レストランなどは別として、家庭料理の晩ごはんは一品、二品で終わることは珍しくないらしい。
こいちゃんの二度目のホストマザーはレストランで出てくるような味付けもできる料理上手な人だったらしいが、それでも品数は1品、晩ごはんメインがスープなんてこともあったらしい。
そんなところがザラで、留学生の中で話を聞いてもこいちゃんはマシなほうだったんだとか。
日本がたくさん用意し過ぎなのでは?とこいちゃんが言う。
そして、断然違いを実感したのがその味付け。
日本の味付けはしっかりしているが、向こうではスパイスは効いているけど、味は薄い塩味…なんてのが普通。
複雑な味を好む日本人からすると質素に感じるわけである。
そんなこいちゃんが「手軽にオーストラリアの味を体験できるから」とお土産に買ってきてくれたのが「グレイビーソースの元」。
スーパーに言ったときホストマザーが選んでくれたようだ。
粉タイプなので、水と合わせて煮れば完成。
料理の作り方にも差を感じるらしい。
日本はレンジなどを駆使して早く調理しようとするが、向こうでは大きく切った野菜を、時間をかけて蒸したりする。
早く、たくさん、と言う感覚がないので、一品をゆったり調理したりするわけだ。
さて、こいちゃんがこのグレイビーソースを説明を読みながら「たっぷり」時間をかけて作ってくれた。
デミグラスソースみたい?
香りはちょっと香辛料の匂いがする。
野菜にかけて食べてみよう!
皆、ワクワクしながら口に運んで見る。
こいちゃんは一口食べるなり
「…うん、この味だ!」と関心したように言った。
私達は思わず「??」。
…想像と違う…。
私達は色やトロミ具合からデミグラスソースのような濃厚な味を想像したが、それは薄い塩味…。
独特のスパイスらしき風味はするが、どう考えても何か足りない。
「向こうの人はこれをたっぷり、色んなものにかけて食べるよ。何度も食べた。」
とこいちゃんが言うので、それはもう馴染みの深い調味料なのだろう。
たっぷり?量が少ないのかな…。
量を増やして食べてみたが、やっぱり塩味。
ルルが「醤油は辛い」と言ったのもなんとなくわかる気がした。
塩辛さではなく、余計な味わいが辛い…という事か?
うまく言えないけど、ここまで違うと「美味しい」と思う感覚にもそれは差が出ることだろう。
面白い…。
高校生の頃、私がドイツに行ったときにはそこまで感じたことはなかったが、大人になり、自分で料理を作るようになると味の違いを痛感する。
日本人の塩分摂取量が世界でも高いと言われるのもわかる気がした。
その国の物を食べて、同じ感覚を持つ事って、思ったより簡単じゃない…と思うのだった。
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