この日はちょっぴり曇り空である。
寝ぼけ眼の子供達と、朝食には和食を選び、いただく事に。
いっくんはお気に入りのオムライスがないと言う事で、かなりしつこく洋食に行きたがったが、せっかくだから色々試そう・・・と説得して何とか和食に連れ込んだ。
こいちゃんは特に異論もなく、この日も好き嫌いせずしっかり朝食を食べる。
食事に関しては、こいちゃんはとっても楽ちんである。
ホテルの売店で購入した、シーサーのガム。
とっても可愛いし、「飾ってから、飽きたら食べてね」と書いてあったのだが、こいちゃんは待ちきれなくて数分眺めてすぐに食べてしまった。
うーん、やっぱり食い気には負けるのか。
さて、向かったのは「森のガラス館」。
こいちゃんといっくんが、旅行の計画を立てる段階で「手作りガラス」の文言に飛びつき、スケジュールに加えることで即決となった場所である。
ハイビスカスティーをみんなでいただく。
健康志向の母はゴーヤー茶である。
受付をし、時間になると説明が行われ一人一人丁寧な誘導のもと、ガラスコップ作りが始まった。
こいちゃんといっくんは申し込んだ多数のお客さんの中でも最年少であったが、職人さんが確実にフォローしてくれるので実にスムーズである。
飴のようなガラスに息を吹き込む。
温度が下がるにつれて、色まで変わってくるので、時間との勝負である。
初めは緊張した様子であったが、安全に作業を進めるために、数人がかりでこいちゃんについてくれるので、本人も安心したようだ。
こいちゃんが次の工程に移っている間に、いっくんの作業が始まってしまった。
おふざけ無しで、真剣に息を吹き込むいっくん。
珍しくまじめに指示にしたがいつつ、真剣にガラスを見つめるいっくんである。
そうこうしている間に、こいちゃんのコップが完成!
何しろ時間との勝負なので、固まる前に形を作ってしまわないといけないのだが、口を広げる作業を撮り逃してしまった。
そして、これが口を広げる作業をしているいっくん。
大きなピンセットみたいなものでぐいぐいコップを転がしながら口の形を整えていく。
テレビでもよく見る有名なシーン!?
決めポーズ。
すぐにでも持って帰りたかった2人であるが、残念ながらガラスと言うのはすぐに常温に置いておくと割れてしまうものらしい。
熱い窯に一旦戻し、二日がかりで火を落としていくらしい。
とっても根気のいる作業である。
さて、次に向かったのは「沖縄美ら海水族館」。
着いた時にはお昼だったためレストランに入るも、またもやバイキング。
子供達は喜ぶのだが、大人たちは貧乏根性を出して食べまくってしまう為、本当にヤバい。
バイキングもここまで連日となると、すでに体重計に乗る気すら失せてくると言うものだ。
美味しかった紅イモの天ぷら。
他にもカップアイスクリームが4種類もあり、伴侶はすべて食べていた・・・すごすぎる・・・
チケットを購入して一番に目に飛び込んでくるのは、お触り自由の体験コーナーである。
ナマコやヒトデなど、なかなか触ることの出来ない海の生物は、やっぱり子供達の人気の的である。
可愛いフグが寄ってきて、さっそくいっくん悩殺される。
自然光の差し込む壮大な水槽は、沖縄の海をリアルに映し出していて、実に感動的である。
大きなウミガメや魚がどっしりと構え、近づいてくる。
水槽の厚みは70センチ(くらいだったかな)あるので、小さな子が叩こうが近寄ろうが堂々としたものである。
海には毒を持つ危険な生き物もいるため、どのように毒針が出てくるか等の模型もある。
レバーを押すと毒針が出てくる仕掛けなどは、やはりこいちゃんといっくんで取り合いの喧嘩・・・
大きなエビなどは、「大きな伊勢海老」のレベルをはるかに超えていた。
やっぱり沖縄はスケールが大きい・・・
と思ったら、とっても小さな「チンアナゴ」。
等間隔に植物でも生えているみたいな不思議な集団なのだが、細いひものような彼らは、何が気に入らなかったのか喧嘩している者もいた。
小さな口で、「かぷ」「かぷ」と噛みあう。
くぷぷぷぷ、可愛い・・・・
タツノオトシゴは、やっぱり幻想的な生き物。
その生態も不思議なため(オスが子供を産む形になる)こいちゃんは「なんで!?どうして!?」と疑問爆発の様子であった。
