が、その日はあたりが薄暗く、セミがほとんど鳴いていない、いつもと様子の違う一日であった。
そう、日食が見られると言う日であったのだ。
仕事中の伴侶から「11時5分頃に日食が見られるかも」とメールがあり、注意していると、どうも太陽の形がおかしいのに気がついた。
UVカットのサンバイザーごしに見ていると、何とも不思議な月のような太陽なのだ。
日食グラスなど用意していなかったので、サングラスを二重に重ねて数秒間だけ見せてやったところ、大感激。
「ふーん…」といまいちその貴重な映像にピンと来ていないいっくんに対してこいちゃんは興奮した様子で
「すごい!日食みちゃった!初めて見た!」と大喜び。
帰宅して夏休みの絵日記に書くほどの感激ぶりであった。
私もどちらかというといっくんよりで「ふーん…」と言う感じだったのだが、こいちゃんの興奮した様子を見ていると「見せてよかった!」と思った。
それと同時に、日食に浪漫を感じて「娘に見せたい!」と思った伴侶と、その血をついで日食に感激を覚えることの出来るこいちゃんに何とも言えない喜びをかみしめたのであった。