浩氣塾稽古日誌

わびさびの空手道

清める

2019-12-30 16:59:00 | 日記
今年一年を振り返りつつ、感謝を込めて道場の大掃除しています。家からダイソンを持ってきて、ホームセンタでホースを買ってきて道場の前もきれいにしました。神棚も掃除してなんやかんややっていたら、あっという間に日がくれてしまいました。天気も悪いし寒いしまあこの辺でいいでしょう。来年令和二年もどうぞよろしくお願いします。


で、きれいになりました。神棚も天井の旗もすっきりしました。









 来年も良い年でありますように!





武道の本質

2019-12-24 04:29:00 | 日記

押忍 思うに武道の本質って何かというと、最近思うにやはり山本常朝の葉隠れの思想に行き着くのでは無いか。それは何かというとその一節にある、大事のことは軽くし、小事の思案は重くすべしということなのかなと。空手道において、まず礼を大切にする。正座の仕方、礼の作法、あいさつ、酒の酌み方などなど、実に瑣末なことにこだわる。これは何かというと、小さな変化にも気付きそして対応できるように普段から鍛錬することにあるような気がする。大きな変化は普通に誰でも対応できるが、ごく小さな変化は気づかず何の対応もしないまま過ごしてしまいがちです。武道家はそれではいけないのであって、そのための鍛錬だと思うわけです。だから武道は競技やスポーツでないということなのです。最近の空手の変化、日本空手協会の動きなどたとえ小さな動きにも我々武道家は、それなりに各々対応しないといけないと思うのです。皆さん、我々の身の回りは絶えず変化しています。その小さな動きや変化に、どうか鋭敏に対応していただけたらと切に願うのであります。瑣末なことにこそ重要な物事が潜んでいるのです。自分の感性を信じ、おやっ、へんだな!って気ずくことを大切にしてください。そうすることによって、大きな変化の後で、自分の立ち位置が正しいところにいた、ということになると思うのです。みなさん、がんばりましょう。

軸足の作り方

2019-12-24 04:26:00 | 日記

 稽古で特に黒帯の連中の運足が、うまくできていないなと思った.まず、前に進む時に軸足が開いてから出ている.これでは、挙動が一つ余分になりそれだけ遅くなる.組手では致命傷だ.二番目は、前屈立ちに極まった時に軸足側の脚の付け根の締めがない.これではしっかりとした突きや蹴り、受け技ができないだろう.だから上半身が上に伸び上がってしまっているので、極まったという感じがしない.三番目は、下がる時に腰の移動が遅い.だから重心がいつまでも前足にかかっている.これは、上半身が前に残ったままでいるからだろう.
前へ運足するときに、軸足をシカッリと膝方向へ倒し込みながら重心を軸足上へ預けるようにすると、反動をつけることなく、素早く移動ができてしかも、突きなり蹴りなり、それに充分に体重がのっていて威力が出る.後ろへ下がるときは、まずはバク転をするときの要領で、後頭部から思い切り後方へ突っ込む要領でやると案外うまくいく.どうしても腰から下がってしまうので前傾になりがちである.これでは残っている顔面を相手にパチンとやられてしまう.後は、いかにうまく後ろ足をたたんで軸足にするかである.総本部のO坂先生いわく、普通に下がれば自然と脚をたたんで軸足になるだろう、だが、普通の人はそうならないから苦労する.ひょっとすると、運足の動作よりももっと基本的な空手の動作があって、その動作をしっかりと抑えていれば、後方へ運足した時に自然と軸足がそうなるのかもしれない。

 稽古内容で特に気がついたことは、やはり軸足(支持足)の使い方である.今回は、蹴りで稽古をしたが、やはり支持足の締めが十分でない.引き足をとった時に、充分に支持足上に体を預けきれない.と言うより、支持足上に重心を乗せてから蹴っていないと言うことである.だから、手よりも長いはずの蹴り技の射程距離が、手とあまり変わらない.さらに、蹴りの極めの時に、軸足の膝を蹴り方向に倒し込むことは到底できない.単純なことではあるが、その場蹴りの稽古の時に、絶えず軸足上に自分の全体重をかけたままにして、引き足、蹴り、蹴り足の戻しをやることを習慣づければ、大して難しくはないと思うのだが.やはり、軸足の筋力不足が大きな原因かもしれない.
 それとその場蹴りの時に、軸足側の足の付け根の部分を、緊張させて(締めて)引き足をとるという意識がない.この足の付け根の部分を、中心にして引き足をとったり、蹴ったり、戻したりしているから、この付け根部分は当然、前後にブレないはずである.かつ、このようにやれば、何本蹴ったとしてもそんなには疲れないはずである.ところが、ほとんどの黒帯は、前後に大きくブレてしまっていた.だから疲れる.軸足の使い方は実に重要である.

