狭き門より入れ

スペイン在住クリスチャン。聖書にある救いとは?罪の赦しとは? 礼拝などから、福音メッセージを載せています。

イエスキリストの系図 7

2021年02月24日 | 聖書
今回は、イエスキリストの系図に出てくる最後の女性についてです。

ウリヤの妻(マタイ1:6)
この女性の名は、バテシェバと言います。 けれどもこの系図には、「ウリヤの妻」と、書かれています。

「ダビデがウリヤの妻によってソロモンを生み…」(マタイ1:6)

要するに、不倫です。
ダビデは少年の頃から篤い信仰を持っていて、神に選ばれてイスラエルの王となりました。 王となってからも、その信仰によって数々の敵を倒し、領土を広げた名君です。 有名なミケランジェロの彫刻のダビデ像を見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、残念ながら、人間が権力を持ち油断すると、数々の誘惑の罠に陥るものです。 ダビデも例外ではありませんでした。
ダビデが屋上にいた時、部下ウリヤの美しい妻バテ・シェバが沐浴しているのを見てしまいます。 ウリヤはダビデに忠誠を尽くし、最前線で戦っていました。
ダビデは、使いを遣って彼女を王宮に呼び、彼女と関係を持ちました。 そして、彼女は、身籠ったことをダビデに知らせます。
それを知ったダビデは、戦争の最前線で戦っているウリヤを呼び寄せ、なんとか彼女と関係を持たせ、その子がウリヤの子であるように偽装しようとしますが、忠誠を尽くすウリヤはそれに応じません。
ついにダビデはウリヤを激戦地に送り、彼だけをそこに残して仲間を退かせ、敵にウリヤを殺させます。 そしてバテシェバを妻として召し入れたのでした。
この事は、神の怒りを招き、ダビデは深く悔い改め、死は免れたものの、不倫によって生まれた子は死に、ダビデの家には争いが絶えないようにされてしまったのです。
このダビデ王とバテシェバの間に生まれた2番目の子ソロモンが、王位を継ぎました。

あの時代、バテシェバは女の身で、王の要請に抵抗することはできなかったのでしょう。
彼女は自分の夫を殺したのがダビデだと知っていたのかどうか、気になるところです。知っていたとしたら、ダビデの妻として暮らすのは、辛かったのではないか?それとも、そもそも彼女もダビデに心惹かれていたのか?色々と興味がそそられますが、彼女のことは、詳しく書かれてないのでよくわかりません。
それにしても、こんな大きな罪が、ハッキリとわかるように「ウリヤの妻」と、系図に記されているのです。


旧約聖書には、イスラエルの王や民、神が送った預言者などのことが詳しく書かれていますが、たとえ篤い信仰を持っていた者についてでも、彼らの罪や、不信仰不従順による失敗が、これでもかというほど、書かれています。
けれども、これは決して他人事ではありません。 私たちも同じです。 人間は、罪を犯さずに生きることができないのです。
神様は、いつでも、一瞬のうちに、この世界を滅ぼし、罪人の私たちを罰することもおできになります。
けれども、神様は、こんな罪人である私たちのために、その大切なひとり子であるイエス様を この世に送って下さったのです。 なんという、恵みでしょう!

イエスキリストは、私たち人間の全ての罪を背負い、十字架上でその罰を受けて死んで下さり、死の力を打ち破って3日目に甦られました。
誰でもこのイエス様を自分の救い主と信じる者は、全ての罪が許され、永遠の天国に行ける者とされるのです。
どうか、この神様の恵みを無駄になさらないで下さい。