このところ少しずつ規制解除が進んできておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
こちらは離島ですが東京都民という扱い(!)ゆえ、また来島する船も東京の竹芝桟橋からの往来が中心のため(静岡の下田からの便もありますが)、まだまだ気が抜けない状況が続いております。早く東京での黒曜石布教活動を再開したいところですが、まぁうだうだ言っても仕方ないので、学術勉強や新商品開発のための石磨きの練習、時間のかかるTVゲームを楽しみつつ、黒曜石を命がけで採りに行ったりしながら島で引き籠り生活しております。
・・・あれ?引き籠りとはいったい・・・?
そんなわけで、日々島の黒曜石を追っかけておりますが、今回は
具体的に島のどこで見つかるのか
というのを紹介したいと思います。私が神津島に入り浸っている理由にもかかわってくる話なので。
では、先ずは分かりやすくするため、地図を貼って全体的な説明をします。
学生時代に作成した画像を流用しております。左上部分や地名が潰れて読めないのは平にご容赦を。
この地図上で、赤い丸を付けている部分が、黒曜石を見つけられる場所になります。
地名の補足をすると
左下にある離れ小島が 恩馳島(おんばせじま)
島の西側の海岸の真ん中の赤枠が 沢尻湾(さわじりわん)
その上の赤枠が 長浜(ながはま)
そして島の東側の突き出た海岸の赤枠が 砂糠崎(さぬかざき)
となります。
これ以外にも、諸事情あって地名をこの場で公開できない場所が二か所あります。
これらを見ていただけるとわかる通り、このような小さな島のいたる所で、黒曜石を確認することができます。しかも、産出地としての規模が大きいものが多いのが特徴です。これが、神津島が「黒曜石の島」と呼ばれる所以なのです。
実は、これらの場所の中で気軽に黒曜石を見に行ける場所は、島の西側の沢尻湾と長浜くらいしかありません。砂糠崎は昔は道があったのですが崖崩れで埋まってしまい、遠目で港から見るか観光用の巡回船などに乗る必要があります。恩馳島に至っては離れ小島。しかも一帯が岩礁地帯のため少しでも波があると近づくことすら容易ではなく、年に2、3度上陸できる機会があるかどうか、という環境のため、なかなか現地で現ナマの黒曜石を拝むのが難しいのです。
このため、外部の人間が神津島の黒曜石を研究しようとすると、一度や二度の2泊3日程度の来島による調査では、天候に左右される場合もあって不十分で、しかも場所によっては年に一度の機会を狙っていかなければならないため、かなり大変です。このためか、2002年辺りまで存在が確認されていなかった産地もあったりします。
ここに、私がわざわざ離島に移住してきた理由の1つがあります。
つまり、
黒曜石産地に行ける機会をなるべく逃さないため
ということ。
島にいれば、常に現地の気候天候を把握できるため、天気に合わせてすぐに産地に足を運ぶことができますし、多少の無茶も効きます。島の方々づてに、恩馳島に行ける機会を教えていただくこともあります。研究をするにあたり、これらの点はかなりのメリットとなるわけです。
・・・まぁ、実際のところ、黒曜石を大量に手元に置いておきたいけど島から持ち出すのも保管するのもクソ大変なので、いっそ島に拠点を作ってそこに貯めこんだ方が効率がいい、というのが本音だったりしますが。
と、個人的な欲望を吐露したところで今回は筆を置きます。(汗
次回から、それぞれの産地の具体的な解説をしていこうと思います!
追記
解説記事が出そろったのでリンクを貼っておきます!