わざと飲料水の缶や釣り糸やゴミなどで、汚れた海を演出した水槽に、目が覚めるような美しい青い魚が泳ぐ。
このギャップに子供達はしんみり・・「人間が海を汚すんだよね・・」と寂しそうにつぶやいた。
「でかいの大好き」いっくんは、大きなサメの皮に「これ本物?」と信じがたい様子である。
サメの歯を展示してあって、「こんな大きな口だったら、子供達食べられてしまうねぇ・・・」なんて話していたが、世の中は広い・・
こんな大きなサメもいるんだなぁ~と、大迫力の歯(本物サイズのレプリカ)の前で記念撮影である。
サメを輪切りにして中を覗ける。
はい、もちろんここでもレバーの取り合いで喧嘩です。
目玉はジンベイザメの餌やりタイム。
まるで掃除機のように小さな餌を吸い込んでいく。
その周りを取り囲み、ジンベイザメの鰓から出てくる小さな餌を狙う小魚たち。
「うまい事できとるなぁ。これなら水が汚れないね!」と、どこに関心したのか納得した様子の子供達である。
水槽が多面から眺める事ができ、下から魚たちを見られるのもとっても貴重な映像である。
ジンベイザメのお腹もじっくりと。
クイズなどにも答えて楽しさ満載であった。
が、最後、出口に置かれた水槽は強烈なインパクトで私たちに問題を投げかけてきた。
置かれていたのは、イルカの胃。
人間達が捨てたビニールなどを餌と間違い、食べ続け死んでしまった可愛そうなイルカの胃袋を、そのままホルマリン漬けして展示してあるのである。
保護されて数日で死んでしまったイルカの説明パネルを読むと子供達二人は泣いた。
「人間はひどい・・・僕らはゴミを捨てないようにしようねぇ」とこいちゃんもいっくんも涙をぬぐっていた。
子供には残酷すぎるかと思うほどの現実を突きつけた展示が、実は今必要なのかもしれない。
ちょっとここから急ぎ足。
この日最終のグラスボートに間に合わせるために、大急ぎで美ら海水族館を出て車を走らせた。
向かったのはホテル近くの海岸である。
申し込みを済ませると、しばらくして乗船。
ポイントまで来ると、ワラワラと魚が寄ってくるのだ。
この魚たちは、船が来ると餌を貰えることを知っている。
地域ぐるみで禁漁区を作り、魚が安心して近寄れる環境を守っている。
子供達も餌を買ってもらい、大はしゃぎである。
とっても大きな大きな「ふ」。
どんどん餌をあげるいっくんに、ちびちびとなかなか餌をあげようとしないこいちゃん。
はて、いつか見た光景なのだが・・
餌をあげていなくても十分楽しめる。
船の下には大量の魚が集まっており、水深8メートルと言われる地点でもしっかり海底が見えるほどの透明度である。
それはもう綺麗で、とっても感動であった。
結局餌を残して持ち帰ってしまったこいちゃん。
「これ、食べていい?」「ダメー!!」のやり取りを何度かした後、やっと諦めてすぐ下に見えていたフグの稚魚にあげていた。
どこまでみみっちいんだか・・・
晩御飯はホテルから3キロほど行ったところの「どまんち」。
私はラフティ丼なるものをガッツリ注文し、母はアグー豚のサラダなど。
こいちゃんは色々な物をつまみながら食べ、いっくんはやっぱり沖縄そば!
しかし、何故か沖縄に来てから注文時には「うどん食べる!」と言うようになった。
「はいはい」と受け流して沖縄そばを注文すると「これこれ!」と嬉しそうに食べるところを見ると、どうやら沖縄そばをうどんと解釈しているようである。
確かに麺の太さに違いを感じているようではあったが・・・
山ほど頼んだアグー豚の餃子。
これが大変美味しくて、体重の事も何もかも忘れて食べつくした。
お腹いっぱい食べたし、もう歩けない、寝る!と思ったのは大人だけ。
子供達はホテルに帰ってからプールに・・
歩き回った疲れから、必要事項以外はしゃべりたくないと言う疲労困憊状態の中、二日連続でプールに付き合った伴侶は、本当に偉い!
ホテルの明かりの中、監視員が終わりの時間を告げるまでたっぷり泳ぎ、はしゃいだ子供達。
そんな子供達を笑いながら眺めて手を振っていた私と母である。
夢のように楽しい時間はどんどん過ぎていくのであった。