心の環境をデザインする K-happiness

未来を担う子どもたちが、いきいきと生きられるための人づくり・地域づくりの活動を紹介するブログ

なぜ、子育てが難しくなったのか?

2020年09月16日 | 講演・講話

先日、小学校の先生を対象にした教員研修を行いました。

予め先生方に聞きたいことをうかがっておき、

それにこたえる形で説明をしていきました。

 

色々な子どもや保護者がいます。

どうしても先生たちは今までの経験から

「この子はこういうタイプだ」と決めつけてしまいがちですが、

問題行動を解決するためには、

その子自身の特性、家庭環境、今までの関わり、現在の環境等を

ていねいに見ていって、問題行動の原因を特定していく必要があります。

 

本人を理解するためには、

「教室を出ていって困るんです」などもやもやっとしたイメージではなく、

「算数の時間になると教室を出ていく行動がみられる」など、

どんな時にどんな行動をしているのかを注意深く見て理解していくことが大切です。

 

昔は、もっと地域が豊かで、子どもも家庭も学校も、その地域に守られていました。

子どもたちは小学校に入る前に、地域で「しつけ」をされ、

集団生活ができるようになって新一年生になっていました。

 

学校は学ぶところとして位置づけされ、

保護者は「先生の言うことは聞きなさい」と子どもを指導していました。

だから、先生は教育者として子どもたちに勉強を教えてあげるだけで良かったのです。

 

ところが、時代が進むにつれて地域はなくなり、

それぞれの家庭が個々の価値観で子どもを育て、その子がそのまま小学校にあがってきます。

そして今では、今まで地域が担ってきた子どものしつけや子どもの居場所を

全て学校に求めるようになってきています。

 

先生たちは、保護者の役割、地域のおじさんやおばさんの役割を担わされています。

おまけに保護者の愚痴や不安を聞いたり、時には攻撃対象にされたりなど

子どもの対応に加えて保護者の対応にも苦慮する例が増えてきています。

 

スクールカウンセラーとして、そんな先生たちを支えるとともに、

心理学の知識をお伝えすることで、少しでも楽になってくれたらいいなと感じています。(つづく)

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『しなやかな年の重ね方』の続報。さすが、年を重ねている人は違います。

2020年08月17日 | 講演・講話

先日、三保生涯学習交流館から

女性学級での講話を受講された方たちの感想が送られてきました。

皆さんのようすから、内容がすこし難しかったかなと反省していましたが、なになに。

 

・これからどのように生きればよいか考え方が分かった。

・感謝の気持ちをもらっていようと思いました。

・毎日の生活のヒントになりました。

・自分のこれからの生涯について考えさせていただきました。

・家庭の中での肯定的なストロークを意識していきたいです。

(ストロークは、声掛けや態度などです。)

 

など、講話の内容を今の自分と照らし合わせて、

生き方を再考された方が多かったようです。

さすが、いろいろな経験を積み重ねてこられた方たちなので、

ヒットする引き出しがたくさんあるのだと思います。

 

良い年の取り方をしていきたいですね。(^^)

 

次回はもっとわかりやすくお伝えできるように

今後も内容をブラッシュアップしていきたいと思います。

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女性学級での講話『しなやかに生きる年の重ね方』を終えて

2020年08月14日 | 講演・講話

8月12日(水)三保市生涯学習交流館で、50〜80歳の女性を対象にした女性学級で、

『しなやかに生きる年の重ね方』と題して講話をさせていただきました。

私も今年で57歳になりましたが、

実際、他の50~80代の女性はどのような生活をしているのでしょう。

 

担当の方のお話では、

60代でも「私は年寄りではない」と主張され、

70代でも老人会の集まりに参加するのを嫌がる方もいるとのこと。

 

来られた方のお話を聞くと、

「定年した夫が元気をなくしている」

「両親の介護がある」

「子どもはいるが孫はいない。もう孫はあきらめている」など、

一人ひとり様々な環境で生活されていることがわかります。

 

