今年のひな祭りは平日だった。
こいちゃんは進学のための準備を進めていて、平日はほとんどzoom授業。
一日中ほとんど授業の日も珍しくなく、話せるのはほんの数十分。
ひな祭りも例外なく授業だったので、普通の晩御飯に既製品のちらし寿司を買ってきて済ませた。
ケーキもないと寂しいだろう、と簡単なひな祭りケーキを用意。
こいちゃんは晩御飯を食べ終わると、ケーキを持って2階に上がった。
授業と授業の合間が一時間しかないため、ズーム授業が始まるまでの間に大急ぎで食事やお風呂を済ませるのだから大変である。
良かった…何とか晩御飯間に合ったし…。
ほっとする私の状況とは裏腹に、昨年と同じように伴侶はひな祭りのケーキを買って帰宅。
もう18歳になる娘に、可愛すぎるひな祭りケーキ。
毎年雛人形を出してお祝いし、豪華なばんごはんと、伴侶の買って帰ったケーキが定番だった我が家。
今年は質素なひな祭りとなってしまった。
伴侶の中では今でも可愛い可愛い小学生くらいの女の子なのかもしれない。
そう思うとちょっと切ない。
そう遠くない未来に自分たちの元を離れていくこいちゃん。
伴侶の願いがケーキに表れているような…。
そんなちょっぴり切ないひな祭りであった。