは手始めに、有能な支配人・演出家としてボブ・ホスキンスを雇うことにして、ミュージカルを中心に1日に5公演も行う作戦に打って出た。そして、他の劇場との差別化を計るためフランスのようにヌードレビューを登場させるのです。しかもヌードダンサーではなく、あくまでもオブジェのような扱い。自由の女神像や絵画モデルのようなポーズでずっと静止させられる彼女たちは踊るよりも過酷な舞台だったのかもしれません。
ヌードレビューはショッキングでありながら、殿方たちで大盛況ぶり。経営的にも大成功かと思った矢先に第一次世界大戦勃発なのでした。若い兵士たちに女性のヌードで元気付けたいというヘンダーソン夫人の真意もよくわかるし、ドイツ軍が攻めてきても営業を続けるスタッフや役者の団結心も熱く伝わってくる。戦争によって失う家族の悲しみ。戦時下であっても人間らしい生活を願う気持ち。舞台ミュージカルの音楽によって戦争への小さな抵抗が心地よく感じられる、バランスのいい映画でした。
★★★★・
ヘンダーソン夫人を演ずるジュディ・デンチがとにかくいい。夫を亡くし、人生の目的さえも失ったかのような老貴婦人。同じく金持ち夫人の友人からの「どんどんモノを買っちゃえばいいのよ」という忠告にしたがって劇場を買ってしまう・・・「宝石とかの身につけるものの類よ!」と言われてももう遅い。彼女にとっては生きがいをみつけることが必要だったのだから・・・
せっかく劇場オーナーになったのだから、成功しなくてはならない。まずは手始めに、有能な支配人・演出家としてボブ・ホスキンスを雇うことにして、ミュージカルを中心に1日に5公演も行う作戦に打って出た。そして、他の劇場との差別化を計るためフランスのようにヌードレビューを登場させるのです。しかもヌードダンサーではなく、あくまでもオブジェのような扱い。自由の女神像や絵画モデルのようなポーズでずっと静止させられる彼女たちは踊るよりも過酷な舞台だったのかもしれません。
ヌードレビューはショッキングでありながら、殿方たちで大盛況ぶり。経営的にも大成功かと思った矢先に第一次世界大戦勃発なのでした。若い兵士たちに女性のヌードで元気付けたいというヘンダーソン夫人の真意もよくわかるし、ドイツ軍が攻めてきても営業を続けるスタッフや役者の団結心も熱く伝わってくる。戦争によって失う家族の悲しみ。戦時下であっても人間らしい生活を願う気持ち。舞台ミュージカルの音楽によって戦争への小さな抵抗が心地よく感じられる、バランスのいい映画でした。
★★★★・
この映画、本当によかったです。笑い、感動し、ほろっとしました。ジュディ・デンチとボブ・ホスキンスの醸し出す雰囲気はさすがの一言ですね。
冒頭から印象に残ったのは、主人を亡くしたデンチの気丈さ。葬儀の参列者の前ではきりっと振る舞い、しかしその後、湖にひとりでボートを漕ぎ出しての号泣。しかしその横を若いアベックのボートが通るとまた平常心の表情。
なんだかとってもかわいそうでした。いくら地位が高いとはいえ、夫を亡くしたのですもの、悲しいのは当たり前。そんなに取り繕わなければならないものなんですか?