今の若い女性たちのように主体的に生きてきたというより、

夫を支え、子どもの面倒を見ながら、自分のことは後回しにして生きてきた方も

少なくないのではないかと感じました。

 

講話を終えて、こんな話でよかったのかな~と。

 

いつも自分が行っている講話は、

学ぶことを目的に来られている方が多いのですが、

今回参加された方たちは「集うことが目的」で来られていたのかもと。

それなら、もっと楽しい内容でも良かったのかな…と。

 

長く人生を生きてきた人たちに何をお伝えできるのか、

まだまだ模索の日々ですね。

 

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学校再開 保護者・生徒へのアンケートと『スクールカウンセラーだより』

2020年06月22日 | 講演・講話

学校再開後、勉強が手につかないと感じている中学生がたくさんいます。

 

以前からスクールカウンセラーとして感じていることは、

不登校になっていく多くの子どもたちが、体調不良をきっかけに学校に行けなっているということです。

 

これは、自分が感じている気持ちや考えている想いを伝えられないまま苦しさに耐えた結果、

身体が「これ以上は無理だ」とSOSのサインを出したものです。

 

今回のコロナの自宅待機では、多くの子どもたちが今までにないストレスを抱えていたことは

誰もが知るところです。

 

しかし、学校が再開すると、遅れた学習を取り戻すためにと、今までにないスピードで

勉強が進められています。

 

そんな中で、子どもたちの疲れが徐々に溜まってきており、

多くの子どもたちが頭痛や腹痛、眠れないなどの、体調不良を感じています。

 

学校が再開したにも関わらず、不安を感じている中学生がたくさんいます。

 

スクールカウンセラーとして、

子どもや保護者にアンケートに答えてもらうことで刻々と変わっていく今の実情を把握し、

もっと子どもを注意深く見てあげてほしい。

子どもの体調管理や不安な気持ちに寄り添っていってあげてほしい

『スクールカウンセラーだより』をとおしてお伝えしています。

 

 

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小5・6年生への心理教育『自分の行動をコントロールできるようにしよう』

2020年01月20日 | 講演・講話

今日は、袖師小学校の学校保健員会によばれて、

「自分の行動をコントロールできるようにしよう」という演題で

小学5,6年生にお話をさせていただきました。

 

内容は、

①10代の脳は怒りのコントロールが苦手

②心が育つには栄養が必要

③マイナスな気持ちを伝える方法

④怒りの対処法

⑤自他尊重タイプのコミュニケーション

など、について順番に話をしていきました。

 

①10代の脳は怒りのコントロールが苦手

では、脳の成長について。

初めに怒りや恐れなどの古い脳が発達し、

計画したり自分をコントロールしたりする進化脳の前頭葉は一番最後に発達していく。

 

心は、脳や身体からできているが、

身体は、食物から栄養を取るが、心の栄養は・・・。

 

②心が育つには栄養が必要

心の栄養は「ストローク(心理学:交流分析より)」ということ。

言葉で伝わるのは、たった7%。

残りの93%は、それ以外の言い方や表情、仕草、態度なので伝わっていきます。

 

プラスのストロークは具体的に、

マイナスのストロークの具体的な表現は、

マイナスの表現を順番に言葉や態度にして伝えていくと、

子どもたちの目や身体が硬くなっていくのがわかります。

普段使ってしまっている言葉や態度が

どれだけ相手の心を傷つけていたかを実感しているかのようでした。

 

今までも他校で何度かこの話をしていますが、

どの学校のどの子どもたちも、

顔つきが真剣になっていきます。

 

でも、いやな気持になることや困ることは必ずあります。

③マイナスな気持ちを伝える方法

・・・だから怒っている

・・・だから困っている

と表現すればいいと教えてあげます。

 

それでも、怒りやすい人は、

④怒りの対処法で、

1.イラっとしてから6秒がまんする

2.深呼吸する

3.その場から離れる

4.「大丈夫」「何とかなる」「落ち着け」など、自分が落ち着くことばをこころでとらえる

など、コントロールするためのいろいろな方法を教えます。

 

