相変わらず間が空いてしまいますね。申し訳ない。
イベント出展があったのでその告知でも載せようかと思ったんですが、コロナが急拡大したこのご時世にイベントの宣伝はし辛くて。実に世知辛い世の中です。
それでも、このところのイベント参加で新しいことも分かったので(個人的には結構衝撃的)、今回はその報告をしようかと。
まず、結論から申し上げますと
神津島の黒曜石、蛍光鉱物でした!!
・・・うん、石詳しくない人はなんのこっちゃ?となると思うんで(逆に詳しい人は私と同じくエッッ!?ってリアクションになるかもですが)、この発見についての経緯も交えつつ、蛍光鉱物についての簡単な説明から入らせていただきます。
まず、この発見に至った経緯なのですが、先日、参加したイベントにて弊社のスターダストオブシディアンをお迎えしてくださった雨音さんという方が、インスタでお迎えした子をキレイに写真撮影して上げて下さったのです。
その写真がこちら
この石の美しさ、透明感を引き出す撮影をしてくださっているのも注目ですが、今気になるのは右下の写真。
・・・あれ?同じ石だよね?なんか赤くない??
これ、実はこの石にブラックライト(紫外線)を当てた時の写真なんです。
・・・・エッッッッ!?なにそれ知らないんですけど!!
うちの子、赤くなるの!?マジで!!??(初見の私の胸中)
ここで、この現象についての説明を簡単に。
地球には様々な鉱物がありますが、その中には、紫外線を当てると普段の色とは別の色に発光する鉱物があり、それらを総じて「蛍光鉱物」と呼びます。
どのような現象かを簡単に説明すると、
対象の鉱物にX線や紫外線が当てられると、その光が持つエネルギーを吸収することで、鉱物を形作っている素粒子の中の電子が動いて不安定な状態になり、それが元に戻るときに、動いた際に発生した余分なエネルギーを電磁波として外に出します。その電磁波が光として見えるのが蛍光です。
イメージ図はこんな感じ(拾い物ですが)
・・・んー、とにかく、ブラックライト等を当てたら普段の色とは別の色に光る現象が蛍光、です!!(説明やっつけ(ってか最初に戻ってry
で、この蛍光鉱物、現在様々なものが知られており、予想外な派手な色を発色するものもあるため、鑑賞石として世界中で多くの取引がなされているほど人気なのです。
蛍光鉱物として有名な蛍石(フローライト)これは元が緑で青く発色するもの
で、その世界で人気な蛍光鉱物ですが。
これまで黒曜石は、その蛍光鉱物の仲間とはされていませんでした。少なくとも私のこれまでの見識では、蛍光する黒曜石は見たことも聞いたこともありません。(外国語記事はあまり読めてないので、もしかしたら海外では既に知られているのかもしれませんが・・・)
なので、これはものすごい発見なのでは?と思い、すぐに自宅の石たちを手持ちのブラックライトで照らしてみましたが、一向に赤く光る子は見つからず。
何故だ~~!?と思っていたところ、前回のイベントの最中、そのことを同業者の方に話した際「ブラックライトの強さの問題では?」とのご指摘を受け、運よくそのイベントにて鉱物用の強めのブラックライトを販売している方を教えていただき、自分のブースを一時ほっといてまで購入し、早速照らしてみた結果・・・
光った!うちの子、光ったよ!!
と、そんなこんなで、いろんな方々のご協力もあり、めでたく自分の目で黒曜石の蛍光を確認することができました!
この発見、ゆくゆくは自分の考古学の研究にも応用できるのではないかと思っていて、これから蛍光の個体差や産地別での違い等を調べていこうと思ってます。今のところの初見としては、透明なものほど強く発色している気がしています。雨音さんの写真の子も透明感とても強いですし。
しかし、この感動を説明するのにえらく長い文章になってしまった・・・。申し訳ない。
今後、この発見を神津島の黒曜石の新たな魅力として、鋭意世界の石好きな皆様に紹介していければと思います!!
この現象を発見してくださった雨音様、また相談に乗ってくださった同業者の皆様、本当にありがとうございました!この場を借りてお礼申し上げます。
そして、オタク特有のとりとめのない長文を最後まで読んでくださった読者の皆様、ありがとうございます!お疲れさまでした!
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