・・・などと感じてしまいました。
若い俳優さんたちも上手でしたが、やはり主演の二人。
最近のデンチはどうしてこんなにかわいいのでしょうか。先日見た「007」でもなにげに「女」の部分を感じましたし、今回もえもいわれぬかわいさを醸し出していましたね。
この映画にセクシャルなシーンはありませんし、ボブには奥さんもいる。それなのに、こんなに素敵なお話が成り立つのですね。
それにしても・・・戦争って、やっぱり・・・悲しすぎます。
ジュディの魅力に負うところが大きかったかもしれません。
ボブ・ホスキンスとのコンビも良かった。
若い兵隊さんたちはあのような裸を見るだけで大喜びでした。なんだかいい時代ですね~。そして、男の人って可愛いものですね~(笑)
全員が裸になるシーンは笑いがおこりましたよね~
俺なんて「あ、見せちゃうのね・・・」などとビックリしてしまいました。
戦争のシーン、特に空襲警報が鳴ったときにはほんとに胸を打たれました。
演説もよかったですよね~「ファッ○」なんて言葉も飛び出したり(笑)
>kisen様
笑いと感動、エロスと社会問題。いろんな要素がバランスよく織り交ぜられてましたよね。
俺的にはそれにプラスして音楽の軽快さ。「goodygoody」なんて曲も良かったです。こんな翻訳するんだぁ~なんてところにも感動したり・・・
ボートのシーンがいいポイントになってますよね。このおかげで映画としての完成度も高くなりました。飛行機に突如乗って墓参りなどという伏線も夫の墓じゃないな~などと期待させたり・・・
ジュディ・デンチの最近の映画ではやはり「ラヴェンダーの咲く庭」が一番かな~あの映画でも可愛さ満載でした!
>ミチ様
観ておいてよかったですよね!
俺も観る前までは大胆なヌードショーと金持ちのボランティアくらいの映画だと思ってましたから・・・
デンチとホスキンスのコンビが最高でしたよね。特にジュディ・デンチが内に秘めたほのかな恋心を見事に演じきっていました。もちろん息子への気持ちも・・・
男って可愛いですかぁ・・・対象年齢は??
しかし・・・
こんなに綺麗な裸天国映画は観たことがありません
やっぱ動いちゃNGなんだよね(笑)
R指定がつかないのもメチャ嬉しいです(笑)
なるほど・・・お○ん○んが見えてるいるのにR指定がついてない!
やっぱり芸術だからだったのですね。
劇場に通ってる人たちにとってはエロなんだろうけど、ある程度距離をおいて見る者にとっては芸術となってしまうんでしょうなぁ。
上流階級の女性が、死にに行く若者たちのために何かできないかと考え、ヌードレビューとはいえ、貧苦にあえぐ女性たちに職を与えたことは素晴らしいと思いました。
明日死ぬかもしれない、何をおいても、食べていかなくてはならない状況に置かれた人たちの気持ちが混ざり合って、どうにもやりきれない気持ちになりながらも、それでも笑って過ごしているあたり、人間は強いなあ、と思わされましたね。
私もレビューしてますので、またお寄りください。
おっしゃるとおり。
戦争中の悲惨さとか、エロティックなはずなのになどと予想していたものをいい意味で裏切ってくれた映画でした。
兵士たちにヌードを見せてあげたかった理由が最後にわかり、涙ぽろぽろでしたよぉ。
悲惨な戦争中だからこそ、笑いが必要なんだというところは『ライフ・イズ・ビューティフル』とか『さとうきび畑の唄』なんかにも共通項がありそうな・・・
人間の強さ。まさにそんな雰囲気でしたね。
イギリスの上流階級の貴婦人には、こんな素敵な方がいたのですね。
デンチが演じることによって、魅力が倍増していたかもしれません。
戦争を背景に産まれた美談。
悲しみを前向きな行動に転換させた素敵なストーリーだったと思います。
恋する老婆役の続くデンチ。
カマトト・同性愛と続き、今作。
私は今回のデンチが一番好きです。
次は、夫・子供・孫に囲まれ、幸せな演技のデンチが観たいです。
お金や地位はなくても、気品ある英国女性がみたいな。
デンチ映画にハズレなし!
そう勝手に思い込んでいるkossyです。
予告編を見た段階では、単に金持ちの道楽なんだろうと決めつけてしまいましたが、本篇を観るとびっくりでした。
戦争という背景や息子への愛に胸打たれますよね。
どうしても年齢のおかげで切なさばかりが感じられるデンチですけど、「007」でも観ればちょっと嬉しくなるかもです。