突きに体重がのらない、突きが軽い、拳先がぶれて的が定まらないなどよく聞く相談である.蹴り技にについても同様で、蹴りが跳ね上がってしまう、力が前にかからない、重心がぐらつくと言った具合だ. この主な原因は、軸足にある.軸足に充分に自分の体が乗っていないからである.軸足に自分の体を正しく乗せるということは、まず下半身と上半身を貫く背骨が、まっすぐに立っていなければならない.つぎに軸足のかかとの所に上半身の重心の垂線を、落とすような気持ちで前屈立ちを作るとよい.蹴りの場合は、軸足のかかとの所に、完全に上半身の重心の垂線がくるように立たなければいけない.さらに、三つ目が一番重要であるが、突きや蹴り技を極める時に、軸足の膝を攻撃する方向へ倒し込むことである.この時に上半身の軸を前後に傾けてはいけない.自分の腰を軸足の膝に乗せるような気持ちで突き、蹴りを極めるとうまくいく. この軸足を倒し込むのに耐えられる下半身を作るために、片足立ち突きをおすすめしたい.左手引手右手縦手刀で構えて、左脚立ちで立つ.左膝を前に倒し込む気持ちで前に進み(飛ぶのではない)右脚立ちになると同時に左手の逆突きを極める.この動作を繰り返す.このときの注意点は、脚の極め、上体の締め、技の極めを同時に行うことと推進する時に跳躍しないことである、軸足を前に倒し込んで倒れるようにして前に進むことが肝心である.このようにして進んでも、バランスを崩さないだけのねばりが下半身に付けばいいのである.もちろん上体と下半身のバランスを取ることは言うまでもない.これと同じことを蹴りについても行う. 最終的に蹴りと突きを、一つの動作でバランスよくほとんど同時に極められるようになるまで繰り返し稽古をかさねていけばいい。

ブレる動きの原因

2019-12-24 04:15:00 | 日記

基本動作で軸足が開いたり、身体がよじれて軸が曲がってしまったり、受けの動作で余計な動きをしてしまうのは、仮想敵に対してきちんと正対するという基本を忘れてしまっているからである。

自分の正中線をきちんと相手の正中線に合わせるということは、氣で相手の動きを封じ込めるという基本でもある。この正中線を相手に向けて正対するという構えは、受け極めの時にも変わらない。例えば中段突きに対して下がって受ける時、身体は半身の姿勢になるが、へそや正中線はけっして相手の正中線から外れてはいない。ここが一番誤解されているところで、間違った半身受けをしてしまっている人が実に多い。相手の攻撃に対して身体がどちらかに傾いてしまったら(背中を向けてしまうこと)、その反対の攻撃に対しては全く無防備になってしまうからである。相手のどんな攻撃対しても素早く対応できる構えが、正中線で相手の正中線を抑えるという構えである。こういう構えができている時は、構えに絶対ぶれがおきない。逆にできていない時はブレて軸がゆがんでしまう。

このぶれをなくすための練習方法は、両手を横に広げて騎馬立ちをし、左右どちらかの足を一歩前に進める。この時自分のへそがしっかりと前に向いていることを確かめる。身体が斜めになってもけっして自分の正中線がぶれないように進む。両側に広げた腕は水平のまましっかりと前方へ向いている。足の前後につられて腕が斜めになってはいけない。これができれば今度は後退する。このように一歩前に進めた体あるいは後退させた体が、正しい半身の姿勢である。受ける側の半分の体(前に出ている半身の部分)を半分ぐらいに縮めて(これがなかなか難しい)受けるのが正しい半身の姿勢である。普通に腰を回転させてできる半身の姿勢とはまったく違うことに気がつくだろう。この半身姿勢だと、たとえ背中側に攻撃をされても素早く対応出るはずである。要するに基本中の基本は相手の攻撃を自分の正中線で受けるということである。右手の攻撃は右足を下げるとか左手の攻撃に対しては左足を下げて受けるという問題ではないのである。正中線で受けていれば、下げる足は左でも右でもどちらでも構わないのだ。

 動きがぎこちない人は、拇指球(足の親指のつけ根)に重心を置く様に心がけると治る。猫背だと頭が前にくるからバランスを取るために重心がかかとの方へ来る。踵に重心が来ると動きがぎこちなくなり疲れやすくなる。後ろに行った重心を前に持ってこなくてはいけなくなりいわゆる二挙動の動きになる。流れるような動きをするためには、拇指球に重心を置きしかも指先で床を掴むような感覚で動くようにする。歩く時とか基本動作をする時にバタバタと音がするのは、この拇指球にきちんと重心が乗っていない証拠である。重心移動が水平に流れずに、いったん上方へに上がってから落ちている。だからバタンと音がしてしまう。この構えで行う空手に鋭さは無く、やっている本人も余分に疲れてしまう。拇指球に重心を乗せていると体は滑るように水平移動するのである。

 この事に前回触れた「割れ」を考慮すると素晴らしい空手の動きができる。この割れの稽古をするためには、騎馬立ちが最も適した立ち方である。

令和元年 稽古納め

2019-12-24 04:01:00 | 日記
12月22日(日)朝10時30分にスタートした稽古納めは全メニューを2時少し前に終えることができた。40名強の参加者だった。風邪や旅行などで多くの不参加者が出たがまあまあ盛況でした。突き千本蹴り千本は難なく30分ほどで終わったが、形百回がやはり2時間近くかかった。今年から号令者は前に出て大きな声で号令だけかけることにしたがこれはよかった。ただ指導者が自分のことだけやって、みんなを指導していなかったことがたいへん不満。大いに反省してほしい。