あいにくの雨で荷物の積み込みも出来ず、出発を翌日に変更することにしたのだが、すぐにでも出られると思っていたこいちゃんは号泣。
伴侶がどんなに説得しても
「諦めたいのに・・・、諦めきれない~!」と泣きつづけた。
近くの遊び場があるお好み焼きやにいく事で何とか落ち着きを取り戻したが、楽しみにしていただけにショックは大きかったようである。
そして、待ちに待ったキャンプ当日。
伴侶が食料の買出しから帰ってくるまでの間も、後部座席に積んだ布団で眠るふりをしたり、いっくんとこいちゃんのテンションは高い。
「早くついてー!遊びたいー!!」と騒ぎ立てる。
どんなに頑張っても渋滞を何とかできるわけもなく、騒ぎつづける子供達を適当になだめながらやっと黒滝の道の駅に到着したのはお昼過ぎであった。
大きなこんにゃくだが、こいちゃんはあっというまに平らげる。
反する好き嫌いの多いいっくんは、こんにゃくの独特なあの匂いを嗅いだだけで
「いらん!」とそっぽを向いてしまった…。
お昼は適当に済ませることにして、インスタント食品を食べて川に向った。
いつもちゃんと二つ買って置いても
「ここにキズがあるからこれは私のじゃない!」
とか、
「いっくんのが見つからないから(近くにある)こっちがいっくんの」
とか、絶対にありえない喧嘩の仕方をするので
「これは、お父さんとお母さんのだ!子供のじゃない!」と手渡した。
しかし子供達は躊躇いなく服を脱ぎ、水着に着替えて川に入った。
楽しみにして号泣しただけあり、この満面の笑みである。
岩の上に上ったり…。
水量が多い為流れも速く、それを警戒して始終まとわり着かれる伴侶の苦労は大変なものである。
温かいものを食べた方がいいだろう、とソーセージやさつま揚げを焼きながらのんびり…。
これが面白いらしく、二人とも夢中になった。
案の定、負けたくない樹が缶を蹴ったり、水鉄砲で押し込んだりと本格的なバトルに発展…。
まるでサバイバルゲームでもするかの様に鬼気迫る勢いで突き進む子供達。
気分はスナイパーか…。
子供達は服を着替えて、焼きそばが目の前で調理されるのを待つ。
遊びながら食べていても叱られないのがバーベキューの楽しさである。
こいちゃんはおかわりまでして、生キャラメルもスプーンにいっぱい。
ゆったりと食事をして、すぐあがったところにある温泉に入った。
一日の汗を流し、今夜の寝床に向うと、ほどなくして川面を蛍が飛び始めた。
「ずっと見とく!」といっていたこいちゃんも、遊び疲れには勝てず、歯磨きを済ませると眠ってしまった。
大人二人で散歩をしているとすぐ目の前を蛍が飛んでいるではないか。
手で軽く追うと、車にひっついて光り始めた。
子供達に見せてやりたいなぁ…と二人で写真をとりながら残念がったのであった。