最後に、子どもたちのアンケートの回答から

⑤自他尊重タイプのコミュニケーション

の内容と、心に余裕を作る行動を伝えて、

講話は終了。

30分ぐらいのメニューでしたが、みんな真剣に聞いていてくれました。

その表情には、自分をコントロールする方法を本気で知りたいと

思っている様子が垣間見れました。

 

大人だって上手くできないのに。

子どもたちは、本当に偉いな~と感心するばかりです。

 

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小学5・6年生を対象にしたコミュニケーション講話

2020年01月15日 | 講演・講話

昔だったら考えられませんが、最近は、子どもたちを対象にした心理学の講話をよく頼まれます。

 

小学校で子どもたちを対象にした心理学講話を頼まれたときは、

発達段階だけではなく、その学校の子どもたちの様子をよく聞いて、

学校のニーズに合わせて内容を組み立てて行きます。

 

今回依頼を受けているのは、怒りの対処法とコミュニケーションに関するもの。

 

怒りを感じることは悪いことではないのですが、

その発散法や対処の仕方が分からなくて、友だちにあたってしまうことも…。

 

昔は、よく友だちとけんかをしました。

けんかをしたり仲直りしながら、次第にコミュニケーションを学んでいったものですが、

今は小さい頃からけんかもさせてもらえないので、自己主張ができなくて、内へ内へと入ってしまうことも…。

 

本当は、大人がもっと安心できる社会や環境を創ってあげることが大切だと思うのですが、

今の時代は、それがなかなか難しいのです。

 

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実践心理学講座より『心のメッセージを読み取る』コラージュを体験する 

2019年12月09日 | 講演・講話

毎月1回ずついろいろな心理学をお伝えしている

子どもと関わる人のための『実践心理学講座』の9回目。

『心のメッセージを読み取る』と題して、コラージュを体験してもらいました。

実施したのは、「マガジン・ピクチャー・コラージュ」と言われ、

雑誌から気に入った絵や写真や文字を切り抜いて画用紙に貼っていく手法。

 

カウンセリングの勉強をしていくと

自分や人の心が分かったような気になっていってしまします。

しかし、このコラージュをやると

『意識』とは違う『無意識』という世界があることを実感します。

 

コラージュは、1時間20分で行なっています。

落ち着ける音楽をかけながら、自分との対話が続きます。

その時間は、『マインドフルネス』の時間にもなっているのではないかと私は考えます。

 

私自身は、コラージュを終え、深い集中から解放されると、言いしれぬ爽快感があります。

 

しかし、初めて行なうと、自分でも気付かなかった悲しみや苦しみに触れる場合があります。

そんな時には、作成後のシェアの時間に、

参加者全員で丁寧に話しを聴いていき、その気持ちを本人が受け止めていく手助けをします。

そんなこともあり、コラージュを行なった後は、参加者全員の心の距離がぐっと近くなるのを感じます。

 

カウンセラーは、自分のことをよく分かっていないと、

思わぬところでクライエントを傷つけてしまいます。

そうならないためにも、コラージュなどの自己理解のセッションに積極的に参加することをおすすめします。

 

これは、私が7~8年前に行なったコラージュです。

画用紙いっぱいを緑で埋め尽くしています。

当時の自分は、迷走しており、癒やされたい気持ちでいっぱいだったのだと思います。

 

今年作成したものです。

ここのところずっとこんな感じのものをつくっています。

旅行や風景写真など外に出るものも気になりましたが、

やはりまだまだ自分の内面、自分づくりに目が行くようです。

 

一日の始まりの朝を大切に過ごしたい気持ちと

『爽快と自信を持っている人たちの中で いいエネルギーをもらいたい』

というメッセージが目に触れ、切り抜いて貼りました。

 

コラージュは、いつでもどこでも行なうことができます。

ぜひ、体験してみてくださいね。

 

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